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【教室講師ブログ】ウクレレ科加藤先生:レレブロ vol.5「3 弦だけ白いのは・・・?」

【ウクレレ教室講師紹介】加藤 和広(かとう かずひろ)

【音楽教室】まずは体験レッスンから!前橋店体験レッスンスケジュール

こんにちはウクレレ講師の加藤です。

前回、私の赤いウクレレ(名づけて「チェリー」)の話を書かせていただきましたが、今日はそのチェリーに張っている弦の話を書きます。先日、ある生徒さんから「先生のウクレレは、どうして1本だけ白い弦が張ってあるのかなといつも不思議に思ってたんです」との疑問をお寄せ頂きました。「4本セットになっている弦ってみんな同じ色の弦のはずですよね。だからいつもわざわざ1本だけ別の種類の弦を張っているのかなって」

そっかー。考えてみればそう思いますよねー。

と言うことで弦の話。

ダダリオEJ-53T

私がチェリーに張っている弦。これはダダリオの「EJ53T」と言うウクレレ弦セットです。ブラックナイロンのテナー用の弦。まずはパッケージをご覧ください。こちらがオモテ面です。

このセットの3弦が、たまたま白い弦なんですよね。で、なんで私がこのセット弦を使っているのかと言うと、ずばり「テンション(張り)が強いから」なのです。私のチェリーは、一般的なウクレレと比べるとフレットバーもちょっと太くて背も高いんですよね。なので、テンションが弱い弦を張っていると、指板と言うかフレットとフレットの間の弦と言うかを左手の指でギュッと押さえた際に、弦が引っ張られ過ぎてしまって音程がシャープしてしまいやすい。その点、テンションの高い弦なら、弦を押さえた際に弦が引っ張られ過ぎるのをいくらか軽減出来るため、音程がシャープするのも軽減出来る。そんな事を思ってテンションの高い弦を色々と試しつ探しつして行って、たどりついたのがこのセットだったと言うわけです。張ってみたらチェリーに求めていた「硬質で透明感のある音」も出してくれるし、問題なし。たまたまこのセットの3弦が白い弦だったと。で、その「白い弦」てのは何なんだ、と言う話になるわけですが、これ、いわゆる「ワウンド弦(巻弦)」なのです。ワウンドと言うのは、wind(ワインド。〜を巻く。)の過去分詞のwound (ワウンド)。なので「巻弦」と言うよりも「巻かれ弦」と言う方が適切かもしれません。要は、芯となる弦というか糸というかの周りに細ーい金属をグルグルグルグル巻き付けて作られている弦です。クラシックギターやエレキギターの4・5・6弦、あるいはフォークギターの3・4・5・6弦など低音部の弦も一般的にワウンド弦になっています。ちなみに、ワウンド弦に対して、巻かれていない弦はプレーン弦と呼ぶのですが、プレーン弦で低音を出そうとすると、ワウンド弦よりもずっと太い弦にしないとダメだと言うことで、低音部の弦はプレーン弦でなくワウンド弦を採用していると言うわけです。「EJ53T」は1弦・2弦・4弦が他のセットよりも太めのゲージとなっているため、それらの弦と合わせるべく3弦を用意しようとしたら極太弦を用意しなければいけないことになってしまう、と言うことでワウンド弦になっているのだと思われます。弦が太くなりすぎると、フレットごとのチューニングが微妙に狂ってしまう可能性が高まる、と言うこともあると思われます。ちなみにこのセットのパッケージのウラ面の画像はこちら。各弦のゲージが印字されています。

1本だけ巻弦だと音はどうなの?

「1本だけ巻弦になっているということはその弦だけ音色も違うし、弦の上をスライドさせるとキュキュッと言う音が聞こえたりして違和感があるんじゃないですか?」うーん。そうかもしれないのですが、まぁクラシックギターにしてもフォークギターにしても巻弦のキュキュッという音は楽器の特性個性だと思っているので、ウクレレでも同じかな~と敢えて私は気にしない・・・笑。ちなみにこの巻弦ですが、消耗して来ると少しずつ錆びて来たり、フレットに当たる部分が摩耗してくるなどして劣化が見えて来ます。だんだん劣化して来たなーと思っていると大体いつもブリッジあたりでパシッと切れちゃう。私の場合、張り替え後3ヶ月くらいで切れちゃうかな。プレーン弦が切れることは殆どないのですが、巻弦だけはいつも必ず切れちゃうんですよね〜。ちなみに、私が持っているウクレレの中でこの「EJ53T」など3弦が巻弦になっている弦を張っているウクレレは、チェリーだけです。他のウクレレは全て4本ともプレーン弦のセットを張ってます。やっぱり楽器ごとで求めたい音の違いもありますし、闇雲に全ての楽器に同じ弦を使ってはおりません(笑)。ただし、全般的にテンションが強いのが好きなので、どのウクレレもやや太めな弦のセットを張っています。(あ、Low-Gにしているコンサートももウクレレだけは4弦が巻弦でした・・・笑)前述したように、私もこの「EJ53T」に辿り着くまで、たくさんの弦を試してみました。ウクレレって、弦によってホントに大きく音色は弾き心地が変わって来ます。気に入った音を求めて、どうぞ皆さんも色々とお試しになってみてくださいね。

ちなみに、弦の張り替えが面倒だなーとか、やり方がよくわからないよー、と言う場合はどうぞお気軽に島村楽器のスタッフにお声掛けくださいね。弦交換、絶賛お引き受け中です^_^!

では今回はこの辺で!

ダダリオウクレレ弦公式サイト

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