サウナはご褒美「この快感に飽きたくない」元HKT48森保まどかさん

サウナワールド ととのう人たち(15) 元HKT48 森保まどかさんに聞く

 昨年5月、アイドルグループHKT48を卒業後、サウナを体験し、ファンも認めるサウナー(愛好家)に成長した森保まどかさん(24)。前編では、あふれるサウナ愛や、はまるきっかけを教えてくれた。後編では森保さん流の「ととのい方」や、HKT48メンバーたちとの思い出について語ってもらった。

 -サウナーは一般的に、サウナ室、水風呂、外気浴を1セットとして考えることが多いが(サウナワールド第2回参照)森保さんは違った楽しみ方をしているとか。

 「最近はまっているのは、(サウナ室後)水風呂に入ったすぐ後に(外気浴をせず)温かいお風呂に入るという楽しみ方です。けっこう肌に刺激がくるんです。ピリピリ、ビリビリくるような感じ。私は大体、まず湯船に入って(体を温める)『下ゆで』してから10~12分くらいサウナに入って、バクバクの状態で1分くらい水風呂に入るんですよ。1分くらい入ったあとにまた温浴。そういうルーティンにはまっています。その後に休憩します。毎回それをするわけではないけど、1セット目とか2セット目で、まだ体力があるときはそうしています」

 「サウナハットは、自分でつくったグッズを含めたら3個持っています。きょうは一番お気に入りのやつです。モグラの顔がついていて、かわいいのがお気に入りです」

サカキの枝葉を束ねたヴィヒタの入った桶を手に笑顔を見せる森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷
サウナ室内にある鳥居に驚く森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷
セルフロウリュに挑戦する森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

満を持して1日で爆発させる

 -まずは肌に刺激を与えて、その後に休憩してととのう。1粒で2度おいしいスタイルとは実に貪欲だ。そこまでサウナに対する思いが強いのならば、施設に足を運ぶ頻度も高いのでは?

 「1週間に1回は行きたいです。本当は毎日行きたいんですけど、あまり頻度を上げないようにしています。けっこう飽きっぽいので、『この快感に飽きたら絶対に嫌だな』と思ってます。満を持して行って、1日で(欲望を)爆発させています(笑)」

 「サウナに行きたい!と特に思うのは、(ライブなど)大きい仕事が終わった時です。なかなかスケジューリングがうまくいかない時もあるけど、理想はそういうタイミング。ご褒美的な感じもあるのかな。サウナ室内では何も考えていないかもしれない。頭を空っぽにして、日常と切り離しています」

神主姿の柴田健太郎さん(左)のアウフグースを体験する森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷
柴田健太郎さんのアウフグースを楽しむ森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

 

アウフグース後の水風呂を楽しむ森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷
「ととのい椅子」でくつろぐ森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

お互いにサウナー同士って分かると…

 -サウナはご褒美! 飛び出した名言(迷言)にあふれる愛がにじむ。芸能界は多くの人から見られる仕事であり、プレッシャーも大きいはず。HKT48を卒業後、新たな道を歩き出した森保さんを支えていたのはサウナであったという事実は、西日本新聞meサウナ部としてもうれしい限りだ。サウナーになってからは、メンタル面以外でも充実している部分があったとか。

 「まず友達が増えました。サウナは人の輪を広げるなって、めちゃめちゃ思います。すぐ打ち解けられるんです。サウナー同士って分かった瞬間の、距離の縮まり方のスピードがすごくて『どこがおすすめ?』『昨日行ったよ!』みたいな話ですぐに盛り上がります。そして、休みの日の選択肢が増えましたね。もともと趣味が多い方で、美術館や映画館、ライブハウスといった“外の室内”が好きだったんです。だから“サウナ特性”もあったんでしょうね。休日をより楽しめるようになりました」

 「サウナーの方って、(サウナを)勧めたがるというか…けっこう妄信的じゃないですか(笑)。『ととのってないんだー』みたいな。昔は『なんでこんなに勧めてくるんだろう?』ってイメージだったんですけど、今となっては言いたくなる理由も分かります。これだけリラックスできるのに…って思っちゃうんですよね」

