マスクの効果、ウイルスカット率が0%から90%に!/ためしてガッテン
ウイルスに対する、マスクの効果は?
本当の問題は、すき間とつけ方?
フィット君が、コツを教えてくれる。
え? 咳(せき)はオナラ?
接触感染を防ぐ、意外な効果って何だ?
風邪やインフルエンザの予防に使われる、マスク。
でも、本当に効果あるのだろうか?
99%カットフィルター付きとか書いてあるけど、本当かな?
100円ショップのものや、箱入りのお特用タイプ。
メイクがつきにくいタイプもある。
では、その結果は?
えっ?
0.0%?
2013年1月23日放送の「ためしてガッテン」より、「そのマスク、大丈夫? 予防効果10秒超UP術」からのメモ書きです。
□ マスクの効果は?
・いろんなマスクが、
市販されてますよね。
・例えば、
ウイルス、花粉、ほこり、
99%以上カット。
・ぬれマスク加湿タイプ。
・下着みたいに
カラフルなものまである。
・ゲストの西村知美さんのは、
商店街で買った
50枚入りで50円のものだって。
・カンニング竹山さんは、
メガネが曇らないようにと
ワイヤー入りを愛用。
・山瀬まみさんは、
病院の売店で買っている。
・いろんなマスクがありますねえ。
・街の人に、マスクの効果について
聞いてみました。
・ある人は効果を期待し、
ある人は効果はないという。
・どっちが本当なんでしょうね?
・マスクは風邪の予防には、
効果がないんでしょうか?
・さあ、実験です。
・6人の男女が、
集まってくれました。
・お値段重視派の男性は、
100円ショップで買ったもの。
・10枚入りで、105円です。
・もうひとりのお値段派は、
箱入りを買っています。
・65枚入りで、400円くらい?
・高性能派の男性は、
99%カットフィルターのもの。
・同じく高性能派の女性も、
99%カットフィルター付き。
・見た目派の女性は、
メイクが落ちにくいタイプ。
・最後の女性は、看護師さん。
・医療用のマスクを使っています。
・サージカルマスクといって、
外科用のマスクらしい。
・不織布を使用した使い捨ての
医療用マスクになるのかな?
・測定を行うのは、潮風ルームです。
・自衛隊などで使う防護マスクの
性能試験をする部屋。
・まずは食塩水に空気を吹き込んで、
小さな塩の粒子を作ります。
・これを、
部屋の中に送り込むんですね。
・粒子の大きさは
ウイルスとほぼ同じで、
0.1マイクロメートル。
・チューブでマスクの中の
空気を吸い出して、
入り込んだ粒子の数を
厳密に測定します。
・判定するのは、
労働科学研究所の吉川徹さん。
・さあ、マスクのカット率は、
どんな感じかな?
・ゴーバスターズのBGMにのって、
結果発表だ。
・カット率、レディ・ゴー!!
・まずは、医療用マスクです。
・75.5%。
・高いのか低いのか、
この段階では分かりません。
・箱入りのお徳用マスクは、
どうだ?
・結果は、0.0%。
・これは、ショックです。
・100円ショップのは、
どうでしょう?
・結果は、10.8%。
・じゃあ、高性能派は、
どうなんでしょうね。
・男性のは、0.0%。
・女性のは、34.3%。
・ん?
・ちょっと期待外れ?
・見た目派は、どうだろう?
・これも、0.0%。
・あらら。
・普通のマスクをしてても、
ほとんど意味なしですか?
□ マスクの中身
・そもそも、マスクって、
どうなっているんだろう?
・スタジオで、
マスクを切ってみました。
・あら、3枚構造なんですね。
・真ん中にあるのが、
フィルターになります。
・市販のフィルターを
電子顕微鏡で見てみると、
繊維が網目模様のように
なっています。
・とはいえ、やはり、
すき間もありますね。
・何でできているかといえば、
ポリプロピレンや
ポリエステルらしい。
・このすき間に対して、
ウイルスの大きさは
どのくらいなんでしょう?
・スタジオに、
繊維の網目を1万倍にした
模型が登場しました。
・すき間の大きさは、
広いところで顔ぐらい、
狭いところで拳より
小さいくらいかな。
・じゃあ、
ウイルスを1万倍にしたのは、
どのくらいだと思います?
・サッカーボールくらい?
・野球のボールくらい?
・ピンポン玉くらい?
・答えは、なんと、
ゴマ粒くらいの大きさ。
・いや、ゴマよりも
小さいんだって。
・え? それじゃあ、素通りじゃん!
