旅人ITライター中山です。マイクロソフトのSurfaceシリーズをはじめとして、ウィンドウズPCではタブレットや2in1タイプのモデルが増えてきています。筆者も自宅のメインマシンは自作のデスクトップPCですが、旅先などで使用するためのPCとして「VAIO Z Canvas」と「Dell Venue 8 Pro」を持っています。
こういった状況で、PCを単体で使う場合には問題ないのですが、同時に使用するときに問題となるのが「キーボードとマウス」。それぞれのPCにキーボーとマウスをつなげていては、机の上のスペースを無駄に占有してしまいます。
▲それぞれのPCにマウスをキーボードをつなげると、それだけで机がいっぱいになってしまう。
かといって、1セットのキーボードとマウスをつなぎ替えて使うのも手間がかかってめんどう......というわけで、自分が愛用しているのがマイクロソフトのキーボード&マウス共有ソフト「Mouse without Borders」です。
▲ソフトはマイクロソフトのサイトで配布しており、英語版のみ
「Mouse without Borders」は、同じLAN内で接続しているWindows PCを1台のキーボードとマウスで操作できるソフトです。まずは公式サイトからソフトをダウンロードして、それぞれのPCへとインストールします。
▲複数台のPCを1セットのキーボードとマウスで操作できるようになる
次にホストとなるメインPCでMouse without Bordersを起動すると、ほかのPCでMouse without Bordersをインストールしているか聞かれるので「NO」を選択します。すると「SECURITY CODE」と「THIS COMPUTER NAME」が表示されるので、そのまましておいて、クライアントとなる別のPCでMouse without Bordersを起動。今度は「YES」を選択すると「SECURITY CODE」と「COMPUTER NAME」を入力するフォームに切り替わるので、ホストPCで表示されている内容を入力します。
▲ホスト側では「NO」をクリック
▲CODEとCOMPUTER NAMEが表示される
接続が完了すると、設定画面が表示されキーボードとマウスが共用できるようになっています。ちなみにこの設定は初回だけセットすればオーケー。次回からは自動で接続されるようになります。
Mouse without Bordersがおもしろいのは、画面上のボタンやショートカットキーでマウスとキーボードを使用するPCを切り替えるのではなく、マルチディスプレイのようにPCの画面を配置してキーボードとマウスが共用できること。たとえばホストPCをいちばん左にして、その右隣にクライアントPCを配置する設定にしておくと、ホストPCのデスクトップの右端とクライアントPCのデスクトップの左端ががつながり、マウスカーソルが画面を移動できるようになります。キーボードはマウスカーソルがアクティブなPCの画面で入力が有効となる仕組みです。
接続できるのは最大4台までで、並べ方は横方向に4台か上下に2台ずつの配置となります。
▲標準では横方向に4台並べる設定で、並び順はドラッグ・アンド・ドロップで変えられる
▲「Two Row」にチェックをいれると上下2台ずつの配置になる
マルチディスプレイと違って、ディスプレイ間でウインドーの移動はできませんが、テキストやファイルのコピー・アンド・ペーストには対応しています。クライアントPCで開いているウェブブラウザーのテキストをコピーして、ホストPCのテキストエディターに貼り付けるといった作業も問題なしです。
▲ウェブブラウザーのテキストをPC間でコピー・アンド・ペースト
Mouse without Bordersは旅先でも重宝していて、「VAIO Z Canvas」と「Dell Venue 8 Pro」の組み合わせで、疑似的なマルチディスプレー環境を構築しています。
▲Windowsタブレット2枚で擬似的なマルチディスプレー環境に
Windows 10では「Windows 10 Anniversary Update」から、Miracast端末としてほかのPCのサブディスプレーとして接続できる機能が追加されています。これを使えば本当のマルチディスプレー環境が構築できます。ですがこの場合、あくまでホストPCの画面をクライアントPCに映し出しているだけで、クライアントPCを操作していることにはなりません。それに、画面をワイヤレス経由で配信しているため遅延なども気になります。
その点Mouse without BordersならそれぞれのPCを単独で操作できるし、マウスとキーボードの操作だけを共用しているので、遅延はほぼ感じられません。さらに、タッチディスプレーの機能もそのまま使えます。
それとシステム要件として、対応OSがWindows XP SP3まで含まれているので、XPが使えるかどうかは別として、Windows 10以外のバージョンが混在していてもOKながうれしいポイントです。
▲Windows Serverにも対応しているので、自前でサーバーを起てている人にも便利
複数のWindows PCを平行して使っているユーザーには便利なソフトなので、是非一度お試し下さい!