新サクラ大戦はパラレルだって。全部悪い夢だったんだって。
お願い、誰か、そう言って。
はじめに
2008年、 サクラ大戦の舞台、レビューショウの千秋楽。その日を以てサクラ大戦の全コンテンツが終了するラストショウ。閉場時間を過ぎても去らず、泣き叫び、存続を訴えるファンたちの声に、応えてくださった田中公平さんをはじめ、SEGAのみなさまには感謝の気持ちでいっぱいです。誰かの夢であっても、売れないものにはお金を掛けられない商いの事情も理解しています。
そして、待望の新サクラ大戦。
時代を経て、新しいものはどんどん取り込んで、時には壊すことも必要でしょう。それがいいゲームを作るために必要なことなら歓迎します。
けれども、新サクラ大戦を名乗るこのゲームは、その一線を越えてしまったように思います。
壊すというよりも、もっとひどい。冒涜ですよ。こんな強い言葉、易々と使いたくないけれど、もう涙が滲んでくるくらい、悔しくて、これ以外の言葉が見つかりません。
旧華撃団メンバーを一新したかった、それはよくわかりますよ。替わって当たり前なんです、彼らの物語はもう完結したんだから。一新ありきで設定引き継ぎの続編なんて土台無理だったんですよ。大正は終わっちゃうけど100年後とかにしたほうがまだマシだったくらい。
とどのつまり、続編を謳ったのは、元祖・帝国華撃団を看板に掲げたかっただけですよね…?旧ファンを引きつけるためのエサ。コンテンツを利用して金儲けしたかった。
…違う?
そんなつもりじゃなかったって?
真面目にやったんだって?
だったら尚更、悪いです。
サクラ大戦という作品を愛した人がいない…中には幾許かいらっしゃったのでしょうが、その人の意見は採用されていない、そんな風に感じるほど。
あんなひどい扱いを受ける旧華撃団の彼らを見て喜ぶ旧作ファンなど、どこにも居ません!どこかのどなたかが「壊す」だなんて強気な事を言いながら、〈新サクラ大戦〉と言いながら、前の主人公の力を借りてるだけじゃないですか!
〈真宮寺さくら〉がサクラ大戦の看板なのは、よくわかります。彼女の姿=サクラ大戦って認識なのは、大いにわかりますから、前面に打ち出したいのは理解しますよ。
けれど、〈新〉サクラ大戦と銘打つのと、真宮寺さくらは二つに一つ!だって、真宮寺さくらは〈旧〉サクラ大戦の看板なんだもの。『壊す』んだったら、出しちゃダメ。どっちもなんて、欲張りすぎだったんです。
旧サクラファンであれども、真宮寺さくらがいなくても、大神一郎がいなくても…本当の〈サクラ大戦〉なら、プレイしますとも。
変に昔のキャラや設定を出して旧作ファンに媚びるより、単純に良いゲームを作ってほしかったです。『前とは違うけど良いゲームだったね、これはこれで良いんじゃない?』って、私だって言いたかったですよ。
〈新〉であれ何であれサクラ大戦の看板を掲げるなら、本当にちゃんとしてほしかった。一般の、サクラ大戦ファンの有志たちのほうが、余程良いシナリオを書いてくれたと思います(現にかまいたちの夜アンソロジーの一般公募なんて、レベルが高く我孫子武丸さんを唸らせていました)。
SEGAの組織内でどんな困難や経緯があったかなんて、プレイヤーには解りません。
冒頭で金儲けと口汚く罵りましたが、とはいえ一応SEGAの肝入りプロジェクトだったんだろうな、と想像はしますよ。
