関東の中学受験塾を検討する方がいたら参考になるかもと思い書いてみました。
●関東の中学受験塾は大手だと
日能研
早稲田アカデミー
四谷大塚
グノーブル
SAPIX
希学園(関西系)
ena(都立専門)
があります。
●日能研●
青いNバックで有名な塾。校舎数は1番多く、全国にあるため、転勤になってもそのまま同じ塾で継続可能。転勤族にオススメ。
塾の中では、1番授業スピードはゆっくりでアットホームな雰囲気。
日能研の中には本部系校舎と関東系校舎があり、関東系の方が厳しく、本部系の方は宿題チェックなしで、ゆるやか。
新四年(2月開始)の入塾資格は日能研10月の全国テストでは、算国で165点以上/300点満点。
受け入れ層も幅が広く、先生の面倒見が良いと評判。中堅校狙い向け。
塾滞在時間も長く、夕食の塾弁は必須。
10月の日能研全国テスト(無料)は8500人位受けてましたが、上位1%(順位だと2桁)だと特待生となり塾代無料。12月のテストもスカラ対象テストのようです。テストは2ヶ月に一回あるようですが、そのテストがスカラ対象かどうかはホームページのテスト申込み画面に行くと、対象テストの場合は物凄く小さな字で一行「スカラ対象テストです」と書いてあります。
上位3%または300位くらいまでTM(トップオブマスターの略)と月一回土日開催の特訓講座の案内が来ますが、どちらも開催校舎は東京、神奈川では 各2箇所のみ、埼玉は1箇所だけ。かなり場所が限られます。
試験内容は学校のテストのような基本問題が8割で、残りは自由回答の記述式の問題と算数のクイズのような少し難しい問題です。
自由記述の問題は、どんな回答でも丸はもらえますが、自分の意見を論理的に記述できるかを見ています。
成績順クラスはパターン1と 2のように校舎によって呼び名が変わるようですが、大きく分けると応用コースと基礎コースに分かれます。
パターン1
上から
TM(御三家用)(場所限定)
M(マスター)(応用)
・
・
A2
A1(1番下)(Aは基礎)
パターン2
TM(御三家用)(場所限定)
R ある校舎とない校舎がある(応用)
G(応用)
・
・
W 2(W は基礎)
W 1
他塾はテストの点数だけでクラス昇降するけど、日能研はテストだけでなく、授業態度などもクラス昇降の基準になるようです。
●早稲田アカデミー●
四谷大塚と同じテキスト(予習シリーズ)を使います。徹底反復と宿題量大量の体育会系の塾で、宿題をやらないと怒られます。
NN特訓(何が何でも特訓の略。すごい名前)は他塾でも6年になると通う人がいる良い講座と言われます。
夏には二泊三日の勉強合宿で泊り込みで勉強します。
特待生(半年無料と半年半額)についても他塾と違って、堂々とホームページに条件を載せています。そんな所も男前な体育会系。
新四年生は今度の1月のテストで
全国100位以内は塾代無料(半年間だけ)
100位から300位までは塾代半額。
ただし、入塾金、テキスト代、テスト費は別途かかります。新5年生も4年の12月のテストで同じように特待制度があります。
●四谷大塚●
四谷大塚は、受験人数が最も多い全国小学生統一テストを実施している塾です。
全国小学生統一テストが入塾テストも兼ねており、テストは 6月と11月の年2回実施で無料です。
全国で50位以内に入ると宿泊費交通費付きで、東京で開催される決勝大会というものに参加でき、iPadがもらえるらしいです。
四谷大塚への入塾資格は全国小学生統一テストの順位が半分より上の順位である事。
テキストは予習シリーズを使い、その名の通り、授業は予習に重きを置いてます。(他塾は全て復習主義です)2012年からSAPIXを意識し、難しくテキストを改定しました。
予習シリーズのテキストは四谷大塚のネットショップで購入でき、塾生以外でも買えるので、塾に行かずに自宅勉強で受験する人にも好評。
また、通塾しなくても予習シリーズを購入し、塾講師による録画授業をネットで受けられる「予習ナビ」のコースもあります。金額も通塾よりかなりお安く、通塾時間短縮にもなるので、自宅でマイペースに受けたい人には良いと思います。
テキスト構成は4年上から6年上まで
・予習シリーズ(教科書)上下
と各自のレベルに合わせて
・基礎演習問題集上下
・演習問題集上下
・応用問題集上下
があり、6年下は難関校向け対策となります。
3年生なら新4年に向けての準備講座が9月から半年間で2万円と破格なので(他塾は3年生だと1ヶ月2万円くらい)、まだ塾が決まってない場合はオススメです。
全国小学生統一テストで偏差値65以上で月一回のマンスリー講座(算数のみ、有料)の案内あり。
6月テストでは2科目偏差値が
60以上で夏期講習 無料の招待あり。
55〜60で夏期講習、半額の案内あり。
11月テストも成績により冬季講習無料があるかも?
