クリエイティブRPG

覚醒異常体 後編

リアクション執筆中

覚醒異常体 後編
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:ローランド
参加状況:86  定員:100
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

リアクション公開予定:2022年04月28日
※アクション締切時の参加PC数で正式な公開予定が決定されます。詳しくはこちら

シナリオガイド

機械兵を量産する工場を破壊し、機械帝国の戦力を削げ!

シナリオ名:覚醒異常体 後編 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



人が“闇”に抗う剣と魔法の世界ローランド。
大陸の六つに分かれた地域の一つ、砂漠地方。

人界と魔界の大戦、魔王祭から500年。
新たな魔王、ナイトロードの出現により、砂漠地方は危機に瀕していました。
かつては魔族の尖兵であったが、現在は協力関係にある機械族(マキア)が魔王の支配下に入り、
再び人族に牙を剥き始めたのです。

ナイトロードは機械族の主として機械帝国(マキアスライヒ)を建国。
ヴュステラント連合国に宣戦布告を行いました。

最初の攻撃で領土から人族を排除し、それ以後はしばらく沈黙していましたが、
帝国に反旗を翻した機械族の統率機、“紫炎の剣”リーラが連合に保護されたのをきっかけに動き出します。

帝国領に最も近い、ヴュステラント連合国の加盟都市ブロッケン。
帝国は真っ先に、人界に下った機械族が多く暮らすこの街に狙いを定めましたが、
冒険者たちの活躍によって撃退されました。

しかし前線司令官の“三機将”ヘルブラウと、配下の上位個体である“蒼の四本槍”は健在。
その力の一端を知ることになったものの、ヴュステラントと機械帝国の戦力差は大きく、
戦況を覆し、人族優位にするための手を打てずにいます。

強力な上位個体もですが、下位個体の単純な物量と蓄積された戦闘データによる連携力も脅威です。

そのような状況の中で、戦争に一つの転機が訪れようとしていました――。


△▼△▼△


――ヴュステラント連合国、都市国家ブロッケン。

「ブロッケンは守れたが、ザーレが落とされていたとは……」

連合議会の市長会議から帰還したブロッケン市長エルンストは、現在のヴュステラントの状況を思い返し、
肩を落としました。

機械族を多く擁するブロッケンに、議長のグスタフ・クラインは多くの冒険者を割くことを決めた。
実際に冒険者に緊急依頼を出したのはエルンストですが、
排斥派の議員はクラインが機械族に肩入れしたためにザーレが陥落した、と糾弾したのです。

「ザーレの件は残念だが、今は人同士で争っている場合ではないというのに」
「それだけ機械帝国の脅威を痛感している、ということの表れでしょう。
 それにそもそもの話、支援を拒絶したのはザーレの方なのですよね?」

陥落したザーレをはじめ、砂漠地方南部は排斥派が優勢になりつつあります。
エルンストはこれが機械族が潜入させている工作員によるものではないかと考えており、
ブロッケンにも既に入り込んでいると想定していました。
秘書に現状を悲観しているように見せつつ、筆談で指示を伝えます。

『岩山を抜けるルートと、その先の機械帝国領の調査はどうなっている?』
『トンネルの修復は機械族に気付かれぬよう、先日の冒険者たちに引き続き行ってもらっています。
 そして抜け道の先ですが――』

帝国側の岸壁に沿うように、大規模な施設が存在していました。
「工場」です。

『当時のことをまだ記憶している機械族に聞いたところ、
 かつては砂船の補修ドッグであり、造船所でもあったようです。トンネル崩落後は稼働を停止していた、と』
『だが、現在は再稼働している。機械兵の生産拠点の一つとして改装されて』
『はい、その通りです。さすがに少し覗く程度が限度でしたが、現在は下位個体を量産しているようでした。
 もしトンネルが無事だったら、そこから大量の機械兵をブロッケンに送り込むことができていたでしょう』

エルンストは秘書と筆談しながら、冒険者への依頼をまとめました。
それは、機械兵生産工場の破壊です!

