漫才コンビ「ますだおかだ」の増田英彦(51)が、ニュースの現場を実際に訪れて取材する読売テレビ「増田のニュースドライブ~2021年総決算コロナ&重大ニュースSP~」が27日午後12時53分から97分スペシャルで放送される。水曜コメンテーターとして出演する同局の「かんさい情報ネットten.」(月~金曜・後4時50分)から派生した特別番組で、増田は「ニュースを見た時に、うのみにするのではなく、いったん立ち止まって考えるようになりました」。報道番組出演の心構えや、本業の漫才への思いを聞いた。(筒井 政也)
「ニュースドライブ」は「ten.」の09年放送開始時からレギュラーを務め、ロケ企画「お宝発見!街かど★トレジャー」で街を歩き回る増田が、ニュース現場のリアルな空気感を伝えるべく、2017年5月にスタートした社会派特番だ。
19年秋の第14回目まではキャスター・辛坊治郎氏(65)とタッグを組み、韓国や沖縄などへ突撃。「辛坊さんのラジオ『ズーム そこまで言うか!』(ニッポン放送)を聴き、現場でニュース解説をお願いしたいと思い、形にしてもらいました。スタジオで流れるVTRの向こう側を見てみたい。違うドアを開ける感じで」。17回目の今回は、6月の大阪・西成住宅崩壊事故などを検証する。
不定期放送ながら、4年半も特番を続け、自身に変化も感じた。「ニュースに対して、何かの感情を芽生えさせないよう、ストップする癖がつきました。例えば、ある人物が『何だコイツ』という感じで取り上げられている。ちょっと待てよ、と。その人が悪者になることで誰かが得をするのでは?と、いろんなパターンを考える。『右向け、右』で右を見る国民性がある。その時、左で何が起こっているか。ひねくれた、へんこ(頑固)な部分は結構、才能があると思う。ただ、学がないだけで(苦笑)」
角度を変えたモノの見方は、笑いに携わる職業柄とも言えそう。「情報番組などで難しいのが、漫才師としてしゃべるべきかどうか。漫才師なら、とりあえずボケるけど、それが求められるかは場合による。個人事業主としてしゃべることが多いですかね。使い分けるのはひきょうな部分ではあるんですけど」
そう語る理由は、「漫才師」という肩書きに強い思い入れがあるからだ。「『お笑いタレント』と言われるのは好きじゃない。『芸人』と言うのも、それはそれで照れくさい。やる回数は少なくなっても、現役の漫才師。やっぱり『面白い漫才師になりたい』。小学6年の卒業文集に書いた原点。まだ、それが実現していないのに、他の活動ばかりというのは引け目を感じるというか」。02年に賞レース最高峰「M―1グランプリ」を制してもなお、目標を高く掲げる。
コロナ禍以前は、東京・浅草の東洋館にも定期的に出演していたが、ツッコミの相方・岡田圭右(52)の息子が1歳になったばかりとあって、感染リスクを考慮して現在は漫才の活動は控えている。「アクリル板を置いて漫才はしたくない」と時が来るのを待つ。
一方で、変わらない流れもある。「座右の銘は浜田省吾さんの曲のタイトル『19のままさ』。僕の人生で一番楽しかったのが19歳。当時、大学の学園祭実行委員だった僕と岡田が、そのまま同じことを続けている。お金をもらって習い事をさせてもらえている感じで、たまに我に返ることも。だから、学生のままなんですよ」。見た目とともに感性も若々しさを保つ。「引き出しの中にいろんなものを入れて、最終的には漫才に持って帰らないと」。報道番組でのタフな経験を、センターマイクにもぶつけるつもりだ。
佐々木蔵之介と「CMに出たい」 〇…俳優・佐々木蔵之介(53)は、増田が9か月だけ勤めた広告代理店時代の同期だ。10月末に一般女性との結婚を発表した佐々木は、事前報告のため増田に電話したが、互いに折り返しがつながらず、増田は結局、ネットで知った。「(発表当日の)朝7時に着信があって『他の同期に何かあったのかな』と。結婚は全く想像しなかった(笑い)」。佐々木も2大学を渡り歩き、会社を2年半で辞めて役者の道へ。「遠回りしたぶん、ずっと突っ走っている。『わしゃ、止まると死ぬんじゃ』の間寛平さんの役者版」と表現。ドラマで共演経験はあるが「代理店の同期のオファーで一緒にCMに出てみたい」と夢を語った。
◆増田 英彦(ますだ・ひでひこ)1970年2月9日生まれ。51歳。大阪府守口市出身。関西外大短期大学部―関西外大(編入)を卒業後、社会人を経て、短期大学部の同期・岡田圭右(52)と松竹芸能タレント養成所に入所し、93年に「ますだおかだ」を結成。99年のNHK「爆笑オンエアバトル」では番組史上初のパーフェクトを達成する。02年「M―1グランプリ」で優勝し、2代目王者に。同年、上方漫才大賞を受賞。今年9月にABCラジオ「ますだおかだ増田のラジオハンター!」(木曜・正午)がスタート。
◇27日放送「ニュースドライブ」見どころ コロナウイルスとの戦いが続いた今年のニュースを総ざらい。3月、名古屋出入国在留管理局の施設内に収容されていた33歳のスリランカ人女性が死亡した問題に注目する。また、6月に大阪市西成区で住宅2棟が崖下に崩れ落ちた事故の現場に足を運び、悪夢に襲われた住民にインタビュー。増田は「家が倒れる前に周辺で何が起こっていたのか、大阪市にどういう対応をしてもらっているのか聞きました。もし、自分の身に起こった時、納得できるか。『理不尽や』と思うのか。現実やヒントを、ロケを通じて感じていただけるのでは」と話した。