たぶん予算は潤沢で、宣伝広告費&多くのイラストレーターさんと有名どころの声優さんを浅く広く雇うという使い方をした……。
でも、お金の掛けどころ、そこじゃねえ。
サクラ大戦をサクラ大戦たらしめていた要素が、イマイチよくわかってないから、お金の掛けどころが分かんないんだろうな…。
サクラ大戦って、マジもんの舞台女優さんが中の人だったりして、洋画の吹き替えみたいに演技派だったんですよね…いえ、アニメの声優さんが実力不足だとかそんなことは全く思ってなくて、その指向、系統が違うというのか。サクラ大戦の歌劇はミュージカルだから、舞台俳優系の声優さんのほうがサクラ大戦らしいっていう話。
その色を無くすなら、サクラ大戦以外でやりゃあいいよね、という感じで。
今回の件につき具体的に言えば、イラストは久保帯人先生に一任して、少人数の声優さんに最初から最後まで声を充ててくれるくらいのギャラを支払うべきだった。一流どころをつまみ食いって、節操がない。各々イラストレーターのファン、声優ファンを取り込みたかったのは分かるけど、何もサクラ大戦でやらなくても良いじゃん…。
ご多忙でお時間がなく、またサクラ大戦というコアなゲームには元より興味がなかったとは存じますが、ぶっ壊すと仰るのなら全シリーズ全ヒロインEDをクリアするくらいの気概を見せて頂きたかった。
旧華撃団メンバーを踏みにじり、世界観まで蔑ろにする…これがあなたのぶっ壊し方なのですね。確かにボロボロ、ズタボロです。
※以下、ネタバレ全開感想
荒すぎるシナリオにツッコミが止まらない
ゲームとして面白ければそれでいい。早々に私は割り切りました。なるべくフラットな気持ちでプレイしたつもりです。引っかかるところはあれど、とりあえず、楽しもうっていう気持ちで。
ところが、
私「いやいやいやいや!おかしいでしょ!」
プレイしながら画面にツッコミが止まらない私。喋る必要もないのに。
主要メンバーの伏線が少なすぎる、展開が早すぎてキャラへの感情移入が間に合わない!プレイ画面にツッコミが止まらない。
シナリオライターの人、これにOKを出した人も……サクラ大戦やったことありますか?
な、ないよね?ないですよね?そう言ってくれ!これでもし、全シリーズ通してプレイした古参だったならもう……いや、いい……とりあえずシナリオ。シナリオ行きましょ。ゲームブログだ、ここは。
拳で語り合う少女たち…?
実家に帰って療養することにしたさくら。二都作戦は失敗で、それは華撃団の犠牲ありきの作戦だったから、その恨みのせいであの上級降魔を闇堕ちした真宮寺さくらだと断じて塞ぎ込んでいる。ほうほう、大神さんと真宮寺さくらを同時にディスってくるスタイルね。そういうことならアンタの憧れってやつはただの熱狂的ファンレベルで、真面目にやってる初穂にあんなひどいことを吐き捨てる資格はない。
田舎で鬱ってるさくらに、親友である初穂が喝を入れに来ます。3日後には世界華撃団大戦も控えてますし。
そして勃発する殴り合い。
…はい???
殴り合い?
ハ???
いやいやいや!少女たちが拳で殴り合うって何だよ!龍が如くじゃないんだぞ!良い歳したキレッキレのおじさんたちが仁義のために血で血を洗う抗争ゲームじゃないんだ!!これはサクラ大戦なんだぞ!サクラ大戦なんだろ???そこは正々堂々、刀で勝負だろ!
