わたしの興味のある学問の分野で議論していますと、多くの方が現在の学問の到達点からこれは○、これは×と裁断する傾向が強くあります。
これは現在の学問の在り方を固定しているわけですが、この態度にはおおいに疑問があります。
科学雑誌で世界的に権威があり、専門家のレフェリーを仰いでも消えていく論文は数多くあるそうです。
定説であった科…
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さるところで議論した結果、さらに説明すべきことがでてきました。
自然は無矛盾で理解しうる、ということで、存在を前提に展開しますが、たとえばエネルギーの保存則は歴史的に振り返りますと、一見破れるような事象が発見されるのですが、研究によりやはりそれは保たれているということの連続であったという指摘があります。
物理的存在は何も無くなら…
わたしの自然理解の前提は、自然が無矛盾であり認識ひいては論理の基本は静的であるということです。
自然の一部である人間の静的である認識行為と運動する自然という関係がゼノンの逆説、カントの二律背反を出来させるのだと理解しています。
この認識と自然との関係は科学でも様々な問題を出来させます。
そして認識の在り方を理解すれば、現在科学…
カントの二律背反をここでは取り上げます。
カントは空間と時間に終始が在ると同時に無いことを証明します。
そして最小単位があると同時に無いことも証明します。
わたしは先にウィルスはウィルスとして存在するだけであり、人間が分類するから生物か非生物かわからないだけであり、それはウィルス、つまり自然には関係ないのだと言いましたが、時間…
ここでは哲学史から自然観と科学の問題を考えていきたいと思います。
最初にゼノンの逆説を取り上げます。
この逆説はじつは世界は数で出来ているとするピタゴラス学派との議論から出てきました。
世界は「一」であると主張するパルメニデスの弟子であるゼノンは世界が数で出来ていて最小単位が有るとしたら、その最小単位の半分があることを「競技場…
科学という学問でも数学という学問でも無矛盾であることが肝要であるようですので(吉永良正著「ゲーデル・不完全性定理」、板倉聖宣「新哲学入門」参照)、わたしはこのことに従います。
(千九百五十年代に出版されたある哲学者の書物には、エネルギー保存則は一見否定されるような現象が発見され、その後やはり否定されるようなものではなかったことがわかる…
数学というのは未だにその基礎には様々な議論がある学問です。
1=0.999・・・はおかしい、と言う人は未だに絶えませんし(野矢茂樹氏「無限論の教室」参照)虚数なんてどこにあるのだ!と言う人もいます。
とくに1=0.999・・・というのは野矢茂樹氏の著書でその証明法が出ているのですが、あるところで数学科の方がこの証明方法だと1=0も証…
ピタゴラス学派の主張である世界は数でできているという主張はゼノンの逆説というか反論で否定されました。
では数は様々な分野で活躍しているのですが、この数とは何なのでしょうか?
数学での定義では数には大きさがありません。
ゼノンとその師であるパルメニデスが主張するように大きさが無いものがいくら集まったとしても大きさが生じるわけでは…
予定を変えてゼノンの逆説を取り上げます。
この有名な逆説は数学者の多くがすでに解決されたと相手にしないのにもかかわらず、哲学者は未だに解決されていないと主張し、現在でも取り上げている状態です。
十年ほど前にも山川偉也氏が「ゼノン4つの逆理」を著され、また野矢茂樹氏は「無限論の教室」で取り上げておられます。
野矢氏は「アルキメデ…
科学、数学関係の啓蒙書を読むと、基本として無矛盾であることが求められるようです。
しかし科学では量子力学という分野では観測問題というこの無矛盾であるという至上命題を否定するような実験事実があります。
また光速度一定の法則という理解しがたい特殊相対性理論の基になった自然現象も存在します。
哲学という学問の分野でも昔から「アキレス…
この学説は色々と説があるのですが、元々は宇宙に始まりがあるという説が主流のようです。
六十年代にこの学説が予想した宇宙背景放射が「発見」されて競合する定常宇宙論に止めを刺したと言われていますが、後年この学説に批判的な学者たちは、この宇宙背景放射の説明を様々に試みています。
ラーナーもそうなのですが、近藤陽次氏はこの背景放射の温度の予…
わたし自身は、教育とか教養一般は生きていくのに必要なことを修めれば良いのだと理解しています。
画にしても、音楽にしてもその人の生活を豊かにしてくれますが、職業とする以外は直接役立つわけではありません。
学問もまた、ある程度のことを修めていれば良いだけですし、専門的な知識は職業とする以外には必要はありません。
江戸時代に和算として普…
高校生時代までいくら勉強してもわからず点も取れないとても苦手な科目がありました。
高校を卒業した時に、これで解放されたなと思ったものです。
後にひょんなことからその分野の専門書を手にとって読んだら、高校生のときの教科書とは根本的に捉え方が違い、よくわかり夢中になりました。
わたしは理数系もまた苦手でしたが、ある教育関係の機関が…