自然　人間　学問

わたしの興味のある学問の分野で議論していますと、多くの方が現在の学問の到達点からこれは○、これは×と裁断する傾向が強くあります。
これは現在の学問の在り方を固定しているわけですが、この態度にはおおいに疑問があります。

科学雑誌で世界的に権威があり、専門家のレフェリーを仰いでも消えていく論文は数多くあるそうです。
定説であった科学理論でさえ覆ることはあるわけです。
天動説は有名ですし、ガリレオやニュートンの学説でさえ訂正されてしまうこともあるのです。
近年の宇宙論の動向には黄金期と評する科学者もいますが、観測事実に理論を合わせていくという天動説的性格を指摘している科学者もいます。
現在でも光速度一定の法則には疑問を持つ人間がいたりするのですが、これはこの法則は現在でも実験で繰り返し確認されているのですが、科学者の側が合理的な理解を示していないことが原因の一つです。
事実だから仕方が無い、というのは説明になりませんし、科学が自然の無矛盾な理解を放棄していると言われてもいかし方がないでしょう。

また科学史としては、科学者が自分が発見したものが自分が信奉している学説を否定してるものとは終生気がつかなかったという皮肉な事実があります。

科学が発見した事実とその理解そのものは区別するべきなのです。
天動説を信奉している学者が発見した天文事象は否定されるべきではなく、その理解が否定されるべきなのです。

それではどうしたら良いのでしょうか？
このことをこれから探っていきましょう。