温帯常緑系ドロセラグループの
基本的な栽培方法
温帯常緑系ドロセラグループの基本的な栽培方法
(a)栽培環境(温室等)
温室やフレーム・ワーディンケースなど用意しなくても栽培可能でありますが、最低限、水切れ・湿度不足を起こさない様な工夫が必要です。
特に入門者は、より失敗しにくいように栽培用の容器を用意することをお勧めします。
小規模の場合にはプラやガラスの水槽を、やや多めに栽培する人は衣装ケースなどが便利です。
なお、容器には専用のフタ、またはビニール等でフタが出来るようにすることが、冬季の空中湿度の保持のため必要です。

(b)植え込み容器(鉢等)
3号鉢ぐらいが使い勝手が宜しいと思います。
材質は素焼鉢でも駄温鉢でもプラでもOK。
根は用土に固定する程度の役割しかないので普通鉢でも平鉢でもかまいません。
しかし非常に根が伸びる種も多いので深鉢を用いるのも一つの手です。

(c)植え込み材料(用土等)
入門者の方は取り敢えず市販の乾燥ミズゴケを水で戻したものを使用するのがベターです。
管理人は乾燥ミズゴケも使用しますが、生ミズゴケベースの用土とココピート主体の用土も用いています。
詳しくはコラム:『自己満足の用土作り』に記載します。

(d)日常管理 
ケース内にミズゴケでドロセラを植えた鉢を並べ、ケースの底から水を2~3cm張り、鉢を漬ける様にします。これを「鉢を腰水(こしみず)にする」といいます。
水切れを起こさないように蒸発分は常に足し水をして下さい。
ケースは屋外であれば日当たり・通風ともに良い場所に、屋内であれば明るい窓際におきます。

屋外栽培では初夏~秋にかけてはケースにフタはしません。
なお梅雨時には雨水でケース内の鉢が水没しない様に気を付けて下さい。
また、夏場は温度上昇に寄って蒸れないように50%ぐらい遮光した方が良いでしょう。
晩秋~初春にかけては寒風から保護するためにケースのフタは締めて下さい。
急激な温度上昇への対策として割り箸を挟んでおくと安心です。

屋内栽培ではエアコンの使用状況に寄って管理が変わります。
エアコンを使われているときは冷暖房に係わらずケースのフタを閉めておかないと植物が傷みます。
使用されない方は日中の温度上昇に注意が必要です。

(e)冬の管理 
冒頭に記した通り無加温で栽培できますが、冬季は空気が乾燥しているのでそれについては保護をする必要があります。
温度については言えば、筆者の居住する比較的温暖な静岡県袋井市でも凍らない程度では充分とは言えず、10~15℃ぐらいに加温した方が通年生長すると思います。
救仁郷さんのあやしげな世界
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