Pinned Tweet名取宏(なとろむ)@NATROM·Nov 27, 2018それはそれとして、[新装版「ニセ医学」に騙されないために https://amazon.co.jp/dp/4862574025 ]を読んでいたら猫が膝に乗ってきたので、この本を読むと猫に好かれます。14132310Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 29政治家が、国際的にも広く認められたコンセンサスを無視し、一個人のツイートからの伝聞を信じるのは問題が大きいと思われます。コンセンサスに基づいた意見を「どこかが金出してやらせてるんだろう」とみなしてしまうと、陰謀論はすぐそこです。以上。45179Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 29むしろHPVワクチン接種者のほうがコンドームなしのセックスや、クラミジアといった他の性感染症が少ないという報告があります(PMID: 26864126)。ただ、これはワクチンが原因というよりもHPVワクチンを接種するような環境(HPVに関する知識、医療アクセス等)が原因でしょう。137156Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 29「HPVワクチン打ったから大丈夫だろう。検診を受けなくてもいいし、安全なセックスもしなくていいや」という行動をリスク補償行動と呼びます。HPVワクチン接種によってリスク補償行動が起きるという証拠はありません(PMID: 27003447)。131134Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 29子宮頸がん検診は、がん検診のなかでも優秀ですが、それでも浸潤子宮頸がんの発症や子宮頸がん死を100%防ぐことはできません。メタ解析では子宮頸がん死でリスク比は0.65です(PMID: 23706117)。最近のHPV-DNA検査併用ならもっと成績はいいですが、100%防ぐのは無理です。1135539Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28子宮頸がんは「検査で100%防げる病気」ではありません。「ワクチン打ってる人は検査受けない傾向にあるのでより手遅れになりやすい」というのも事実ではありません。検診が大事なのはその通りです。Quote Tweet青山 まさゆき@my_fc1 · Apr 28これが論理的帰結。いずれにしろ、命や子宮を守るためには検診が大事。 twitter.com/maco__h/status…2120442
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28また、1人の子宮頸がん死を防ぐために、150人が検査で異常だと言われ、80人が精査され、50人が治療介入されます。検診の害です。HPV感染を防ぐ方法があれば、こうした検診の害を減らせるのになー。HPV感染を防ぐ方法があればなー。以上。1863Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28いろいろ数字はありますが、たとえば1人の子宮頸がん死を防ぐためには約1000人の女性を35年間検診しなければならないとする研究があります(PMID:12714468)。絶対リスク減少だと0.1%です。HPV検査併用検診だと、もうちっといい数字のはずですが、若年者には使いづらいです。11137Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28「そうはいっても、子宮頸がん死の絶対リスク減少で考えるとどっちにしろ1%以下だろ」という指摘はありえます。ただ、そう指摘するなら、同時に子宮頸がん検診も否定することになりかねませんが。11036Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28「16型18型の感染防いだとしても細胞診異常率なんて10%も変われば上出来」「がん発症率の差ははるかに大きくなります」を(ちょっと雑に)図にするとこんな感じです。280207Show this thread
名取宏(なとろむ) RetweetedAmamino Kurousagi@Amamino_Kurousa·Apr 27『ワクチン接種率の激減で細胞診異常率が1%(4%が5%に20%増加する)しか変わらずワクチン効いてない。がん発症率の差はもっと低くなるぞ』と聞いてなるほどって思った方は要注意です。間違っています。 16型18型の感染防いだとしても細胞診異常率なんて10%も変われば上出来だし、それでも→Quote Tweet青山 まさゆき@my_fc1 · Apr 27接種率が70%➡︎10%に減少して細胞診異常率は1%しか変わらない。子宮頚がん発症率の差はさらに低くなる。普通これで効果あったとする? twitter.com/MiyuMotohashi/…Show this thread4329712Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28過剰診断と過剰検査の区別がついていないと、こうした話ができません。「既存の知見に頼らないで自分で考察」しようとして、いまだに過剰診断の定義すらおぼつかず混乱したままで、同じところをグルグル回っている人もいます。定義の確認って大事ですよ。以上。929Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28一般的に、50歳以上の女性に対する乳がん検診は推奨されていますが、反対する専門家も少数ですがいます。乳がん検診か"過剰検査"かどうかについて議論があるわけです。しかし、乳がん検診を推奨する側も一定の割合で過剰診断が生じることは認めており、過剰診断の有無については議論はありません。1620Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28日本では現在のところ胃がん検診が公的に推奨されていますが、胃がんの主な原因となるピロリ菌の感染割合はどんどん減少していっていますので、そのうち胃がん検診が"過剰検査"とみなされる日が来るかもしれません。1525Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28でもってコンセンサスは「HPVワクチンが十分に普及したとしても、ワクチンがカバーしないタイプのHPVによる子宮頸がんリスクは以前としてあり、子宮頸がん検診の必要性・有効性は残る」です。開始年齢や頻度や方法は調整する必要があります。11227Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28昨日の話は「HPVワクチンが十分に普及し、高病原性HPVがなくなった世界では、子宮頸がん検診は"過剰検査"になるのではないか」という話です。検診から得られる利益が小さくなるのは確かなので、こうした疑義自体は合理的です。11757Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 28[過剰診断と過剰検査の違いも認識しよう https://natrom.hatenablog.com/entry/2022/04/28/121047… ]。医師でも間違えている人もいますし、なんなら過剰診断と過剰検査を混同した特別寄稿が和文誌に掲載されちゃったりしますので、一般の人が間違えるのは仕方ないと思います。natrom.hatenablog.com過剰診断と過剰検査の違いも認識しよう - NATROMのブログ■「過剰診断」の定義の違いを認識しようにおいて、内分泌外会誌に掲載された■『過剰診断(overdiagnosis)の定義と過剰手術(oversurgery)/過剰治療(overtreatment)の用法:病理医と疫学者の見解の差異』という文献(以下「本文献」)を紹介しました。「過剰診断」という用語には複数の定義があり、…2451
