「表には、もう出られない」
さて、教壇に立てない先生である女性教諭と男性教諭の勤務先となった教育委員会とは、いわば学校教育行政の司令塔ともいうべきところである。
生徒や児童の指導に関することも取り扱う。平たく言えば「先生の先生」という役割も帯びている。そこに彼女、彼が勤務し続けること、これに納得する市民はいないだろう。
「教育委員会といっても、いろいろな仕事があります。図書館、公民館、他にも……」
市教委幹部は、歯切れ悪く、こう言う。もちろん図書館や公民館は市民と接する場所である。またそこで真面目に働く職員もいる。
「表には、もう出られないし、出したら出したで、いろいろ軋轢があるでしょうね」
こう続けて語る市教委幹部からは、組織として、女性教諭、男性教諭に、みずから責任を取って欲しいという意図がみえてくるようだった。
加害4教諭の処分が決まった日、東須磨小学校では、懲戒免職となった柴田祐介元教諭(34)を含め、女性教諭、男性教諭の3教諭の謝罪コメントが読み上げられた。
これは、同小保護者会が行われることから、学校や市教委から、「謝罪のコメントを出してはどうか」との声掛けによって実現したものだという。