ただし、マンスリー講座は講座を開催している大規模校舎で受験しないと条件を満たしていても案内は来ません。
また、夏期講習も夏期講習を実施している直営校で受験しないと、条件を満たしていても案内は来ません。
●希学園●
関西がメインで、最近、関東にも進出してきた塾。算数に定評があります。
中学受験では、算数は関西の方が難しく、逆に国語は関東の方が難しいそう。
また、関西は社会が受験科目になく、3科目受験が主流です。よって関西系の塾は算数に強い反面、少し国語、社会が弱いかも(あくまで私の感想)
市販の問題集ではかなり難問算数の「スーパーエリート問題集」を出しています。
問題集の最レベ、トップクラスと比べると、その難しさは
スーパーエリート 2年 > 最レベ3年
で、学年を下げてもスーパーエリートの方が難しく、低学年算数では1番難しい問題集と思います。
話を塾に戻しますが、算数の最レベ講座の入塾テストは有料ですが、一度、塾の講演会を聞きに行くか、体験授業(2週間)をすると、入塾テスト無料パスをもらえたり、テスト無料になるハガキが毎月届くようになります。
勉強は全て塾で完結する「塾にお任せ」が関西の文化らしく、希は保護者の負担も少なく、面倒見が良く、拘束時間が長いです。
もちろん、その分、料金も高いです。
よって、毎日の塾弁は当然の事ながら、夜11時位まで自習も含めて塾にいる子も多く、他塾に比べ親の負担は少ないので、共働きのお家にオススメです。
●グノーブル●
サピから先生が数名抜けて、独立して作った塾でテキストの内容もサピに似ているそう。サピよりも少人数の為、フォロー体制がしっかりしてそう。
単元別の「G脳ワークアウト」や私立別の問題集も出しています。ただ、人数が少ない為、校舎により優秀層にばらつきがあるかも。
算数塾のフォトンも、グノーブルも校舎がなぜかサピックスの校舎のある駅にあり、不思議です。サピを相当意識してるのかな。
●SAPIX●
最難関校向けの塾です。筑駒、開成など最難関校・難関校の合格実績は他塾と比べると圧倒的で、開成生の7割はサピ出身です。
ドライで、極力無駄を省いた完全に予備校のような塾です。
中学受験の優秀層はほぼ、ここに集結する為、良くも悪くも、毎回のテストで自分の立ち位置、現実がわかる塾。合格実績が凄い為、生徒が殺到し、3年で既に募集を締め切っている校舎も数校舎あり。6年時の大規模校舎になると1学年で30クラスある所も。
サピは成績による入塾金や塾代、夏期講習などの無料化や割引等が一切なく、入塾テスト、全国テスト(サピックスオープン)共に、全て有料(3400円位)です。
高学年になると他塾は週5で塾弁が当たり前の中、サピは6年になっても週3のみの通塾、弁当なし(日曜に朝から夕方まで授業がある時は昼の弁当ありな時も)、休み時間もなく、教科が変わっても休憩を入れず3時間〜4時間連続で授業をします。トイレに行きたい人は授業中に一人でトイレに行き、水分補給も喉が乾いたら水筒で各自。
宿題提出は任意で、やらないからと怒られる事は一切なし。宿題を提出しても子供のモチベーションのためだけと塾側が言い切る位なので、中身も見ず、その場で表紙に印鑑を押すだけ。なので入塾当初は提出していたけど、皆、慣れると宿題は出さないようです。宿題はやるのが当然と思える自立した子供向きです。
テキストは他塾のような本になった冊子ではなく、その都度カラーのB4プリント数枚を毎回くれる方式。その為、子供にとっては手ぶらで行って、その日のプリントを持ち帰るだけだから、荷物が軽くて良い。3年まではプリントに直接書き込み、四年からはプリント方式は変わらないが、別にノートも用意するようです。