「これを教会に。成功すれば、敵の戦力を大きく削ぐことができるだろう」
「はい、届けて参ります」

秘書の背を見送り、エルンストは呟きました。

「……私も、街に潜む異物を炙り出さねばな。人の皮を被った機械族“皮剥ぎ”を」


△▼△▼△


――ブロッケン山、砂船トンネル。

「いいんですかい、姉御? ここを吹っ飛ばしちまったら、帝国の機械族が気付きますぜ」
「そいつらを引き付けんのが私らの役目だよ。
 ここは景気よく派手にいこうじゃないか。連中から金と戦力になるもん分捕ってやるのはその後だ」

冒険者たちが密かに工場に潜入したのを見届け、
灰犬盗賊団――現在は連合議会に雇われたことで名を変えた灰犬傭兵団の団長、
“灰犬”ネリーは団員に向き直りました。

「お前たち。機械帝国は憎いか?
 私は憎い。だが、感情に身を任せて我を見失うんじゃないよ。
 たとえナイトロードがまた直々に出て来てもだ」
「そういや姉御。この山の中、サンドラットの巣が残ってんですよね。
 あいつら、金属に群れる習性があるじゃないですか」
「いいことに気付いたじゃないか、ノラ。
 そうだねぇ、そういうことなら精一杯奴らに嫌がらせしてやろうか」

ネリーはサンドラットを刺激し工場まで追い立てるべく、
ノラシシーに指示を出しました。

「さあ、砂漠に生きる私らの力を見せる時だ。
 クラインとエルンストの旦那からたっぷりと報酬を頂くためにも、無駄死になんてするんじゃないよ」


△▼△▼△


――機械帝国領、機械兵工場。

「おい、踊り子。どうして来た?」
「どうしてって……機械帝国をぶっ潰したいからに決まってるでしょ。
 あいつらあたしの美貌にも踊りにも、ちっとも見向きしなくてつまんないだもの」

“傷顔”ゾフィーは、“情熱の舞手”を自称する旅の踊り子アイリーンを睨みつけました。
少し前にザンテンブルクからブロッケンに来たと言いますが、
どこか遊び感覚に見える彼女に、わずらわしさを覚えます。

「芸が通用しねぇんなら役に立たねぇだろ」
「これでも一応冒険者登録していて、紅等級なんだけどね。
 それに……ミンストレルは敵を弱らせるよりも、味方の背中を押す方が得意だから。
 きっと力になれると思うよ」
「勝手にしろ」

アイリーンは八つ当たりするように機械兵に斬り込んでいくゾフィーから、
機械兵に連行されていく機械族へと視線を移しました。

(初期化か自我矯正前の異常体ってところかな。あの様子だと、捕まってどこかに集められてそうだね)


△▼△▼△


『ヘルブラウ、なぜ工場にいるのですか?』
「戦力の補充だ。グリューン、お前は下位個体の管理権を持っているが、我らは同格。
 報告の義務はあるまい」

先の戦いでの損耗を補う。
しかしそれ以上に、ヘルブラウの“勘”が工場へと足を運ばせました。

「ヘルブラウ様、敵襲ですわ」
「砂漠の民……“灰犬”か。マリーン、外の対処は任せる」
「はっ!」

ブロッケン山の塞がったトンネルを吹き飛ばし、奇襲を仕掛けてきた。
データ上の分析結果はそうでしたが、ヘルブラウはそれを自己判断で修正します。

「ラピス。工場内の魔力反応を精査。我らで侵入者への対応を行う」
「えっ、あっ、はい!」

ヘルブラウの装甲の隙間が光り、内側から細身の機体が出てきました。

「き、機動形態……」
「速やかに発見し、排除する必要がある。そのためにはこちらが適している」


冒険者たちの前に再び、三機将と蒼の四本槍が立ちはだかろうとしていました。

担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

『レヴァナント・クロニクルⅡ』のトリガーシナリオ
『覚醒異常体』の後編をお届けします。

『レヴァナント・クロニクルⅡ』のストーリーも後半戦に突入となります。


■シナリオの参加報酬について
本シナリオに参加した方は、アクション締め切り後、
シナリオ報酬として経験値・社会性・お金(G)に加え、
冒険者等級の貢献点(ランクアップポイント)が手に入ります。

また、レヴァナント・クロニクルⅡのパブリックシナリオでは、
集める事で「マリオン商会」でアイテムとの交換が可能な、

「ザンテンブルク冒険者手形」

が1つ手に入ります。
※課題は4月1日中に実装予定です。

さらにシナリオ内で活躍したキャラクターにはリアクション公開後、
活躍に応じて追加の貢献点やザンテンブルク冒険者手形の付与をはじめ、
様々な特典がプレゼントされる可能性があります。