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 27HPVワクチンが普及すると子宮頸がん検診の開始年齢を遅らせたり、検診間隔を空けたりできます。海外でのいくつかの国ではすでにそうなっています。子宮頸がん検診には一定の害がありますので、検診を減らせることはワクチンによるメリットの一つです。以上。11453Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 27「検診だけでは子宮頸がんを防げないから何とかしようぜ」という考えでワクチンが開発されたのだから当然ですな。ただ、HPVワクチンではカバーできないタイプのHPVも当然あります。そういう低~中病原性のタイプに由来する子宮頸がんは検診でカバーできます。11552Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 27HPVワクチンと子宮頸がん検診にはお互いに補完しあうところがあって、検診の効率が低い若年層に多かったり、検診をすり抜けやすかったりする進行の早い子宮頸がんを引き起こす高病原性のタイプのHPVをワクチンがカバーしています。11142Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 27また、子宮頸がん検診だけで子宮頸がんをほぼゼロにすることもできません。検診をすり抜ける進行の早い子宮頸がんもあります。なのでHPVワクチンと子宮頸がん検診を組み合わせるというのが、現在の国際的にもスタンダードな子宮頸がん対策です。11038Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 27子宮頸がん検診でも過剰診断は起こります。それもわりとたくさん。また、過剰診断以外にも検診には一定の害があります(害のない検診は存在しません)。HPVワクチンだけで子宮頸がんをほぼゼロにできれば検診をしなくて済むのですが、それはなかなか難しいのです。11142Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 27甲状腺がん検診には甲状腺がん死を減らせるというエビデンスはありませんが、子宮頸がん検診は子宮頸がん死や浸潤子宮頸がんの発症を減らせるというエビデンスがあるからではないでしょうか。Quote Tweetふぁっふぉい@sugikota · Apr 26Replying to @torinoniku1014福島の甲状腺検査が過剰診断だと言ってる人がHPVワクチン普及後の健診を推奨するというのはよく分かりませんね。(私も前者が過剰診断だというのは同意しますが。)143150Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 25「でもこれちょっと分からへんのやな。鈴木先生が言うには、福島での手術例に関して裏付けるような術後病理結果は出ていないって言うねんな」 「あー、ほな過剰診断と違うかぁ。術後病理で過剰診断はわからんもんね。過剰診断はね、個々の症例では判別できないからやっかいなんよ」715Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 25「福島県立医科大学の鈴木眞一先生がね、甲状腺がんに関しておっしゃっていたんだけど、日本で1990年代半ばに甲状腺超音波検診で経験し20年以上も前にすでに問題視されてたって言うねんな」 「過剰診断やないかい。その特徴はもう完全に過剰診断やがな」1715Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 25鈴木眞一先生をはじめとして、いくつかの文献では定義を明確にせずに「過剰診断」という用語が使われ、しかも同一文献の中で異なった定義で使われているので注意が必要です。わかっている人は次のような感じで文献を読んでいたんです。21131Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 25私のツイートはKDN氏の主張を肯定するものではなく、逆に積極的に否定するものです。KDN氏に私のツイートを引用されるのは迷惑ですが、禁止するわけにはいきません。KDN氏には理解できなくても第三者のみなさんのためになることを期待して書きました [ https://natrom.hatenablog.com/entry/0022/04/25/000000… ]。Quote TweetKDN@KDNuc · Apr 24何か誤解していませんか。「鈴木眞一さんらが」正当化している、ということです。 「「病理像と転移の有無から過剰診断である蓋然性が高いか低いかは」もちろん判断できます」https://twitter.com/NATROM/status/1373811249360764933… / “KDN on Twitter: "正当化していると思いますよ。 (抄録)「発見…” https://htn.to/2BkQB5aZUi1415
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 24「根拠に基づいた医療を行え」「害を伴う医療介入を行うなら利益が害よりも大きいことを証明してからにせよ」「例外的に、やむを得ず未証明の医療介入を行うとしても、介入の前に十分な説明責任を果たせ」。福島県の子供たちを含む、多くの患者さんの権利を守る役に立つ提言だと信じます。以上。22550Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 24福島県甲状腺がん検診に好意的な論者が「検査をしなくても大丈夫だと証明せよ」「命がかかっている。集団としての損得で判断するな」と主張することもありますが、その論理は、根拠に乏しい検査で患者を食い物にして金もうけをしている一部の医師をも利することをご理解していらっしゃるのでしょうか。13136Show this thread
名取宏(なとろむ)@NATROM·Apr 24「有効とも有効ではないとも証明されていない。有効かもしれない」という反論が予想されますが、「ガンが沢山見つかってるって検査の有効性の証明じゃんね」といった誤解を利用してお金儲けをする前に、臨床試験をすべきです。少なくとも受検者に正確な情報提供をしなければなりません。11734Show this thread