どうして、お金をあげないのか?
会社(クリニック)経営において、『職場環境』と『職員さん』って、会社(クリニック)の成長には欠かせない要素です。
○職員さんの働く意欲を向上させるのは、1)給与、2)環境
○職員さんの能力を開花させるのは、1)対価、2)評価による待遇改善
○職員さんが居ないと、経営者(医者)一人では何もできない。
職場のモラル、正義とかを語るつもりは全くありません。やはり、『ボランティア』じゃないので、『働いた分、金、払えよ。』ってのが当然です。
◉会社(クリニック)のために〇〇を行なった。〇〇によって、会社(クリニック)の業績が間違いなく伸びた。〇〇を行うことが出来るのは、Aさんだけだった。〇〇を行うことで、会社(クリニック)は、毎月、3〜10万円の売り上げを伸ばすことができた。
→Aさんに、評価として、お金を払うのは当然です。毎月、2万円支払っても良いと思います。
◉会社(クリニック)のために無駄である▲▲を削減した。開業以来、数十年、▲▲の削減に誰も気づかず、Bさんだけが▲▲の削減に気付いた。▲▲の削減により、会社(クリニック)は、毎月、2〜3万円のコストカットを行えた。
→Bさんに、評価として、お金を払うのは当然です。毎月、1〜2万円支払っても良いと思います。
当院における『業績貢献手当』、『コストカット手当』と名づけた手当です。これって、〇〇を行う、▲▲を削減する、ってワンチャンスしかないので、他の職員さんも、何をすれば会社(クリニック)への貢献ができ、貢献度に応じて金が貰えるか?何をすれば会社(クリニック)のコスト削減ができ、削減度合いに応じて金を貰えるか?働く意欲が変わります。
○不要なレントゲンフィルムを無料で廃棄します、という広告を持ってきたC看護師(既に退職)が居た。
→レントゲンフィルムは、銀が含有されているので、売却できる。
→医療事務Dさんに『レントゲンフィルムを買い取ってくれる県内の業者3社を探し、相見積もりするように命じる。』
→結果、1社が10万円程度で購入してくれることが分かり、レントゲンフィルム約500kgを売却。
→レントゲンフィルムを買い取ってくれる知識は院長が持っていたが、指示通りに動いてくれた医療事務Dに、『コストカット手当』として3万円、支払いました。
(職場の成長意欲に合わず、制服の色を3種類揃えろ、往診車として軽自動車を買え、人の給料を上乗せしろ、とか言ってた良識の欠落した50歳代のC看護師は、さっさと退職しました。)
職員さんは、『ボランティア』ではないので、金額として目に見える業績、貢献があった場合には、『業績貢献手当』、『コストカット手当』を払った方が、職場としても面白いです。
だって、会社(クリニック)って、損するどころか得しているわけだし、職員さんも『どうすれば、評価してもらえるのか?』って考え始めますから。
職員さんは分かっていますよ。馬鹿にしたらダメ。
クリニックの受付業務をしていれば、医療事務さんは、どれくらいのお金が会社(クリニック)に入ってきているか?知っていますよ。隠すつもりもないですし、売り上げの動きを知りたいので、
○窓口の現金の管理、振込は、経営者か家内が行う。
○週毎、窓口の収入を表でまとめてもらう。最終的に月でもまとめて出してもらう。
10月〜12月は、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンなどの自費診療が多いですので、毎週:40万円〜50万円、月:180万円〜200万円の窓口収入があります。
職員さんは馬鹿じゃないですよ。150万円前後の窓口収入が安定してあるなら、150万円×12ヶ月=1800万円。
窓口収入だけで、1800万円の収入がある会社(クリニック)なのだ、って分かっています。それでいて、職員さんの給与はいくらですか?
