千葉真一さんの高校後輩・中尾彬が悼む「俺スターになるから、と言っていた」

　俳優の中尾彬が２０日、新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった千葉真一さんについて「とても真面目な方だった」と悼んだ。

　千葉県立木更津第一高校で先輩後輩の間柄。千葉さんが３歳年上だった。「僕が入った時に千葉ちゃんが卒業しましたが、年中、日体大の学生として器械体操部のコーチに来ていました」。当時、バレーボール部だった中尾とも会えば話す関係だった。

　途中で千葉さんが日体大を中退。俳優になってからも懸命に後輩の指導に来ていた。「珍しいジーンズに髪形は慎太郎カット。すごい格好をしていてね。これが俳優というやつか、と思ったのを覚えている」。千葉さんのスケールの大きさは当時から。「俺、スターになるから」と真顔で言っていたという。

　決して冗談交じりではない。「本気で言っているんだよ。純粋な人だった」。会う度に「撮影所を作る」「映画を作る」「アメリカへ行く」といつも大きな夢を語っていた。中尾も芸能界に入ると「おお、頑張れよ」「俺の映画見てる？」と親しく声をかけてくれた。

　最後に会ったのは２０１８年の梅宮辰夫さんのパーティー。「梅宮さんが顔面大けがして登場した時だよ」。その時も千葉さんは「おお、元気？」と気さくだった。「会うと地元の先輩後輩のように話したよ。お互い実家も近かったし」

　千葉さんの人柄を知るだけに、死因を意外に感じた。「自分の体を過信したのかも知れないけど、ワクチンも率先して受けるタイプ。誰かに止められたのかな」と釈然としない。「映画スター。今時、ああいう夢を語れる人、減っちゃったよなあ」と寂しそうだった。