クリエイティブRPG

亡国の忘れ形見

リアクション執筆中

亡国の忘れ形見
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:ローランド
参加状況:81  定員:100
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

リアクション公開予定:2022年04月25日
※アクション締切時の参加PC数で正式な公開予定が決定されます。詳しくはこちら

シナリオガイド

かつての大公国が遺した“切り札”。その在り処を知る者とは……?

シナリオ名:亡国の忘れ形見 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



人が“闇”に抗う剣と魔法の世界ローランド。
大陸の六つに分かれた地域の一つ、砂漠地方。

人界と魔界の大戦、魔王祭から500年。
新たな魔王、ナイトロードの出現により、砂漠地方は危機に瀕していました。
かつては魔族の尖兵であったが、現在は協力関係にある機械族(マキア)が魔王の支配下に入り、
再び人族に牙を剥き始めたのです。

ナイトロードは機械族の主として機械帝国(マキアスライヒ)を建国。
ヴュステラント連合国に宣戦布告を行いました。

最初の攻撃で領土から人族を排除し、それ以後はしばらく沈黙していましたが、
帝国に反旗を翻した機械族の統率機、“紫炎の剣”リーラが連合に保護されたのをきっかけに動き出します。

ヴュステラント連合国と機械帝国の戦争が、本格的に始まりました――。


■ □ ■


――ヴュステラント連合国首都、ザンテンブルク。

「ザーレ、ホルハイム、ボーデン。これで三つ目だ。機械帝国に支配された都市は」

ザンテンブルク市長であり、連合議会議長のグスタフ・クラインは、向かいに座る冒険者たち
――カリンハイネマックス、そしてリーラに戦況を伝えました。

帝国領に最も近い都市であるブロッケンは守られたものの、
同時期にザーレが、その後立て続けに二つの都市が陥落しました。

「まだ三都市で済んでいる、と見る事もできますが、状況は良くありませんね。
 このまま南の沿岸部から攻め続けられた場合、ラボエに侵攻するのも時間の問題です」
「でもラボエってウェール教国との連絡船もあるし、ここの次くらいには戦力もあるんじゃなかったっけ?」

ハイネがカリンの疑問に答えようとしますが、先に口を開いたのはクラインでした。

「カリン君の言う通り戦力は十分だが、ヴェルナー市長はお世辞にも有能とは言い難い。
 熱心な輝神教徒だが、そのせいもあってか機械族や機導をあまり良く思っておらず、何かあればすぐに教会を頼ろうとする」
「排斥派、というわけではないのだな?」

クラインはリーラに頷きました。
ヴェルナーとは友好的とは言い難いものの、機械族を疎むのは感情よりも思想によるところが大きく、
「やむを得ない状況なら頼らざるをえない」と、人界の一員として一応認めています。

「……だが、排斥派に取り込まれることも十分あり得る。今度は彼の説得か?」
「いいや、ヴェルナーとは私が直に話す。君たちに頼みたいのは、これだ」

クラインが複数の破れた古紙の紙片を取り出すと、ハイネが大きく目を開きました。

「それは、ヴュステラント大公の……」
「ハイネ君、君ならよく知っているはずだ。クライン家、私の父が最後の大公に仕えていたことも含めてね。
 これは父が大公から預かっていたものだ」
「ハイネ、それって何なの?」
「大公の遺言……いえ、正確には大公国の技術の集大成の在り処です。
 大公国崩壊後、大公に仕えていたエンジニアが散り散りになったことで、集約されていた技術も分散しました。
 そうなる前、最盛期に造られたものを、大公家は代々守り続けていました。
 ……魔王の再来に備えて」
 
紙片は大公の遺志を継いだ者たちが持っており、再び集うことで大公国の遺産の在り処が分かる。

「ただの紙ではないな。魔力反応がある」
「これ以上は破れず、火で炙っても焼けないようになっている。
 だから私は、これを集めることができた。だがまだ一つ、足りていない」
「だが持ち主は分かっている。そうだろう?」

リーラが言うように、クラインには最後の紙片の持ち主が分かっています。
しかし回収は容易でありません。
なぜなら、

黒狼族。ラボエ近郊の砂漠の民族で名前の通り狼のファーリーだ。
 大公国時代は大公に仕える戦士たちだったが、今は人々とは距離を取り、魔物や盗賊を狩って暮らしている。
 その族長なんだが、彼は私に心を許してくれなくてね。
 排斥派の勢力拡大を許し、砂漠の人族を一つにまとめられていない者に、託すことはできない、と」
「……そんなんであたしたちの話、聞いてくれるのかな?」
「カリン、むしろ同じ戦士である私たちの声の方が届くだろう。
 戦場で共に戦う者として信頼するに値するか。それを示せばいい」
「君たちが信じるあたしたちが信じる議長を信じろ、的な感じ?」