○103万円、130万円の扶養の看護師さん、医療事務さん
○パートの看護師さん、医療事務さん 年俸:300万円〜400万円
○常勤の医療事務さん、看護師さん 年俸:300万円〜600万円
職員さんって、経営の細かいところを知らないので、会社(クリニック)って、『窓口収入だけで1800万円なんだよな。』、『やっぱ、金って、自分達のところには回ってこない』って思います。
大手企業で年間の売り上げが300億円あっても、会社員の給与は変わらないって事実がありますが、会社(クリニック)から職員さんに歩み寄る姿勢が大事です。
会社(クリニック)の業績に貢献した職員さんには、
▲ありがとうという言葉よりも、お金をあげる→○『ありがとうという言葉と共に、お金をあげる。』
貢献の度合いによって、貰えるお金が違って当然なので、大盤振る舞いする必要はありません。
○会社(クリニック)が毎月購入している医療用品のコストカットに成功した→月2000円の『コストカット手当』を給与に上乗せ。(これでも嬉しいはずです。毎月もらえるし。。。)
○会社(クリニック)が依頼している酸素会社の見積もりを取り寄せて、院長に報告した。結果、毎月、在宅酸素の会社(クリニック)費用負担が、月8万円も下がった。→月2万円の『コストカット手当』を給与に上乗せ。(6ヶ月間限定とした。在宅酸素の患者さんが減ったので。)
ガンガン、職員さんが目の色を変えてコストカットに目覚めます。結果、会社(クリニック)のコストカットが順調で、利益も伸びるし、退職する職員さんも出ない好循環です。
基本給をあげない理由がクソすぎたので、逆を行う。
クソな職場って、『基本給』をあげないんですよ。クソジジイが経営しているクリニックが近くにあって、まあ、親父の同級なので、さりげなく理由を尋ねたら、
『基本給を上げると、賞与が上がるだろ。手当を付けとけばいいんだよ。』って言ってました。
ダメな経営者の典型だなって思いました。
『基本給(時給)』、時給:30円でも上げると、職員さんは喜ぶものです。さらに手当も付ければ良いです。ケチったら、職員さんを引き抜かれて、人不足になるだけです。
○扶養範囲130万円(103万円でも当然良いです)で働いている『ママさん看護師さん』、『ママさん医療事務さん』は、『基本給(時給)』を上げた効果が大きい。
→『基本給(時給)』を上げると、扶養範囲に収めないといけないので、働く時間を減らさないといけません。
→働く時間が減ることが悪いように感じる経営者は間違っています。効率の問題なので、勤務時間が少なくて、130万円稼げる良い職場に成っている、と考えないと、職員さんはついてきません。『職場とは、金を稼ぐ場所』ですし、『効率よく稼げるほど、良い職場』ですから。
○ママさんのネットワークって、相当に強いので、働きたい『ママさん看護師さん』、『ママさん医療事務さん』が集まります。
●『基本給(時給)』を上げると、賞与を上げないといけなくなるっていう、クソみたいなことをいう経営者の元を離れる。
→少しでも働く時間を減らし、効率よく働ける職場が居心地が良い。
→扶養範囲内で働いているのに、大きなコストカットに成功し、『コストカット手当』一時金10万円をもらい、11月、12月、仕事に出なくてよくなった。でも、寂しいので、扶養範囲内に収めつつ、1時間だけ、週に1~2回出てくる『ママさん看護師さん』、『ママさん医療事務さん』が出現した。経営者として最高に嬉しい。
『コストカット手当』一時金10万円って、巨大なX線装置の撤去費用なんですよね。業者に見積もり出したら、50万円以上だったので、悩んでいたら、仲良しの『ママさん看護師さん』、『ママさん医療事務さん』2人が、業者を探して、相見積もりを出してくれて、結果、新クリニックを建設する会社の子会社でした。。。
10万円でX線装置を撤去できたので、会社(クリニック)としては、50万円→10万円で40万円、得したので、10万円ずつ、『コストカット手当』一時金を『ママさん看護師さん』、『ママさん医療事務さん』の給与に載せたら、
→『先生、今年、あと、8時間しか働けません』って、10月下旬の段階で言ってこられました。
→『人は多いので、ゆっくり過ごしていいよ。』って言っときました。
どちらにしても、会社(クリニック)としてはプラスです。
『基本給(時給)』を上げない。会社(クリニック)が得をしているのに金を払わない→人が離れていくので、止めた方がいいです。
当院の近くの先生なら、いくらでもヤってください。職員さんも患者さんも多いに越したことはないですので、助かります。
『基本給(時給)』を上げるとき、100円とか上げると、人が少ないのに勤務できないって状態になりますので、職員さんの数と、勤務時間を計算して上げるようにしてください。『基本給(時給)』って、業績が伸びていれば、10円でも上げた方が良いです。常勤の方は、3000円でも5000円でも『基本給』が上がると嬉しいです。
『基本給(時給)』を上げないくせに、医療法人名義で自分の車を買ったり、学会に行きまくると、職員さんの不平、不満が溜まりますよ。
●院長の車は、基本、医療法人名義。高いレクサスとかだと、2000万円とか。。。
●院長の学会は、1回、10万円くらいの旅費。さらに出張手当が医療法人から出るので、旅行好きには堪らない。
→お土産で誤魔化そうとしても無駄です。休憩室で、お土産の煎餅齧りながら、悪口言われるだけです。『忙しいですね、お疲れさまです。』って言われたいなら、金払わないと。
別に車を買おうが、学会に行こうが、自由にして良いですけど、職員さんは知っていますので、『基本給(時給)』を上げて、業績が安定して、職場が落ち着いていたら、車を買ったり、学会に行けば良いと思います。