フレペの滝。しとしと流れ落ちる「乙女の涙」
フレペの滝とは、高さ約100mにもなる切り立った断崖の途中から、山々で流れ集まってきた雨や雪が地下水となって染み出し、そのままオホーツク海へと流れ落ちる滝です。通年水量が少ないため、シトシトと水が流れ落ちるその様子から別名「乙女の涙」とも呼ばれます。そんなフレペの滝は知床八景の一景に数えられ、世界自然遺産知床を代表する名所となっています。
知床自然センター~フレペの滝の展望台までの道のり
知床自然センターから歩いてフレペの滝の展望台まで向かうには、遊歩道があり、こちらは片道約1kmほどで時間にして約20分の道のりです。
前半は開拓時代の名残がいまだ残る、こちらも中々雰囲気のある森を通ります。少し坂道が続くので、森の雰囲気を楽しみつつ自分のペースでゆったりと歩くのをオススメします。
のちに断崖が近づいてくると、入り江からの強風で木々の成長が妨げられた草原へと抜けます。風がない日は草を食べに来たエゾシカの群れに出会える場所です。
チカポイ岬にある展望台からは、滝が流れ落ちる広大なオホーツク海が一望できたり、その背後には半島を創り出す知床連山を見渡すことができます。知床半島らしさをたっぷり味わえる壮大な景観と、あらゆる自然(森・草原・断崖など)を一気に感じることが出来ます。
船から望むフレペの滝
フレペの滝は、絶崖から流れ落ちているため迫力満点。船で近くから見るとより一層その雰囲気を感じることができます。そして、そのすぐ横にも滝があるのですが、こちらはフレペの滝よりも水量が多く「男の涙」とも呼ばれています。乙女の涙との比較をしてみるのも楽しみ方の一つですよ。
ちなみに、このエリアでもエゾシカやヒグマが活発に動いている様子を見ることができますので、探してみてくださいね。
information
名称:フレペの滝
エリア:ウトロ
電話:知床斜里町観光協会(0152-22-2125)
利用期間:通年
交通:知床自然センターから(片道)徒歩20分程度
駐車場:あり(知床自然センターをご利用ください)
トイレ:あり(知床自然センターをご利用ください)
知床八景の一つに数えられ夕陽の名所でも知られるプユニ岬とは
プユニ岬は、ウトロから知床自然センターへ向かう途中の上り坂にある絶景と夕陽の名所です。オホーツクの美しい海岸線やウトロ港が一望できたり、はるか遠くに阿寒摩周国立公園の山を見渡すこともできます。
冬はオホーツク海で最も早く流氷を見ることができるポイントです。
このプユニ岬という名の由来は、アイヌ語で「穴がある場所」という意味だそうです。
プユニ岬へ向かう道
プユニ岬の先端部分には道路がないので、訪れることはできませんが、先端から約700m離れた場所にプユニ岬展望台があります。明確にプユニ岬展望台という場所はなく、知床国道(国道334号)沿いにある標高約95mの見晴橋あたりがプユニ岬展望台と呼ばれています。ここからウトロ港やオホーツク海が一望でき、オロンコ岩やゴジラ岩もスッポリ画面に収まるビュースポットです。夕陽の名所として知られ、訪れる人がたくさんいます。流氷が一面に広がる冬の景色も壮観です。駐車場は無く、道路往来が激しく、カーブで見通しが悪いので、路駐は危ないかもしれません。使われていない橋があるので、そこに車を停めると良さそうです。入場無料。
観光船から見た景色
プユニ岬は流氷の最初の接岸地ですし、水平線に沈む夕陽の名所として知られます。流氷が訪れる様はとても美しいと評判なので、そんな名スポットを船の上から眺めるなんて贅沢なひと時ですよね。
実際、ここからの眺望は知床八景の一つに数えられているほどです。
この辺はエゾシカが闊歩していたり、バックにはオオジロワシが優雅に飛び交う様子が見ることも出来ます。また、その中でも夕陽が沈む時間帯が特に美しく、海や岬がきれいなオレンジ色に染まり、そしてキラキラと輝きます。
information
名称 プユニ岬
住所 北海道斜里郡斜里町大字遠音別村字岩尾別
電話0152-22-2125
アクセス
公共交通機関→JR知床斜里駅(斜里バスターミナル)より路線バスで約70分、「知床自然センター」停留所で下車、そこから徒歩約15分
車→JR知床斜里駅より国道334号線を経由して45分、駐車場無し※知床自然センターの駐車場利用(無料)が可能
知床のシャチは迫力があります