多分そうだ、とリーラが肯定します。

「幸い、先のブロッケン防衛戦のこともあり、冒険者は人々から一目置かれるようになっている。
 ネリー君たちの一件から、国に属さない砂漠の民の意識も変わりつつある。
 今が機械帝国……いや、魔王ナイトロード打倒に向け、砂漠の人々を纏める絶好の機会だ」

クラインはカリンたちに族長の説得を依頼しつつ、ラボエに向けて進軍する機械族を撃退すべく、
教会を通じて多くの冒険者たちを募ることにしました。


■ □ ■


――ラボエ近郊。

砂船の航路から外れた岩場の洞窟に、黒狼族の集落はありました。

「長、機械兵を乗せた船があります」
「素通りさせるわけにはいくまい。皆、“狩り”の準備はよいな?」

族長のライナーは杖を突いて立ち上がり、部族の戦士らと共に外に出ました。
機械兵はラボエに攻め込もうとしている。
そう思ったライナーですが、すぐに違うことに気付きました。

「標的はワシらか!」
「そうなんだわ、爺さんよ」

下位個体の機械兵とは異なる機械族が急接近し、斬りかかってきます。

「ワシのような老いぼれやただ砂漠で気ままに生きる連中を狙うとは、
 お前さんらに命令を下してるヤツはあまり賢くないのだな」
「そう謙遜すんなよ、近衛隊長さんよ。データベースに残ってたぜ」
「大公国はとうに滅んでおる。データは更新しておくんだな」
「なに、最新になってるぜ。だがよ、オレの“カン”がお前らを優先的に潰せって言ってんだ」

上位個体――インディゴは独断で優先目標を切り替え、黒狼族を潰すことにした、と告げます。

「恨みもなんもねぇが、仕事だからよ。――行け、お」

命令を下す直前、インディゴは飛び込んできた人影を捉え、寸でのところでガードしました。

「困るのよね。こっちはいつ来てもいいように待ってたんだから」
「教会騎士……ラボエか?」

赤髪の女が頷きます。

「一応扱い上は冒険者なんだけど……それでも間違いじゃないわ。
 アンジェリカ・フラン
 輝神オータスの名の下に、魔王の尖兵たる機械族を排除する!」

アンジェリカがインディゴに強い敵意を向けました。

「いいねぇ、そういうの。
 だがよ、オレらだけにかまけてる場合じゃねぇぜ?」

インディゴが何らかの合図を送ると、砂の中から巨獣が姿を現しました。
しかし、それは生物ではなく、

「巨獣型の機械族!?」
機械獣ワーグ。今日はコイツの試運転も兼ねてんだ。
 ホルハイムやボーデンみたいにあっさり終わらないでくれよ」

巨大な機械の獣とやたら人間臭い上位個体。
大公国の遺産への手掛かりを持つ黒狼族の長を守り、これを撃退できるかは冒険者の皆さんにかかっています。

担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

『レヴァナント・クロニクルⅡ』のトリガーシナリオ、
『亡国の忘れ形見』をお届けします。

今回はトリガークエストのカリンたちが登場するシナリオとなっています。


■シナリオの参加報酬について
本シナリオに参加した方は、アクション締め切り後、
シナリオ報酬として経験値・社会性・お金(G)に加え、
冒険者等級の貢献点(ランクアップポイント)が手に入ります。

また、レヴァナント・クロニクルⅡのパブリックシナリオでは、
集める事で「マリオン商会」でアイテムとの交換が可能な、

「ザンテンブルク冒険者手形」

が1つ手に入ります。
※課題は3月25日中に実装予定です。

さらにシナリオ内で活躍したキャラクターにはリアクション公開後、
活躍に応じて追加の貢献点やザンテンブルク冒険者手形の付与をはじめ、
様々な特典がプレゼントされる可能性があります。

冒険者等級の詳細やランクアップポイントのシステムはこちらをご覧下さい。


●ライバルキャラについて

当シナリオには「年末年始キャンペーン前編!」に当選されたクロノス・リシリア(SAM0027409)様のライバル、

・アンジェリカ・フラン

が登場します。
そのため、クロノス・リシリア様には招待を出させて頂いております。
※参加費はお客様のご負担となります。予めご了承ください。


■基本的な状況

“紫炎の剣”リーラがヴュステラント連合国に保護されたことで、
沈黙を保っていた機械帝国が動き始めました。

帝国領からほど近い、機械族の市民の割合が高い都市であるブロッケンは冒険者たちによって守られ、
機械族市民は自分の意思で人族につくことを決めました。
しかしその一方で機械族に落とされた都市も出始めています。

