香川県土庄町が発注した架橋工事を巡る官製談合事件の裁判です。入札情報を業者に漏らして落札させたとされる前の町長に検察は懲役2年を求刑しました。
前の土庄町長、三枝邦彦被告(64)は官製談合防止法違反などの罪に問われています。
起訴状などによりますと、2021年11月に土庄町が発注した小豆島と沖之島を結ぶ橋の工事の一般競争入札において、当時町長だった三枝被告が高松市の元会社員、真嶋忠雄被告(74)を介してタチバナ工業の元取締役、松田善雄被告(67)に最低制限価格を伝えタチバナ工業を代表とする共同企業体に落札させたとされています。
真嶋被告と松田被告は公競売入札妨害の罪に問われています。
25日の被告人質問で三枝被告は、動機について「町長だった2014年ごろ町政の運営で抱えていたトラブルを真嶋被告に解決してもらい恩義を感じていた」と話しました。
検察側は、「犯行は計画的かつ継続的で強い非難に値する」などとして三枝被告に懲役2年、真嶋被告と松田被告に懲役1年6カ月を求刑しました。
一方、弁護側は三枝被告について、「金銭目的ではなく、役割も受動的だった」などとして執行猶予付きの判決を求め、ほかの2人ついても、執行猶予付きの判決が相当だと主張しました。