オマージュを通り越して別ゲーに
さくらと初穂の喧嘩。これは、犬猿の仲であり喧嘩するほど仲が良い〈すみれとカンナの関係〉、それから旧友である〈カンナとマリアの関係〉を混ぜて、オマージュしたものだと思うんです。
心ここに在らずのマリア、事情を話そうとしない彼女に「今のマリアは嫌いだな」と旧友のカンナは怒る。舞台上の振る舞いについて対立し、取っ組み合いの喧嘩をするカンナとすみれ。
さくらと初穂の関係はこれらを彷彿とさせるものです…が。カンナとすみれだって拳だけで和解したわけじゃないですよ?ちゃんとゆっくり一話かけて、同じ困難を乗り越えた末に手を取り合ったんですよ。
拳で三往復くらい殴り合ってプリプリさっさと帰って、親友を殴るのはこんなにイテェんだな!私さくらのこと大好きなんだ!だからあいつを信じてる!あいつは絶対帰ってくる!試合当日→私もう大丈夫!帰って来たよ!今度はみんなのために戦うよ!→和解
……ん?いくら何でも端折り過ぎだって?いや本当これくらいだよ。新幹線みたいにシナリオが通過していくよ。あと戻って来たはいいけど単独行動でおニューの機体ぶっ壊したのでさくらには乗るものがありません。じゃあ欠席で…3人居ればいいから。隊長・アナスタシア・あざみでOKっす。と思いきやまさかの固定メンバー。
さくらにお咎めなし?
…ねえねえ、「帰ってきてくれてよかった」ってみんな呑気に笑ってるけどさ~隊長の制止も聞かず飛び出して秒で無限を壊したことに対して、お咎めはないの?マジで降格処分くらいあってもおかしくないよ?すみれさんには怒られて、かおるさんにはお小言もらって~くらいの描写がないと納得できないよ。
桜武
まあ、良いみたいよ。みんな優しいから。ランスロットにもご指名を受けてましたからね、さくらは出撃するということです。
それで、引っ張り出して来たのが光武の試作機〈桜武〉。霊力の消費があまりに大きく、あの真宮寺さくらでさえ乗りこなせなかった霊子甲冑らしいよ(これは前からあったね、若かりし頃のすみれがテストパイロットでした)。とりあえずそれで戦えってさ。令士曰く、天宮さくらの霊力はデカい?そうだったの?知らなかったわ。もう少し掘り下げといてよ。アイリスみたいに壁とかすり抜けられないの?何となくクラリスの方が霊力強そうな気がしてました(実際にはクラリスが一番使い勝手が悪いが)。
しかしその話は本当だったようで割とすぐに乗りこなし、一回挫けそうになって桜武に愛想を尽かされそうになるも気合いですぐに持ち直す。2分後くらい。
ルール遵守の「ル」の字もない世界華撃団連盟の粋な計らいにより好戦的な少女と一騎討ちの状況に。誰の邪魔も入らぬようにと橋を落とす破壊行為すら帝国華撃団以外ならオールオッケー👍🏻の連盟です。
そして戦いの最中、さくらの必殺技が解禁…早いな。時間かけりゃいいってもんでもないがね。もうすこし桜武と心を合わせる描写ってもんは、なかったのかい?突然出てきた桜武が悪いとか言ってるんじゃなくて。天宮さくら天才ってこと?霊子甲冑の申し子なの?ふーん。
【謎】アナスタシアを気持ちよく送り出す帝劇メンバー
クリスマス公演を前にして、どこか物憂げなアナスタシア。疲れているというより様子がおかしいので隊長が彼女の部屋へと訪ね、ご機嫌伺いをする。隠しきれないわね、と笑って嘆息し、彼女は白状する。
え?
ええ!?
はあ……何か、急に辞めるそうです。帝劇を。クリスマス公演を区切りに。理由を聞いても、ぼかされます。
ええ~!……いいの、それ?
帝劇と契約とかはしてないの?社会人として許されんの?
もう世界華撃団大戦の意味もよくわかんないけど……一応、各華撃団に所属しているのは、霊子甲冑を操縦するに足る霊力と技術を持った人であり、世界華撃団大戦のための戦力としても所属しているんですよね?フツーに考えて決勝戦が終わるまでは在籍してなきゃおかしくないですか?それとも女優として所属しているから華撃団のほうは副業?他の劇団から誘われたから、でOKなのか?専用機まであるのに?
この自己都合の退職・転職(?)について誰か疑問を持つ人はいないの?