連合議会の議長であるグスタフ・クラインは機械族の動向を窺いつつ、
冒険者に『“異常体(イレギュラー)”の保護』や
『エアインネルングに保管されている武器や素材の調達』といった仕事を依頼し、
人族側の戦力強化を進めていました。

そして今回、クラインは黒狼族という砂漠の部族を引き入れようとしています。
黒狼族は大公国時代は大公に仕えていた戦士であり、現在も砂漠の狩人として名前は知られています。
現在はどの都市にも属していないものの、都市で暮らす人々が危険な目に遭わないよう、
密かに守っています。
黒狼族の族長であるライナーは老齢ながら現在も戦えるだけの力を持っており、
大公国の末期を、大公の近くで見ていた人物です。
彼は大公から遺産の隠し場所に関する情報の断片を託されていますが、
今も大公のことを主としており、同じく断片を持つクライン相手でも信用できないとして、
頑なに譲りません。

そこでカリンたちは戦士として肩を並べて戦うことで、信頼を勝ち取ることを思いつきます。

機械帝国の“蒼の四本槍”の末席であるインディゴは黒狼族を先に仕留めるべきと自己判断し、
ラボエより先に攻めようとします。
巨獣型である機械獣ワーグも使役し、冒険者もろとも蹂躙する気でいます。


各パートについて

今回から基本的に、砂漠地方と北部地方アバターが共通難易度となります。


【1】黒狼族の信用を得る  難易度:5

黒狼族と共に機械兵と戦い、戦場で信用に足る相手だと認められることを目指すパートです。
フィールドは広い砂漠ですが岩場が点在しており、砂上よりは踏ん張りがききやすくなっています。

黒狼族は名前の通りの黒狼のファーリーですが、獣耳と尻尾だけの者からほとんど二足歩行する狼まで、
個人差が大きいです。
いずれにしても種族らしい俊敏な身のこなしと、地形を利用したゲリラ戦を得意としており、
対機械族も対魔物も、相手の動きを封じた上で機導による一撃を叩き込むスタイルです。
また、イエローキャメッチを飼いならしています。

敵の機械兵もインディゴが黒狼族の戦術を見越してか、
高機動の斥候型の比重を高くし、銃士型が射撃で遠距離から援護するものとしています。
今回、銃士型の中に狙撃特化の「狙撃型」も混ざっているため、
超長射程からの攻撃もある程度意識する必要があります。

機械兵の総数は50程度とブロッケン防衛戦時の半分以下となっています。
ただし重装甲の騎士型がいない分全体の機動力は向上しています。

こちらのパートにはリーラ、マックスが登場します。
マックスはサンドキャリッジで走り回りつつ、リーラが機械兵を迎撃します。
なお、リーラはまだ剣を失ったままのため素手です。
※並の機装では彼女の力に耐えられず壊れてしまうため調達できていない。


【2】“蒼の四本槍”インディゴを退ける  難易度:7

機械族の指揮官機であるインディゴを撃破する、あるいは撤退させることができれば目的達成となります。
難易度は撤退時のものであり、撃破の場合は難易度9相当となります。

蒼の四本槍は三機将ヘルブラウ直下の上位個体四体ですが、インディゴはその四の槍です。
末席ですが最弱というわけではなく、言動がチンピラみたいなことを除けば、
戦い方はほとんど正統派な剣士です。
曰く「リーラ様とヘルブラウ様にみっちり鍛えられた」とのこと。
このためヴァンガードやマーセナリーのスキル、機導を行使してきます。

インディゴは言動はともかく命令には背かないのが当然のような態度を取っていますが、
他の上位個体と比べても単独での行動範囲が広い、
機械族らしくない無駄な行動が多く、喋り好き等、帝国の制御から外れている疑惑があります。

こちらのパートにはカリンとハイネが登場します。
二人は前に戦った時にまるで歯が立ちませんでしたが(トリガークエスト3話)、
今回は機導式も強化した上で、他の冒険者とも連携を意識して戦うことになります。


【3】機械獣ワーグを倒す  難易度:8

機械帝国が都市制圧のために投入した巨獣型機械族が、機械獣です。
外見は「ベヒモス」という四足巨獣を機械にしたようなものとなっており、
後述の内蔵武装の他に鋭い爪や牙も再現されています。