知床半島の周辺の海ではシャチを見ることもできます。シャチは海の王者とも言われ、その獰猛さとは裏腹な白と黒の愛らしい容姿から、好きな人も多く、ぬいぐるみやキャラクターにもなっている、日本でも人気の哺乳類です。知床でも見ることのできるシャチとはどんな生き物なのか見ていきましょう。
シャチとは
シャチは鯨類に属し、人間を除外すれば天敵のいない、海の生き物の中では正に頂点にいる「海の王者」です。体長はメスでも5メートルほど、オスでは6.5メートルを超えるものもおり、ブリーチングと呼ばれる海面に体を打ちつけるジャンプなどは迫力があります。1日に100キロメートル以上の泳ぐこともあり、知能が高く獰猛なことで知られています。群れで行動することが多く、母親を中心として血の繋がりを持っています。生まれた群れから離れることは少ないようです。挟み撃ちなど高度な狩りのテクニックを持っており、その知能が高さから捕食する必要のない動物を襲うことも少ないそうです。
知床の海で見られるシャチ
知床半島を囲む海では、シャチだけでなくクジラやイルカなどに会うこともできます。ホエールウォッチングを目当てに知床を訪れる人々もいるほどです。知床には小型の船から450名ほど乗せることのできる大型の船まであり、様々なクルージングがあります。コースにもよりますが、知床のクルージングでは、カムイワッカの滝や知床連山など見どころがたくさんありますが、ぜひ海面にも注意を向けていてください。必ずではありませんが、海の哺乳類たちに会えることは多く、特にシャチは1匹見つけられれば周囲に数頭から数十頭の個体がいることが多いです。中には可愛らしい赤ちゃんがいることもあります。
いかがでしたか。知床にお越しの折は、ぜひクルージングに出かけて、海からしか見られない雄大な景色や豊かな自然が育むシャチなどの生き物を存分に楽しんでください。
知床で見られる海鳥、ケイマフリ
知床では5~8月に赤い足が可愛らしいケイマフリという海鳥を見ることができますケイマフリは絶滅が危惧されており、見ることができるのは大変珍しい鳥ですが、知床特有の自然がその生態系を優しく守っています。本日はケイマフリとはどんな鳥なのか、その特徴と合わせてお伝えします。
ケイマフリとは
ケイマフリはチドリ目ウミスズメ科の鳥で、全長40センチほどです。海のカナリアとも呼ばれる美しい鳴き声を持つ鳥で、「フィッフィッフィ」と美しい声でさえずります。目がさめるような鮮やかな赤い足が特徴的で、名前の由来もこの赤い足から来ています。赤い足をアイヌ語でケマフレというのだそうです。黒目の周りの白い文様も可愛らしく、基本色は黒っぽいですが、目を引く鳥です。イカナゴや小型のカレイなどを食べます。潜水能力の高い鳥とされており、時には70メートルほど海を潜るのだそうです。
ケイマフリの繁殖に適した知床
3月から8月の間子育てのために知床のウトロ付近にいるケイマフリを、知床の遊覧船やシーカヤックに乗っているときに見ることができます。ケイマフリは海岸の断崖やその隙間に巣を作る習性を持っており、知床の壮大な自然にはケイマフリの好む繁殖場所が沢山あります。そのため、3月から8月の子育ての時期に、知床周辺でケイマフリの姿を見ることが可能です。3月になると知床の海から流氷が消え、そうするとケイマフリは繁殖期を迎えます。1ヶ月ほど卵を温め孵化すると、巣立ちとなる8月まで子育てを行います。
知床の雄大な自然は多くの動物の生息地となり、様々な鳥の繁殖場所となっています。そんな鳥たちの中でも最も珍しいのがケイマフリかもしれません。遊覧船などに乗った際にはぜひ探してみてください。
北海道胆振東部地震による影響について
北海道胆振東部地震による影響について
影響:斜里町ウトロ地区は、全く地震の影響は
ございませんでした。
9月8日(土)11:30現在
北海道斜里郡斜里町ウトロ地区
完全に通電しております。
おととい未明の地震に関しまして、多くの皆様から心配やお気遣いをいただいております。
本当にありがとうございます。
本日の当グループの運営状況により関しまして
ご案内いたします。
しれとこ村つくだ荘
9月8日(土)から通常営業です。
shiretoko HOSTEL hanare
9月8日(土)から通常営業です。
国民宿舎桂田
9月8日(土)から通常営業です。
知床海岸食堂
9月8日(土)から通常営業です。
知床遊覧船
9月9日(日)から通常営業です。
以上となります。
まだ全道全域では、完全通電にはなっておりません。
当地にお越しの際は、交通機関・道路情報をご確認いただき細心の注意でご移動くださいませ。