1996年P&G入社。ブランドマネージャーとしてジョイ・アリエールのブランドを再建。ファブリーズグローバルチームのマーケティング責任者として米国本社・ヨーロッパ本社にてブランドのグローバルオペレーションへの移行、世界新製品、新規市場開拓戦略をリード。その後シンガポールにてペットケア事業責任者、アジアパシフィック・Eビジネス事業責任者、ホームケア・オーラルケアヴァイスプレジデントを歴任。2017年11月退職・独立。現在株式会社吉野家常務取締役および3社の顧問兼務
これまで一番達成感を得た仕事は?
「アリエールイオンパワージェル」の発売。粉末洗剤が90%を占め、競合が圧倒的シェアを持つ市場を変革するきっかけとなった商品。学んだことは、(1)今把握している「つもり」になっている「強み・弱み」ではなく、競合に対してのあらゆる違いを徹底的に洗い出し、自分の強みが相手の弱みになるポイントを探すと市場変革のヒントがある。(2)リスクが高く見えるとき人は不安になる。リーダーの仕事はチームの不安をマネージすることである。
商品・サービス、事業開発で重要だと思うことを3つ挙げてください
① 自分・社員が誇りを持てる良いモノ・サービスであること
② お客様の好き嫌いだけを理解するのでなく、その人が意識的・無意識に行う意思決定を支える価値観の理解
③ 確信と勇気
これから仕掛けたいことは?
人口減少・高齢化の流れに逆らう「外食の市場拡大」。
最近気になっている言葉や現象、技術は?
物流革新。配送コストの劇的低減によって起こるお客様の求めることの変化と、それに伴うビジネスモデルの変化。
尊敬するマーケター、経営者、研究者…と、その理由は?
自分より優れていると思うことが一つでもあればそれを吸収してみたい。誰を見てもすごいと思うし、誰を見ても将来の自分がそうなれるとは思えない。個人名を挙げるには文字数が足りないです。
AIDMAなどのマーケティング理論や法則で実践、重視しているものは?
「Point of Difference / Point of Parity」のフレームワークで対競合ポジショニングを決めること。
トレンドをウオッチしている他業界は?
業界を特定するのは難しいですが、物流革新を起こす可能性がある技術・サービスに携わる企業。
記憶に残る広告コピーとその理由は?
吉野家の「うまい、やすい、はやい」。毎日食べる外食のコピーとしては最強だと思います。このブランドに携わるものとしてどう守り、どう変革するのか考えていきたいです。