1富野由悠季を形作ったもの
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父親が戦時中に制作に関わった「与圧服」の写真を見ていた富野少年にとり、宇宙は常に身近にあり、その分あこがれも強かった。宇宙科学へ深い関心を示してロケットや宇宙旅行の知識を深め、米国のSF映画に刺激されて「映画」にも関心を寄せていく。だがその視線は常にリアルな映像を求める。
虫プロダクションに入社し、アニメの世界を知る。虫プロで制作中だった『鉄腕アトム』で多くのエピソードを演出した。しかしやがて虫プロを退職し、一旦はCM制作に関わる。だが「やはり自分にはアニメしかない」と思い直す。再びアニメ制作の現場に戻る。『あしたのジョー』や『アルプスの少女ハイジ』など、実に様々なアニメ作品の演出と絵コンテ担当を数多く行い「コンテ千本切りの富野」と呼ばれた。