19号番屋はヒグマと共存している日本でも珍しい場所

19号番屋 知床遊覧船から見える自然

19号番屋とは?

19号番屋は知床岬に行く途中、ルシャのあたりにある番屋です。ヒグマが良く出没することでも有名な場所です。番屋とは何か、そして19号番屋とはどんなところかお話します。

知床岬へ行く途中にはいくつか小さな小屋があり、番屋と呼ばれています。これは、漁師が漁を行うために泊まるところで、人がほとんど踏み入らないこの辺りは野生の動物とも共存しています。知床半島の先は、一般の人は立ち入りができないため、漁関係者のみが行くことを許されています。

 

19号番屋は陸地からも行くことのできる番屋ですが、途中の道路からは漁業関係者しか通ることができず、通るには許可が必要です。19号番屋があるルシャはヒグマの出没ポイントとして有名で、19号番屋はヒグマと共存しているという珍しい場所ということでも知られています。鮭を採るために定置網をかけに人々は来ますが、熊もまたこの鮭を目当てにやってくるのだそうです。定置網など漁の準備をする漁師とその知覚を歩くヒグマの写真などはこの辺りで撮られたものが多いそうです。大自然があるからこそ実現している風景です。ヒグマを撮りたい写真家の人々などは、鮭を採りに来たヒグマをねらってカメラに収めるのだそうです。

人とヒグマとの共存

地元の人々は昔からヒグマと共存しており、ヒグマは知能が高く人の言葉を理解すると考えているのだそうです。そのため、あまりヒグマが人の近くに来すぎると、「向こうに行きなさい」「ここは人の場所です」というようなことをヒグマに向かって繰り返し話しかけるそうです。普段ヒグマを近くに見ない私たちにとっては作業している近くにヒグマが通るというのは恐ろしいですね。まだ漁に出て間もない若い漁師などは最初こそ怖がるようですが、何度も話しかければ静かにヒグマが場所を移動していくのを見て、次第にヒグマとともに生活することに慣れていくのだそうです。

19号番屋の詳細

名称:19号番屋

住所:北海道斜里郡斜里町大字遠音別村

いかがでしょうか。クルージングにはルシャまで行くものや知床岬まで行くものなど、色々なコースがありますので、見たいものがしっかり見られるコースを見つけて、知床の大自然を楽しんでください。

 

犬岩と名の付く岩

犬岩 知床遊覧船から見える自然

犬岩と名前の付く岩が知床にあるのをご存知でしょうか。知床は断崖が続く美しい手付かずの自然があり世界遺産にも登録されています。特に一番端の知床岬までこの断崖は続き、そこまでのクルージングはとても人気です。知床岬まで行く工程には、岩の形が似ていることから、名前のついている岩がいくつかあります。

どうして犬岩と呼ばれているか

犬岩は岸のような場所の手前に突出しており、その形はセントバーナードのように見えるとのことで、犬岩と名前が付いたようです。

他にもこけし岩やたこ岩など色々な名前が付いた岩があります。クルージングに行かれた際にはすでに名前のついている岩だけでなく、何かの形に見える岩を自分で探してみても面白いかもしれません。

蛸岩(タコ岩)と呼ばれるユニークな岩

タコ岩 知床遊覧船から見える自然

蛸岩と呼ばれる岩が知床にはあることをご存知ですか。他にもいろいろな名前がついている岩があり、そのあたりにも触れながら、蛸岩についてご説明します。

色々な名前の岩が存在する知床

知床は岩に囲まれた大自然であるため、様々な形の岩があり、中には観音様や犬など似た岩があります。それぞれに似ているものの名前がついており、岩の名前を聞けば「なるほど!」と納得できるほど似ています。海底火山が作った岩の層に風雨、荒波など様々な要因で削られていくつもの偶然が作り出した岩々です。

なぜ蛸岩(タコ岩)とよばれているか

蛸岩はその名の通り蛸に似た形をしています。岸より少し海側に出たところにこの蛸岩はあるため、まるで海からひょっこり巨大な蛸が顔を出しているかのように見えます。この岩は知床岬へ行く途中で見ることができます。熊を高確率で見られるルシャ地区をさらに知床岬の方に進み、カシュニの滝と呼ばれる滝が見えるところに来ると、この岩を目視できます。