なぜ?みんな気持ちよく送り出してるの?
こんな時に居なくなられたら困る!と怒る人が居てもいい。っていうか居ないのが不思議。今度の公演が終わったら抜けますって、いやいや帝国華撃団って加入・脱退自由のサークルじゃないのよ。君の明るい未来と夢を応援しているよ!じゃないのよ。こちとら存続懸かってるんだから。
そしてなぜ!総支配人室で、アナスタシアとすみれさんが話す描写がない!?
これ、重要ですよ?絶対に必要な描写だった!いいですか、アナスタシアは辞める旨、真っ先に総支配人に伝えるはずなんです。その申し出をすみれがどう思っているのかの描写がない!まさかすみれまで気持ちよく見送ったっていうのか?さみしくなるわね、って?んなわけあるか!脚本に無理がある!この時期の脱退の申し出に疑いを持たないなんて!………持たなかったんでしょうね。アナスタシアが外部とコンタクト取ってることを見抜いたの、あざみちゃん一人だけ。あざみには月組リーダーとして諜報活動に精を出してもらったほうがいいかもしれません。
それから…主役は一人にしてください。〈奇跡の鐘〉のこの格好は、一人だけですよ。
深刻な伏線不足の皺寄せ
※ネタバレします。
↓
↓
↓
いい?
↓
↓
↓
という訳で、ハイ。
アナスタシアがスパイでした〜。
おいおい待て待て。急!急。急だって!全てが急。深刻な伏線不足。週1アニメじゃないんだよ。時間差し迫ってないでしょ!
突然、格納庫に姿を現したアナスタシアは、ガンナーでありながら片手には一振りの刀を握り締め、令士の腹を撃ち抜きつつ、無限で逃げてしまいました。さくらの愛刀こそが〈帝剣〉であることをようやく突き止めたプレジデントGに献上するため、華撃団ごっこもこれでお仕舞いといったところ。
ほー。あー…いや〜、急すぎるってぇ。ついていけないって。
じゃあアレか、あざみのことを無能黒服たちがスパイ扱いしたのも、カムフラージュだったってことですか。アレもだいぶ強引だったけどね。仮面を付けてるってだけで爺さんを降魔扱いするトンデモ理論は聞くに堪えなかった。誠十郎くんがお前らバカなのかと言ってくれてすっとした思い出。
確かに作戦司令室でスパイ尋問ごっこはしたし簡単に他人を信じるなと釘は刺されたが、あれじゃただしっかり者のお姉さんくらいにしか思わない。もっと影の部分を見せてよ。大女優ってことで隊員には上手く隠し通せてるでいいけど、プレイヤーには少しヒントをくださいよ。
家族に強い憧れがある。星を見上げて物憂げ。尋問ごっこをした。歌舞伎と風呂が好きなのはよく分かったけど、真実への伏線は各1回ずつって感じかな……。
情報が足りず推理の余地がない。
たとえば人知れず思い詰めた表情を浮かべたり、夜な夜な帝劇を抜け出して怪しい動きをしていたりとか。もう少し推理させてください。弱小華撃団にやって来た欧州のスタァ女優(一応はすみれのオファーということらしい)。引く手あまた、本来なら見向きもしないはず…この謎めきを深める描写を一言、二言、テキストに絡めていくことくらい、出来たんじゃないですか。豪華イラストレーター・声優陣へのギャラで予算を使い果たしていたとしても。
男2人に裸を見られる不憫なアナスタシア
裏切りのアナスタシア。夜叉に帝剣を納入し、〈失った家族を蘇らせてくれる〉という悲願の成就に目を輝かせたのも束の間、お前が家族の許へ行くんだよパターンで斬り捨てられてしまいました。傷や出血がないので分かり辛いですが、生死を彷徨う深刻な状態の模様です。まあそこはゲームの対象年齢の問題があるからね。
そういえばこの日は対伯林・決勝戦の予定でした。待ちぼうけの伯林二人組はすでに洗脳済みということでしたが、敵さんの本拠地になる帝都競技場、彼女たちが正気だと困るわけで、それは素直に頭いいと思いました。
もう間に合いそうになくて、不戦敗で解散になるかとドキドキしていたのですが、プレジデントGはせっかちだったようで華撃団大戦なんて用済みとばかりに幻都を呼び出していました。ほっ。
瀕死のアナスタシアは手の施しようがなく、一か八か旧型の再生槽(医療ポッド)に放り込むことに。ガン見する男2人。 真っ裸のおねえちゃんが入ってるのに男2人が普通に見てるヨ。
こまちさーん!
