仁王立ちになった議長
A副委員長は「いやいやいや」となんとか場を和らげようとした。だがそれでも、原山氏の怒りは爆発した。
原山氏「どこがおかしないねん。なんで俺のこと言うたらあかんねん。何が問題やねん、言わんかい! お前の言うこと問題ないんか!」
亀田氏「(提案を)つぶしたろ言うたのは(原山)議長だけの意見でしょう」
原山氏「それで、お前、事前に資料配って議員に、何、制限かけとんねんお前」
亀田氏「だってこれ、委員会する前に公開するのおかしいでしょう」
原山氏「守秘義務あんのかよ。ほんなら、出すなよ」
亀田氏「なに?」
原山氏「制限かけんねんやったら、出すないうとんねん」
亀田氏「なんで制限かけたらあきませんの?」
原山氏「ちょっと法律教えたってよ。議員に制限、その、守秘義務あんのかどうか」
亀田氏「これかけることは法律違反ですか?」
事務局担当「いや、そら法律違反でもなんでもない。ただ、その……」
亀田氏「お願いします、でしょ?」
事務局担当「だからそれは、議長は、議員のそういういろんな資料をもらっていろんな……」
収録されている音声は以上だ。この後もしばらく、原山氏の怒りは続いたという。
亀田市長に訊いた。
「この音声のようなやり取りがあったのは事実です。市議会の中で怒号が鳴り止まない事態については、お恥ずかしい限りで、あるまじき行為です」
とこの音声の存在を認めた。
「原山氏は急に怒り出し、録音にあるような『お前、こらぁ』とすごんできたのです。仁王立ちになり、飛びかからんばかりになったこともあり、周囲が慌てて止めに入った。とても怖かったが説明をしないわけにはいかない。
それでも、原山氏の怒りはなかなか解けませんでした。これまで、市職員からも原山氏の恫喝、叱責は聞いていました。録音の内容から、パワハラは当然ですが、強要、脅迫になりかねない。市職員を守るためにも、今、刑事告発など手続きを検討しています」(亀田市長)