冒険者等級の詳細やランクアップポイントのシステムはこちらをご覧下さい。


■基本的な状況

冒険者たちの活躍によってブロッケンは守られ、ブロッケンで暮らす人族と機械族の対立も避けられました。
一時的な避難所とするために市長のエルンストは、ブロッケン鉱山遺跡の調査依頼も出しており、
調査の結果巣食っていた成体サンドワームは倒され、
崩落して使えなくなっていた砂船のトンネルの発見に至りました。

トンネルはかなり傷んでおり、出口もわずかな隙間がある程度でしたが、
機械帝国領に抜けられることが判明します。
抜けた先には機械兵の生産工場があり、エルンストは遺跡の継続調査を掲げながらトンネルの修復を進め、
工場を破壊するための準備を行いました。
ブロッケンに人に化けた機械族が潜伏している可能性と、
街の機械族から知らず知らずのうちに帝国に情報が渡ることを避けるため、
冒険者への依頼という形で秘密裏に行われました。

そしてついに実行当日を迎えますが、ちょうど決行日に工場にはヘルブラウと四本槍のマリーンとラピスがおり、
一筋縄ではいかない状況となっています。
※ヒンメルは修理中。

工場では機械兵の生産の他に、異常体となった機械族の自我矯正、あるいは初期化を行っており、
機械帝国に帰属せずに反発した機械族や、
帝国に帰属しているものの大きな問題が検知された個体が捕らえられています。


各パートについて


【1】工場の機械族の陽動  難易度:7

崩落によって塞がっていたトンネルを開通させるとともに、
工場潜入組に敵の注意が向かないよう、誘導するパートです。

このパートの結果次第で、【2】の難易度が最大で二段階下がります。

戦場となるのは機械帝国領の工場周辺、
屋外となるため乗り物や乗り物の機装を特に制限なく使用する事が可能です。
工場は機械兵を量産する重要拠点のため、警備に就いている機械兵はこれまでのバリエーションとは異なり、
「強化型」となります。

強化型は通常の機械兵と同じく会話をすることがないものの、
自我を持っており、自身で状況を判断してある程度柔軟に対応する事が可能です。
このため囮・陽動であるとバレた場合、戦闘を止めて工場防衛のために戻ろうとします。
また機導も使うことができ、ヴァンガードを模した戦闘スタイルを取ります。

なお、蒼の四本槍の筆頭であるマリーンは陽動である可能性を考慮しつつも、
自ら直接現在の人界側のデータを取るために一定時間戦闘を継続するつもりでいます。

これはヘルブラウとラピスだけで十分工場を守り切れると判断してのことですが、
帝国側の主に従順な個体であっても異常体化しているものが増えているため、
人族との接触が影響を及ぼすのか調べる意図もあります。

目的は陽動となっていますが、遺跡内のサンドラットの巣を刺激して機械族にけしかけることで、
陽動と気づかれても撤退を妨害する事が可能となります。
ただしそのためには上手くラットの矛先を機械族に向ける必要があります。

こちらのパートには灰犬盗賊団(傭兵団)のネリー、ノラ、シシー、その他モブの団員が登場します。


【2】工場の破壊/異常体の救出  難易度:10(→8)

工場に潜入して施設を破壊する、あるいは捕らわれている異常体を助け出すことが目的となります。
※両方やろうとした場合ダブルアクションになるためご注意下さい。

機械族の工場で、かつての砂船のドッグ(車両基地)もほぼそのまま残っているため、
屋内ですがそれなりには広いです。
ただし工場ということもあって物が多く入り組んでいるため、
【1】に比べるとある程度乗り物が制限されることになります。

【1】で十分に陽動が上手くいっている場合は屋内を巡回している警備機械兵の数が最小限になるため、
難易度が大きく下がります。

あくまでも施設破壊、救出が主目的のため、ヘルブラウ、ラピス含め機械族とは無理に戦わなくても問題ありません。
ただし施設破壊の場合は工場の中枢を守る防衛システムを、
救出の場合は異常体を監視している見張りを排除する必要があるため、最低限の戦闘はあります。

施設内は入り組んでいるため、立体的に動き回ることができると強みとなりますが、
機動形態となったヘルブラウ、ラピスもまた得意です。

こちらのパートには“傷顔”ゾフィー、アイリーンが登場します。
ゾフィーは四本腕の手掛かりを探すつもりですが、メインは施設破壊です。
アイリーンは異常体救出を目指しますが、二人とも状況やアクションに応じて臨機応変に動けます。