・マスクじゃ、ウイルスは止められないの?
・でも、小野文恵アナは言いました。
・マスクは風邪予防には、
効果あり!
・むむ、どういうこと?
□ 線香を使った実験
・ここでまた、実験です。
・でも訪れたのは、
八幡山 西光院というお寺?
・というのも、
実験で線香を使うのです。
・線香の煙の粒子は、
ウイルスとほぼ同じで、
約0.1マイクロメートル。
・そこでウイルスの代わりに
線香の煙を使って
マスクの性能を調べるんですね。
・まずはポンプで、
煙を透明な管の中に吸い上げる。
・その途中にマスクをはめ込んで、
どのくらいカットしたか
測定するのです。
・まずは、99%カット表示の
マスクを取り付けてみました。
・御本尊阿弥陀如来の前で、
住職にお経をあげてもらいながら
さあ、実験だ。
・おっと、煙が消えている。
・これは、カットされていそうだぞ。
・測定の結果は、98.8%の捕集。
・ん?
・マスクは、すごいのか?
□ 問題は、すき間
・先ほどのみなさんと同じ条件で、
ガッテンのスタッフが測定しました。
・するとカット率は、
驚きの90.82%だった。
・でも、このマスク、
市販のものに吉川先生が
ひと工夫加えただけなのです。
・ということは、
ひと工夫加えるだけで、
グンとカット率がよくなるのか?
・スタジオに、ADさんが登場。
・見た目は普通ですが、
どんな工夫がされているのかな?
・マスクを外すと、
それが分かりました。
・口の周りに、両面テープ?
・ええっ!
これですき間をなくしてたの?
・でも、これを全国のみなさんに
オススメしているのではありません。
・それはともかくとして、
粒子はすき間から
入っていたのか!
・ということは、
フィルター自体は信用できる?
・でもでも、ウイルスって、
すごく小さかったぞ。
・フィルターですが、実は
何層も重なったものなのです。
・なので、すき間は埋められていく。
・確かに、それでもすき間はできます。
・けれど、微小なものというのは、
何かにぶつかると くっつくという
性質を持っているんですね。
・これを、分子間力という。
・ザルはザルでも、
くっつけて取るザルだったんです。
・なので、これだけの厚みがあれば、
どこかにぶつかって取れると。
・市販されている商品は、
かなりの確率で
フィルター性能がよいことが
分かったといいます。
・あと、カット率の表示ですが、
ウイルスよりも大きな
「ウイルスを含む飛沫(ひまつ)」
の場合が多いのだそう。
・でも、ガッテンの調べでは、
ウイルスとほぼ同じ大きさの粒子を
9割以上カットするマスクも
多いという。
・フィルターの性能って、
非常にいいんですね。
・安心した!
・というわけで、マスクの実験が
思わしくなかったのは、
すき間ができていたせいでした。
・つけ方が、悪かったんですね。
・疑って、ゴメンナサイ!
□ 効果急上昇! ぴったりフィット法
・じゃあ、どうしたら、
すき間をなくせるんだろう?
・お題が出ました。
・アンタもすき間無(ね)え~!
・カット!ちゃん、ペタッ!
・登場したのは、ん?
マネキンですか?
・実はこれ、
マスクメーカーが開発した
その名もフィット君だ。
・肌は人間そっくりで、やわらか。
・リアルなんだな~。
・しかも、呼吸するんですよ。
・台の部分に、
肺のような装置があるんです。
・さっそく、フィット君に
マスクを装着。
・カット率を測定します。
・普通につけたら、
カット率は34.8%でした。
・じゃあ次に、すき間を探して、
フィットさせてみましょうか。
・ポイントは、こちら。
(1) 鼻の部分
(2) 横、ほほの部分。
(3) あごの部分。
・3つのポイントに注意すると、
カット率は53.7%に改善。
・おお、すごい!
・さらに、看護師さんが動きました。
・実はこの方、
感染管理認定看護師さんなのです。
・病院では、
マスクのつけ方も指導している。
・東京都保健医療公社荏原病院
感染管理認定看護師の
黒須一見さん。
・重要なポイントを、教えてくれましたよ。
<マスクのつけ方のポイント>
・マスクをつける前に、
鼻の形に合わせてしっかりと
山折りと谷折りに。
・アゴも、しっかり覆いましょう。
・するとカット率は、
86.5%になりました。
・ヤッター!