っていうか再生槽、なんで格納庫にあんねん。医務室に置いておけよ。医療行為は医務室で……ありゃ?医務室が無い!?
………昔は、今大浴場がある場所に医務室がありました。うん、そうだよ初めて地下に来た時変な感じしたんだよ。階段から来れないからだと思ってたけど、間取り自体が変わってる。大浴場はもともと右手側にあった。
で、医務室は?そこに医療ポッドもあったじゃん。旧型になって買い換えるお金もなくて、維持費がかかるから撤去した?昔みたいに魔操機兵も降魔もいないから必要なくなった?ってことでこれは勝手に納得しておきますけど、医務室自体を失くすことってあります?ゲーム中行けないだけでホントはあるでしょ?
(天の声:医務室のCGを作るのはめんどくさかったんだろ…)
………医療ポッドネタやりたいんだったら医務室は作っとけ。っていうかやたらと真宮寺さくら出す割にはアナスタシアにオマージュさせるんだ。アナスタシアが主人公ってことだね。
あと鍛錬室も行けないね。すみれさんプール苦手だから撤去したんだろうか?それはあり得る…(笑)残ってたらここで初穂とかが鍛錬してそうではあったのだけど。カンナほど修行キャラでもないか。
正直、電気や水道とかの設備を引っ張り直して作り直すなんてお金かかりすぎて非現実的だとは思うけど帝劇が飛ぶようにリフォームしたって言われたらそれまでっすね。
帝剣という名の斬魄刀
アナスタシアが奪った刀はさくらの愛刀。実はそれはさくらの母・ひなたの命で打たれた斬魄刀だったのである。それ即ち〈帝剣〉…幻都と帝都を分つ封印を解く鍵。
〈帝剣〉が奪われてしまった今、世界は混沌に沈みつつある。新しい〈帝剣〉を打ち直すことで既存のほうは力を失い再び封印することが出来るとのことで、じゃあやろうやろう!と盛り上がっていた一同もドン引き。
「お前が帝剣になるんだよォ!」と、いつのまにか上京して来ていた、さくらのゴリゴリ系の親父(鍛冶屋)と何故かゼーレ風の演出でモニターに繋いでいた国のお偉方とに迫られる。
さくらは涙しながら犠牲の覚悟をするも、神山くんはそれを拒否。
怒り狂うゼーレ「国家反逆罪だ!」
だったら国が管理しとけ!!!
エヴァのターミナルドグマにでも封印しとけよ!!なーにが国家反逆罪だよ!100%お前らの落ち度なんだよ管理不十分なんだよ!世界の命運がかかってる重要な代物をどうして年端も行かぬ小娘に持たせてんだ!ならせめて実娘じゃないと制御できないとか納得できる理由をくださいマジで!
親父ィ…職務に忠実なのは理解を示すけれど、それでも、もっとつらそうにしろよ。涙流せよ。かわいい一人娘では?