太陽の光が降り注ぐ中、外気浴を楽しむ森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷
「天拝の郷」自慢の眺望に笑顔を見せる森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市

アイドル仲間でおすすめ情報を…

 -サウナーは妄信的。そして良さを共有したがる…。そこは否めないところだ。そういう森保さんもアイドル仲間でサウナ情報を密に共有する仲の人がいるという。

 「(HKT48ファンには)懐かしいかもしれないけど(中西)智代梨。HKT48からAKB48に移籍した子です。東京のおすすめサウナの情報をやりとりしていて、『一緒に行こうね』って言っているんですけど、なかなか予定が合わなくて。実現できたら楽しみですね。あと、HKT48のメンバーの誰かも、サウナに興味があるって言っていたんですよね。(田島)芽瑠か(豊永)阿紀ちゃんあたりだったと思うんですけど」

田島芽瑠さん(左)と村重杏奈さん

 -48グループにサウナーがどんどん増える可能性もあるとは何とも興味深い。ただ、レッスンに舞台にイベントに、多忙を極めるアイドル。やはり、現役メンバー同士では一緒に行きづらいのでは。

 「あ、でも芽瑠ちゃんとかとは、一緒にスーパー銭湯に行っていましたよ。けっこう大人数でも。(村重)杏奈とか(本村)碧唯とかと。昔、杏奈と芽瑠が休憩所とかでずっと言い合いをしていたんですけど、大浴場につかっている間はすごく仲良くなって。裸の付き合いってすごいなと(笑)。碧唯と一緒に『お風呂ってすごいね』って言ってました」

 -森保さんはサウナにはまってまだ半年余り。それでも昨年末「サウナ・スパ健康アドバイザー」の資格を既に取得した。サウナに対する本気度の表れでもある。

 「サウナ関係のお仕事をいただきたいなと思ったので取りました。ただ単純に好き!よりも何か肩書があった方が、見てくださる方にも説得力があるんじゃないかと思って。あとはやっぱり新型コロナウイルス禍で勉強する時間があったので。またお仕事が落ち着いたら(上位資格の)サウナ・スパプロフェッショナルにも挑戦しようかなって思っています。際限がないですね(笑)。そして、将来はサウナドラマ『サ道』(テレビ東京)に出てみたいです」

外気浴を堪能する森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

公演の合間に行こうかな…

 -HKT48を卒業し、サウナも含め活動の幅を広げる森保さん。もちろん芸能界でも有数といわれるピアノの腕は健在だ。

 「5月には食事付きのピアノライブをやります。3日と4日に東京の『ラドンナ原宿』で、22日に福岡市の『天神モノリス』で行います。がっつりピアノを弾きますし、トークもあるかなって感じです。ドキドキ」

 -福岡の会場「天神モノリス」近くには温浴施設「天神ゆの華」がある。サウナに入った前後で、演奏会に参加するお客さんも多いかもしれない。

 「私も入って行こうかな。昼公演と夜公演の間にでも(笑)」

 -ととのった後の優雅な調べ。HKT48取材歴10年の記者にとっても、森保さんの新境地が楽しみでならない。

(文=西日本新聞meサウナ部特別部員・古川泰裕、写真=金田達衣)

外気浴を堪能し、笑顔の森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

 ◆森保 まどか(もりやす まどか)さん 1997年7月26日生まれの24歳。長崎県出身。2011年にHKT48の1期生として活動を開始。幼稚園の頃から始めたピアノの腕前はプロ級で、2020年1月に松任谷正隆プロデュースでソロアルバム「私の中の私」をリリース。21年5月29日、北九州市の北九州ソレイユホールで開かれたコンサートでグループを卒業した。現在は九州を中心にテレビの情報番組やドラマのほか、得意のピアノを生かしてライブ活動もしている。今年3月15日に自身3冊目の写真集「Lotus」(KADOKAWA)を発売。5月3、4日に東京の「ラドンナ原宿」、同22日に福岡市の「天神モノリス」で食事付きのピアノライブを開く。公式ホームページ=https://moriyasumadoka-official.com/

森保まどかさんの最新写真集「Lotus」の1カット(c)KADOKAWA(c)Aster 撮影/田中智久

 

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