・このコツをおさえつつ、
みんなでもう一度チャレンジします。
・すると、カット率が
劇的に改善しました。
・意識してつけるだけで、
こんなにも違ってくるんですね。
・カット率 0%だった人が、
97.25%になってる。
・すご~~~い!!
・ちなみに、
このように改善しています。
・お値段派の女性。
・0% → 97%。
・お値段派の男性。
・11% → 65%。
・高性能派の男性。
・0% → 49%。
・高性能派の女性。
・34% → 85%。
・見た目派の女性。
・0% → 59%。
・97%に劇的改善した女性ですが、
0%だったのは
マスクが大きすぎたせいでした。
・そこでヒモをしばって、
応急処置を施したんですね。
・自分の顔に合ったマスクを選ぶのは、
すごく重要なのだそうです。
・例のフィット君が、
スタジオに来てくれました。
・日本に2台しかない
貴重な装置なんだって。
・防塵マスクメーカーの興研から、
技術者の方も来てくれました。
・さあ、0.0%の状態から、
西村知美さんに
マスク装着のコツを
実践してもらいます。
・まずはマスクを外して、
鼻のワイヤーが入っている部分を
山折り谷折りに。
・マスクをつけたら、
アゴを覆うようにする。
・ほほとあご、鼻、
すき間がなくなるように
注意します。
・すると結果は、80.2%になった。
・マスクって、
顔とのフィットが大切だったのか!
・ガッテン! ガッテン!
□ ズレる問題
・あれ?
・でも、解決不能な
大問題があるですと?
・実はこのフィット君、
まだまだ機能があるのです。
・「あいうえお」と、
動きながら声を出しましたよ。
・すると何と、
マスクにすき間ができちゃいました。
・このせいで、80.2%だったのが、
57.8%にまで下がっちゃった。
・解決不能な大問題とは、
ズレること。
・確かに生活していると、
どうしても、ズレちゃうか。
・そこでスタジオに登場したのが、
防塵マスク。
・しかも、顔を覆うタイプ。
・仮面の忍者赤影の卍党が
つけていたようなやつです。
・ちと、古いか。
・さっそく、カンニング竹山さんに
装着してもらいました。
・呼吸すると、
ダースベイダーのような
コーホーという音がします。
・これは、ファンが回っている音。
・中の気圧を外よりも、
少し高くしてるんですね。
・すき間ができると、
外気が入らないように
電動ファンが動くので、
ズレても大丈夫なのです。
・中から外に、
空気を送り出してくれるんですね。
・そうか、みんなして、
このマスクをつければいいのか。
・って、そんなわけない!
・なので、発想を転換します。
□ ウイルスバスター登場
・さっそうと登場したのは、
ウイルスバスター隊長の
西村秀一さん。
・ウイルスある所 西村ありと言われる
その活動の実態とは?
・さあ、ウイルスバスターズ出動だ!
・秘密道具を手に向かった先は、
病院の診察室。
・患者さんにお願いして、
咳(せき)を採取させてもらいます。
・西村先生は、国立病院機構
仙台医療センターの
ウイルスセンター長なのだ。
・インフルエンザの世界的研究者でも
あるんですぞ。
・患者さんの咳にどのくらい
ウイルスが含まれているか
調べるため、
バスターズの活動を開始。
・ウイルスを集めます。
・そんな西村先生が、
マスクについてこう言った。
・インフルエンザの予防という意味では
四六時中マスクをしていることは
ほとんど意味はないです。
・え?
・うそ~ん!
・ウイルスバスターで
患者さんの咳を採取したのですが、
咳に含まれるウイルスの数は、
半分以上が10個以下、
検出できなかったのです。
・ただし、1回の咳なので、
何度も咳をすれば
たくさんウイルスが出ます。
・また、半分以下ですが、
たくさん出している人も
いるにはいる。
・では、どうしたら、いいんでしょう?
・実は西村先生は、マスク推進派。
・ただし持論は、メリハリだといいます。
・西村先生がおっしゃるには、
咳とオナラは同じ。
・何を言いたいのかというと、
濃い時に吸い込むと被害がある
ということ。
・さらに、臭いオナラもあれば、
そうでないオナラもある。
・ウイルスのいる咳もあれば、
いない咳もあると。
・大事なポイントは、
濃度が高い時に
吸い込まないこと。
・ここでオナラする人がいたら
嫌だな~と思うような所は、
どこでしょう?