つらいけど、つらいけど、仕方ないんだ、許せさくら…全てが終わったら俺も後を追う……くらいのさ!娘を生贄に捧げる父の血を吐く思いが見たかった。本当は他人か?友達の子か?ジョエルを見習えよ!あーあ帝劇の地下物置の金庫に入れておいた方がまだマシでしたね……。敵が血眼になって探しているものが実は身近にあった、それは主人公の命と引き換えに魔を封ずるものだった…これらは前作のオマージュですが、あまりのガバ管理に引くばかり。降魔封印に使う〈三種の神器〉を真宮寺さくらが常に身につけてたみたいなもんでしょ…。そんな重要なものとも知らされず持たされて、失くしたら自分の命と引き換えだなんて、さくらも可哀想です。
サクラ大戦のエッセンスを入れたいのは分かるけど、これは明らかに分量間違えてますよ煮込みが全然足りません!あまりのシナリオの粗さ(荒さ?)とそれに伴うキャラの言動・思考のおかしさにもう私、本気で怒ってたんですけど、ね……。
帝劇が飛んだ瞬間、どうでもよくなりました。
言ってる意味わかります?帝劇が飛ぶって。ここのブログ読み来てる人の中には、新サクラ大戦プレイするつもりはないけどネタバレOKでどんなもんか知りたいっていう人もいるでしょ?
そして、帝劇が飛んだ日
意味なんて、古参の私だってわからんよ。
帝劇は本来飛びません。
かおる「銀座四つ角からの切り離し承認、最終ロック解除!……すみれ様!!」
私「……?」
すみれ「帝劇……発進!!」
私「??????」
私「!!!!!?????」
初穂「はあ!?な、なんだそれ!!」
この後、ミカサと合体しました。
……………。
ハハハ!こんなゲームに腹立てても仕方ないや\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
最終話:怒りは収まったがツッコミはやめられない
で、いよいよ最終戦。つかの間のひと時。生きて帰れないかもしれない。でも帝都のために、世界のために。悲壮感と決意が入り混じった重々しい空気が漂う……
……わけでもなく。みんな割と普通に見える。遠足前夜ぐらいの雰囲気である。しかも帝劇が飛んで来てミカサと合体したから、日常の光景であることも緊張感が高まらない要因。窓からの景色は違うらしいですけどね〜知らんがな。
ミカサで敵の本拠地に突撃ね。あー、懐かしいな。
私も大神さんたちに会いたい
ミカサへの攻撃を一旦止め、わざわざ出向いてくれる親切な幻庵葬徹くん。すみれさんに用件がある模様。「幻都が帰ってくると旧華撃団の人たちと会えるよ、どう?」と穏便に勧誘してくる。
うわー、会いたいなあ!
ま、断ってしまうけど。すみれにとっても苦渋の決断だったと思います。主人公はこちらの心中は察してくれない。すみれ誘拐の展開があれば胸が熱くなったのに。
母艦の危機だっつーの!
しかし、いくら時間がないからって、彼我の戦力差があるのは明らかだったんでしょ?来日している他の華撃団に予め援護を打診して協力体制を整えるのが当然では?
「ああ!来てくれたのか!」って感動してる場合じゃなくてさ。この幻都って、日本だけの問題じゃなくて世界の危機なんですよね?しかもあんたら母艦が危機なのに何ぼうっとしてるの?ミカサ防衛戦しなさいよ。降魔撃墜してミカサ守ってくれたの他の華撃団じゃん。
北斗七星の陣でメンバー以上の人員が要るのはわかってましたよね、すみれさん。ならば殊更、他国華撃団と共闘、…否、協力しなければならなかった。
あるいは一人足りなくて、すみれさんが最後の一箇所を担当するとか。無論、戦えるほどの霊力はないけど短時間なら振り絞れるみたいな…そういう胸熱展開は、なく。遠い場所は幸運にも他国華撃団が担当してくれました。つーかエリスちゃん酷使しすぎじゃない?
幻庵くん、あんた10年前と同じ轍を踏んだんか…バカだね。さよなら。
大団円:上海・倫敦・伯林華撃団…
帝国華撃団メンバー以外にまで、それぞれ持ち歌があるとはね。そりゃギャラも嵩みますわ(白目)
こんなに厚待遇、しかも最終的には同じ釜の飯を食べているはずの仲間より心を通わせます。対立からの共闘、芽生える絆。よっぽどサクラ大戦してましたよ。
ねえコレ……わざわざ他国華撃団のメンバーとして出す必要ありました???