塾側としても学校の試験傾向が変わってきた時、その回のプリントを差し替えるだけなので、テキスト改定は迅速に対応可能。
校舎が違っても、クラスが違っても、全員同じプリントを使用するので、校舎格差はなく、上にあがるチャンスは皆に平等にあります。
質問教室は3年までは無し、4年から授業後に開催されるようです。
塾弁を作らなくて良い事、塾の拘束時間が短いので勉強以外の習い事を重視したい子、宿題で怒られる事のないさっぱりした距離感、ハイスピード授業が好きな人には良い塾ですが、勉強を塾にお任せしたい家庭、宿題を管理してほしい家庭やゆっくりじっくりやりたい人には向いてない塾だと思います。
また、塾にいる時間が他塾に比べ、短い分、家庭での親の宿題のフォローや家庭学習時間が1番長くなる塾です。
授業進度は受験塾の中では1番早く、宿題も大量。しかし、半分以上は最難関校向けの問題なので、中堅校を狙う人には不要の物も多い。
卒業生に聞くと6年になると1年でテキストがダンボール10箱分位とか。
冊子になっていない為、大量のプリントだらけで、親はテキストの管理がかなり大変そう。
クラスは上位から
α1(アルファーワン)1番上
α2
・
・
C
B
A(1番下)
大体、サピ偏差値60以上がα(アルファ)クラスとなり最難関校を目指すクラスとなり、サピはこの層を中心に授業展開していきます。
ちなみにサピ偏差値は優秀層が集中するサピ内の偏差値なので、世間の偏差値に換算する場合、10足して考えます。
校舎の人数によりアルファベットの数やαクラスの数は変動しますが、アルファベットはAから始まり上位ほど、うしろのアルファベットとなります。入塾資格は他の塾に比べ厳しいと思います。
サピはαクラスをベースに進むので、テキストも難しく、凄いスピードで進む為、5年後半から塾の勉強についていけなくなる人が多数。
サピの塾内には「プリバード」というサピの個別指導も入ってます。その個別指導は、サピのテキストにも詳しい為、授業についていけなくなった場合にお願いする人が多いのかな。
あとは別の個別指導や家庭教師を塾と兼用したり、5年後半辺りからついていけなくなり、他塾へ転塾する人も多いそう。
しかし、1番下のAクラスでも、その大量の宿題をこなしていくと、偏差値50位の学校に合格できるそうで、それって結構、世間的には凄い事です。
とりあえずサピに行っておけば、1番スピードが早いので、ついていけなくなっても他塾へ転塾は可能と思います。逆に他塾からサピへ転塾は、未習熟単元が出てしまい、難しいと思います。
●ena●
完全に都立受験向けの塾で、都立の合格実績はトップです。私立と都立では試験の問題の傾向が異なり、都立は記述が多めです。
ただ、都立の中高一貫校は私立とは違い、受験日がどこも同じ為、一校しか受けることができません。
enaは 試験もなく3年生は誰でもテキスト代だけで授業料が無料とお得な為、 3年まではenaに通い、新4年から他塾に行く人も多いです。
以上、私の私見ですが、中学受験塾についてでした。
我が家はこれは全部2年から3年生になる春休みに一問残らずやりました。
問題の隙間が空いてて子供にも回答しやすい。
最レベが合わない人は、こっちでも良いです。 |
トップクラス4年から一気に難しくなるけど、3年夏に入塾する前にできる問題を冊子半分ぐらいやりました。 |
わからない問題はこちらで補いました。 こちらはトップクラスクラス四年よりわかりやすく、基礎的なことを教えてくれます。 |