蛸岩(タコ岩)の楽しみ方は大きく2通り

蛸岩を見に行くのなら、遊覧船などを利用したクルージングか、シーカヤックをするという手があります遊覧船に乗れば、ガイドの人の案内を聞きながら知床半島の魅力を存分に味わうことができ、その中で蛸岩を楽しむこともできます。また、シーカヤックの場合、専門知識や装備が必要ではありますが、蛸岩の裏側にテントを張ることができるスペースがあるので、ここにテントを張ったり、釣りを楽しんだりすることもできます。ただし、ルシャの先にあるこの辺りはヒグマ出没地域ともなっているので、ヒグマや自然に対する専門知識を十分に持ち、備えをしっかりしてから上陸しないといけません。

蛸岩の詳細

名称:蛸岩

住所;北海道斜里郡斜里町大字遠音別村

知床岬は航路よりしか行くことのできないまさに秘境の地で、その道中にこの蛸岩があります。クルージングに行かれる際はぜひチェックしてみてください。

滝の下の番屋はチャラッセナイの滝の下にあります

滝の下の番屋 知床遊覧船から見られる観光スポット
滝の下の番屋と呼ばれる小さな小屋が知床岬にクルージングをする途中で見えてきます。知床岬まで向かう途中にはこうした漁師のための番屋があります。

滝の下の番屋はどこにある?

滝の下の番屋は、ルシャ湾より少し知床岬寄りにあるチャラッセナイの滝の下にあります。この番屋には、陸地から行くことはできません。こうした番屋があるのは、漁師が漁のために泊まるのに使っているからなのだそうです。知床の秘境にある滝の下の番屋はこの番屋を守る人と漁師のみしか足を踏み入れたことがありません。2018年の時点では残念ながらこの番屋は崩落によりつぶれてしまっていたようです。チャラッセナイの滝は落差55メートルと言われる迫力のある滝でその手前にあるこの番屋があることで滝の高さがリアルに分かるかもしれません。この滝の落差は海底火山や地上での火山などの影響で出来た落差ということで、大自然のすごさが伺えます。

滝の下の番屋の詳細

名称:滝の下の番屋
住所:北海道小樽市赤岩3丁目

いかがでしょうか。ルシャ湾辺りで引き返すクルージングも多いので、チャラッセナイの滝そして滝の下の番屋をしっかり見たい方は知床岬まで行くクルージングに乗ってください。ルシャのあたりはヒグマが出没することでも有名なので、ヒグマなどを探しつつ、滝の下の番屋も見逃さずにゆっくり見てみてください。

ルシャ湾はヒグマ目撃率が非常に高いスポット

ルシャ湾 知床遊覧船から見える自然

ルシャ湾は知床クルージングでヒグマを見られる可能性の高い場所

ヒグマに会いたくてクルージングを利用する人は必ず見に行くのがルシャ湾と言っても過言ではありません。
上記写真にも小さいですがヒグマがうつっているのがおわかりでしょうか?

ルシャの名前の由来

ルシャ

ルシャはアイヌ語で、浜へ降りていく道という意味だそうです。なぜこう呼ばれていたのかというと、知床クルーズで知床半島を見れば納得するでしょう。知床半島は断崖絶壁に囲まれており、基本的に浜がありません。ルシャ湾は知床では数少ない海岸がある珍しい場所です。

ルシャとは

ルシャ湾は、ウトロと知床岬の間、ちょうど中央辺りにあります。ヒグマの生息地域となっており、ヒグマに会いたくてクルーズを利用する場合は、ルシャを目的地としたクルーズに乗ればかなりの高確率でヒグマを見ることができます。ヒグマがこの海岸に訪れるのは、鮭などのエサを求めていることも多いようです。鮭の漁が行われる頃にルシャ湾をクルージングで訪れると、よりヒグマに会える確率は上がるかもしれません。

また、ヒグマ同様に鮭を求めて、特別天然記念物であるオジロワシも姿を現すそうです。ルシャ湾は知床に住む動物たちにとって魅力あふれる重要な場所なのです。

ルシャの番屋

ルシャには番屋があります。番屋とは漁師が漁をする際に利用する宿のようなものです。人が漁の用意をしている直ぐそばにヒグマがいるような写真がありますが、その撮影場所はこの番屋であることが多いようです。人とヒグマが共存しているという、今の時代には珍しい場所です。知床に観光にやってくる人々にとって美しい大自然の楽しめるスポットである一方で、きっと昔と変わらず、知床の海の恵で生活する地元の人々は海の恵を動物たちと分け合いながら暮らしているのでしょう。

いかがでしょうか。ルシャ湾は知床では珍しい浜であり、ヒグマの生息地です。普段野生のヒグマを見ることはないと思いますので、知床に来た際にはぜひクルージングでルシャを訪れてみてください。

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