・そう、エレベーターや満員電車。
・人混みでは、
いつ誰が近くで咳をするか
分かりません。
・あと、職場や家庭などでも、
患者さんがそばにいる時も。
・こういう時は、
マスクをつけた方がいいと。
・先生は、マスク自体は
しておくことに賛成。
・たとえゆるゆるのマスクでも、
意外な効果があるようなのです。
□ ゆるゆるマスクの意外な効果
・人間の体にはもともと
細菌やウイルスを追いだす
仕組みが備わっている。
・その主役が、
ノドや鼻の粘膜にある
繊毛(せんもう)です。
・健康な粘膜では、
繊毛の動きが活発。
・体内に異物が入っても、
すぐに外に運ばれます。
・ところが、冬場は空気が乾燥する。
・ノドの粘膜が乾燥すると、
繊毛の動きが悪くなります。
・でも、マスクで保湿することで、
繊毛の動きをしっかり保てる。
・もう一つ、意外な効果があるという。
・アメリカで行われた研究。
・3つの条件で、
風邪の感染のしやすさを
比べました。
・1番目は、
風邪をひいた人と一緒に
15分間、歌ったり
話したりする。
・2番目は、
風邪をひいた人が触った
コップに触る。
・3番目は、
風邪をひいた人と
金網で仕切られた部屋で
3日間過ごす。
・そこで出た感染する確率は、
1番目が8%、
2番目が50%、
3番目が0%でした。
・コップに触ることが圧倒的に
感染リスクが高かったのです。
・人は無意識のうちに
鼻を触るもの。
・そして鼻や口を触ると、
手についたウイルスが
体内に入っちゃう。
・この接触感染が、
風邪の最大の感染ルートだと
考えられているのです。
・そして、マスクをしていれば、
鼻や口を触ることもないと。
・つまり、接触感染を防げるってわけ。
・ここにも、マスクの意味があったのです。
<マスクの極意>
・ゆるめにつけていても、
ちゃんと意味はある。
・ただし、人混みや
風邪をひいている人の近くなど、
いざという時には
ぴったりとフィットさせる。
・メリハリマスクで、予防しましょう!
□ その他の注意
・最後に、専門家の先生が登場。
・北里大学医学部で
公衆衛生学を教えている
和田耕治先生です。
・接触感染に関しては、
マスクをすることで
効果はありそう。
・ただし、満員電車など
そこに患者さんがいて
飛沫が付いた時などは、
マスクの表面に付着した
ウイルスから、
接触感染する危険性は
あるそうです。
・なので、患者さんのそばで
マスクを使った場合などは、
マスクの表面に触らないよう
注意した方がいい。
・また、手を洗うことも
推奨されます。
・マスクの効果ですが、
すでに感染した人がマスクをするという
「せきエチケット」はすごく大事。
・予防目的の場合は、
手洗いなどと合わせれば、
効果アップが期待できる。
・また、顔とマスクの間を
あけないのが大切。
・自分の顔に合った大きさや形の
マスクを選びましょう。
・大ヒット商品もいいですが、
大フィット商品も、ひとつ。
□
確かに、マスクの効果って、常々考えていました。
本当に効果があるのかって。
でも、今日のガッテンで分かりました。
フィルター自体は、優秀なんですね。
あとは、つけ方か。
実は外出する時、口内やノドの乾燥を防ぐため、マスクを着用していました。
冬はよく鼻がつまって、口呼吸になるから。
それも、間違ってなかったんですね。
これからも、マスク使おうっと。
あとは、肝心な時にフィットさせることだな。
[まとめ]
・マスクのフィルターは、
高性能なものが多い。
・でも、つけ方によって、
効果は半減してしまう。
・すき間を作らないような
つけ方が望まれる。
・マスクはつける前に、
鼻の部分を
山折りと谷折りに。
・ほほとアゴにも
すき間がないように。
・サイズの合ったマスクを
選ぶ。
・マスクは、
ノドの保湿をして
繊毛の動きを保つことや
接触感染の予防にも
効果がある。
・人混みや患者さんの近くに
いる時などは、
フィットさせるつけ方を。
・せきエチケットを守り、
手洗いも忘れないように。
次回は、「家族が○○で倒れた! 後悔しない救命新知識」。
どんなマスクを使ってますか?
風邪やインフルエンザの季節です。どんなタイプのマスクを使ってますか? → (参考) /カラダの健康ノート |
→ 【マスク】 正しいつけ方と漏れ率100% メガネが曇る時は?
→ 【インフルエンザ対策のまとめ】 2018
→ 「ためしてガッテン 2012年のアーカイブ 8月~12月」
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