【3】“皮剥ぎ”を見つける  難易度:6

ブロッケンの市民に紛れ、“排斥派”を扇動し、
機械族との対立や機導への不信感を煽っている者を探し出すのが目的となります。

前編にてブロッケン市民(人族・機械族)と関わっている方は、
市長のエルンストと会うことが可能です。
そうでない方(前編で【2】以外の参加)でも、
上級冒険者(紅等級以上)であれば信頼できる相手として問題なく接触できます。

人族の皮を剥いで被ることで、その人に成り済ますことから“皮剥ぎ”と名付けられていますが、
実際の機械族側からの呼称は不明です。

情報提供者はアイリーンですが、彼女は皮剥ぎの噂が事実であると知っており、
過去のケースは「明らかに怪しくて擬態し切れていない」ものでした。
人族間での不和や疑心暗鬼を誘発するだけならそれで問題ないものの、
扇動するからには上位個体か、それなりに高性能な潜入型として造られた下位個体と考えられます。

現状ブロッケン市民に溶け込んでいるので見た目だけで判別するのは困難ですが、
「被った皮膚の鮮度を保つために、同じ種族の魔力が必要」なことや、
生物としては不自然な仕草等、よく観察することで絞ることは可能です。

無論、相手もまた周囲の反応には敏感なため、怪しまれていると気づくと隙をついて姿を消すか、
別の人を襲って皮を取り替えたりしようとします。

なお、皮剥ぎは一体だけとは限りません。


※「レヴァナント・クロニクルⅡ」のヒント

ローランドでは、敵の特性によって通用しやすい攻撃手段が異なります。
相性がいい場合は相手より実力が劣っていてもダメージが通ることがありますが、
相性が悪いと実力があっても不利に追い込まれてしまう事も珍しくありません。

・一般的な魔物、魔神の加護の弱い下級魔族:北部地方、砂漠地方共に十全な効果を発揮可能。
・中級以上の魔族、“超獣”に分類される魔物:加護破りのスキルや英雄装備等のある北部地方のアバター。
・機械族、(特に砂漠地方の)盗賊等人族の敵:【機導】が使える砂漠地方のアバター。
・砂漠地方特有の硬い外皮を持つ魔物(サンドワーム等):【機導】が使える砂漠地方のアバター。
・アンデッド系の魔物:浄化の力を持つスキルやアイテムのあるアバター。

舞台が砂漠地方のため、砂漠地方のアバターの方が戦いやすいことが多いですが、
敵のタイプや状況に応じて従来のアバターやスキル・アイテムをいかに使っていくかも重要となります。


※冒険者等級・北部地方での二つ名について

「レヴァナント・クロニクル」に参加していた方の冒険者等級・貢献点は、
「レヴァナント・クロニクルⅡ」にも引き継がれます。

また、輝神教会を通じて冒険者の情報、二つ名は地域を越えて共有されているため、
異名持ちの方は砂漠地方でも周囲の冒険者から一目置かれることになります。
※ただし北部地方と同じように立ち回れるとは限りません。

※スピリット(精霊)、ドラゴン(竜族)の認識

精霊と竜族は北部地方でも半ば伝説として語られるのみの種族でしたが、
それは砂漠地方でも同様です。
なお、竜族は「覚醒異常体 前編」で砂漠地方の多くの人々の衆目を集めたため、
畏怖すべき存在として認知されています。

精霊や竜と契約している方は機導武装でも、
基本的には精霊魔法や竜の力が干渉して相殺することなく使用可能です。
ただし【機導】と併用した場合、武装の方が耐えられるとは限りません。



★死亡(アバター死亡)判定
本シナリオでは、難易度を鑑みず無茶な行動をしたとき、勝てない敵と戦ったときなど、
冒険者が死亡するケースがあります。
世間的に公にはなっていませんが、教会には「死んだ直後」であれば生き返らせる事が可能な蘇生術式があり、
転生者やそれに準じる者が多く死ぬ可能性がある状況での使用が許可されています。
ただし蘇生してもしばらくの間はまともに戦うことができない状態となり、
システム上では一定期間死亡時のアバターにチェンジできなくなります。
ただ、アバターが死亡したことで別のアバターで再度参加したとしても、
過去の功績などが消えることはありません。
死亡の場合は「死んだと思っていたが、実は生きていた」扱いとなります。


それでは、皆様のご参加をお待ちしております。

【1】工場の機械族の陽動 【現在のMC参加人数:28】

7

【2】工場の破壊/異常体の救出 【現在のMC参加人数:35】

10

【3】“皮剥ぎ”を見つける 【現在のMC参加人数:23】

6