これを帝国華撃団の中でやればよかったんだよ。帝劇メンバー空気だよ。
私、分かりました!
幻庵葬徹ことプレジデントGが、世界華撃団大戦なんて開催せず、帝国華撃団のメンバーを他国と仲良くさせてなければ勝ててたと思います!
新サクラ大戦の「ここ」は良かった!
しかし、良いところだってありました。
何と言ってもまずは、銀座の街並みが素晴らしかった!あの帝劇を3Dで歩き回れる、こんな幸せはありません。そして敬愛する久保帯人先生。賛否があるのは存じていますが、個人的にキャラデザには全く文句はありません。アニメムービーも久保ソウルを感じて心躍り、楽しめました。声優さんたちにも違和感なく。
ただ、サブキャラを外注したのは何故ですかね~。画風がバラバラなので世界観にもかなり影響が出ている気がします。久保先生はキャラの描き分けについてもピカイチですからね。描こうと思えば絶対描けますから、お上のご意向なのでしょうね。まったく余計なことというか拗らせすぎというか、蛇足ですね。
戦闘パートも同様に。今時よくあんな爽快感のない戦闘ゲームを作れますね…。逆にすごいと思います、SEGAにはアクションのノウハウってないんですか?こんな調子だから、戦闘パートくるとすごくめんどくさい気持ちになりました。倒した瞬間の演出はキングダムハーツ風。それがまた悲壮感を誘います。ターン制を捨て、得たものはありません。音楽については……他国華撃団のほうが印象に残る。そしてメインテーマを改造したことは根に持っている。帝劇や外を歩くテーマは悪くない。
あれ。良かったところを言うつもりが。
つまりはキャラデザと建物グラは良かったってことですね。キャラグラはまあ、微妙なところ。とりわけ鼻筋の線が。後述。
ヒロインとのエンディング
アナスタシア選んだけど……普通にデートしただけです。すぐ終わっちゃったしな……せめて違う服とか着て来てくれれば(あの黒い服でいいじゃん)嬉しかったんですけど。
すみれさん、かおるさん、こまちさんのイベント・サービスショットのほうが満足度が高かったのは何故なんでしょうか?
副隊長選ぶ意味もなかったですし。選んだ人だけ生き残るわけでもなし。どうせさくらちゃんと過去にトリップするのは変わらんのだろ?ちなみにだけど、ひなたさんをもう少し大人にしてくれないと母親と言われてもピンとこない。地元の友達だと思っちゃった。
それから、幼い日の自分を桜の木の下で助けたのは真宮寺さくらではなく自分自身だったってやつ…あれハッキリ見えすぎてるし会話交わしちゃってるし、真宮寺さくらというより自分の母親に見えないかね?「さくら」という名前の共通点で勘違いが起きたのか。っていうかあれは繰り返される過去なの?イレギュラーじゃなくて?ううむ…。考えるのはやめたのだが。とりあえず、真宮寺さくらさくらさくらと拘っていたが、勘違いだったみたいだけど。ねえ。それで振り回された周りの人にとりあえず謝っとこうね、天宮さくらさん。
各EDトロフィー取得率
さくら:32%
初穂:10.1%
クラリス:9.4%
アナスタシア:9.3%
あざみ:6.6%
【2021:8/12時点】
ほうほうほう、さくらかー。じゃあサービスショット。
風呂ネタで言えば神山くんの「お婿にいけない!」が好き。隊員全員に丸裸を見られている隊長は前代未聞でしょう。全員で風呂に居るから早く来い、を勘違いして真っ裸で特攻したら、
全員で風呂掃除していたオチ。さくらが股間をガン見しているのがツボ。これが大神さんなら服脱ぐ前に何とか気づくとは思う。でも私、神山くんも好きだよ。