自我はなく知能も下位個体程度ですが、基本的に上位個体が命令を与えて制御し、運用するものです。

砂船を体当たりで脱線させるだけの巨体とパワー、
全速力の砂船と正面衝突したとしても半壊程度で済む耐久力を持ちます。
機械族のため巨獣が持つような魔神の加護はないものの、全身にシールドを展開できるため、
戦闘時の体感としてはあまり差はありません。

巨体な分動きは鈍重で、フィールドも砂漠のため、攻撃を当てること自体はさほど難しくありません。
ただ、上記の通り非常に高い防御能力を有するため、
【機導】や英雄装備であっても有効打を与えるのは容易ではないでしょう。

なお、ワーグは体内に魔導ミサイル、口内に魔導砲を仕込んでおり遠距離攻撃も行うことが可能です。

機械獣の本格的な稼働は百年以上ぶりでまだテスト段階のため、
不具合が生じやすい(状態異常が通りやすい)状態になっています。

こちらのパートにはアンジェリカ・フランが登場します。
アバターはヴァンガードですが教会で神聖術も学んでいるため、
サブアバターがクレリックとなります。


※「レヴァナント・クロニクルⅡ」のヒント

ローランドでは、敵の特性によって通用しやすい攻撃手段が異なります。
相性がいい場合は相手より実力が劣っていてもダメージが通ることがありますが、
相性が悪いと実力があっても不利に追い込まれてしまう事も珍しくありません。

・一般的な魔物、魔神の加護の弱い下級魔族:北部地方、砂漠地方共に十全な効果を発揮可能。
・中級以上の魔族、“超獣”に分類される魔物:加護破りのスキルや英雄装備等のある北部地方のアバター。
・機械族、(特に砂漠地方の)盗賊等人族の敵:【機導】が使える砂漠地方のアバター。
・砂漠地方特有の硬い外皮を持つ魔物(サンドワーム等):【機導】が使える砂漠地方のアバター。
・アンデッド系の魔物:浄化の力を持つスキルやアイテムのあるアバター。

舞台が砂漠地方のため、砂漠地方のアバターの方が戦いやすいことが多いですが、
敵のタイプや状況に応じて従来のアバターやスキル・アイテムをいかに使っていくかも重要となります。


※冒険者等級・北部地方での二つ名について

「レヴァナント・クロニクル」に参加していた方の冒険者等級・貢献点は、
「レヴァナント・クロニクルⅡ」にも引き継がれます。

また、輝神教会を通じて冒険者の情報、二つ名は地域を越えて共有されているため、
異名持ちの方は砂漠地方でも周囲の冒険者から一目置かれることになります。
※ただし北部地方と同じように立ち回れるとは限りません。

※スピリット(精霊)、ドラゴン(竜族)の認識

精霊と竜族は北部地方でも半ば伝説として語られるのみの種族でしたが、
それは砂漠地方でも同様です。
なお、竜族は「覚醒異常体 前編」で砂漠地方の多くの人々の衆目を集めたため、
畏怖すべき存在として認知されています。

精霊や竜と契約している方は機導武装でも、
基本的には精霊魔法や竜の力が干渉して相殺することなく使用可能です。
ただし【機導】と併用した場合、武装の方が耐えられるとは限りません。


★死亡(アバター死亡)判定
本シナリオでは、難易度を鑑みず無茶な行動をしたとき、勝てない敵と戦ったときなど、
冒険者が死亡するケースがあります。
世間的に公にはなっていませんが、教会には「死んだ直後」であれば生き返らせる事が可能な蘇生術式があり、
転生者やそれに準じる者が多く死ぬ可能性がある状況での使用が許可されています。
ただし蘇生してもしばらくの間はまともに戦うことができない状態となり、
システム上では一定期間死亡時のアバターにチェンジできなくなります。
ただ、アバターが死亡したことで別のアバターで再度参加したとしても、
過去の功績などが消えることはありません。
死亡の場合は「死んだと思っていたが、実は生きていた」扱いとなります。


それでは、皆様のご参加をお待ちしております。

【2022年4月18日10:30 追記】
リアクション公開予定日を『2022年4月25日』へ変更させていただきました。
ご参加頂いたお客様にはお待たせしてしまい大変申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。
【2022年3月29日20:00 追記】
【3】の機械獣ワーグの外見・特徴について追記を行いました。

【1】黒狼族の信用を得る 【現在のMC参加人数:35】

5

【2】“蒼の四本槍”インディゴを退ける 【現在のMC参加人数:28】

7

【3】機械獣ワーグを倒す 【現在のMC参加人数:17】

8