でもさ……あのね。たぶんみーんな思っていることだと思うけれど、鼻筋に線入るの、どうにかならない?超気になる。不自然。手抜きすぎ。3Dにするなら、線じゃ駄目だよ。光で表現するところだよ。次のグラフィックはそうしてくださいね。サクラ大戦じゃないところでね。
それから、なぜ挿入画が小窓?フルスクリーンには出来ない?無理?なら仕方ない。
夜叉
天宮さくらと違い、私は夜叉が真宮寺さくらでないことは信じていました。精々操られているくらい。髪の毛を依り代にした式神だったようですね。しかしそれだけで破邪剣征・桜花放神、撃てるのか。やるじゃんプレG。
旧華撃団のいない世界
それにしても、帝国華撃団ばかりで触れられてないけど巴里華撃団・紐育華撃団も向こうにいるんだよね……。
彼らのいない世界なんて寂しすぎるよね……もういっそ幻都で暮らしたいな……。 ちなみに3ではロベリア推し、5では昴さん推しでした。
新サクラ大戦、やるかどうかはあなた次第……
どうしてもやりたいなら止めないが、何となくやろうとしてるなら止めたほうがいい。
傷つく。
旧作ファンであればあるほど。
後学の為とはいえ傷つく。
何の前知識も思い入れもなく、ただのゲームとして楽しむなら、いいのかも知れない……私にはもうわからない。
もし、プレイするなら、これだけは忘れないで。
初見さんはサクラはこんなもんだって思わないでほしい。
そして古参さんはこれがパラレルワールドだって割り切れるならやってもいい……ファンであればあるほど精神的にキツい。
もし公式さんがこれを読んでいらっしゃったら……新サクラをパラレルだって宣言してくださると助かります……救われます……。
それからサクラ大戦の劇団のモデルは、アイドルじゃなくて宝塚です!AKBじゃなくて、けいおんでもなくて、宝塚歌劇団なんです!何で花組・月組・風組って言うかわかってますか?宝塚だからです!
エンディングの公演をアイドル風にするのはホントやめてください。別にアイドルが悪いわけじゃなくて、サクラ大戦のモデルそのものが宝塚なんですよ、それだけは守って欲しかった。
このゲーム作った人、サクラ大戦のこと、本音は好きじゃないんだろうな。全然真剣に向き合ってない。理解してない。だから……絶対に変えちゃいけないところを悉く変えて、切り捨てるべきところを改悪している。前作の繋がりこそ、バッサリ切り捨てるべきものだったのに。
切り捨てられたと言えば…
LIPSの時間変化(制限時間ぎりぎりで出てくる選択肢があった)する選択肢、何で無くしちゃったんですかね?自由行動の回数制限もないから、どこにでも何回でも行けちゃって、推しキャラの優先と泣く泣く会いに行けないキャラとの二律背反とか、連続イベントのたった一回の取り逃がしでフラグがへし折れるとか、主要キャラのデートを断るとサブキャラとデートできるとか、何かを得るためには何かを捨てる取捨選択感が好きだったんですけどね。そもそもヒロイン選択型マルチエンドゲームってそういうもんじゃないんですかね?
確かに、現代人は皆、忙しい…時代も変わった。快適性の向上のためだと言われたら納得しかけてしまいますけれど、やはりちょっとそれは違うと思いますね。
攻略サイトを見ても、一周じゃ全員のエンディングが見られないから、どうしても見たいから、何周もするものなのでは?失敗したところも、今度は上手く出来るでしょうし。
まあ尤も…新サクラは戦闘が苦痛すぎて二周目は、気が進まないけれど。
さいごに
白秋さんは何者ですか?
+++
※オールライツSEGA。画像使用等、温情で見逃してもらっています。何か問題がありましたらすぐ対応します。