バスがトラウマになってるサンデーサイレンス

基本怖いものなんて何も無いみたいな感じのサンデーサイレンスだけども、過去の事故が原因でどうしてもバスに乗ることに拒否反応が出るサンデーサイレンスもありだと思うんだ。
他のウマ娘達とかと一緒にお出かけしてる時とかは意識せずにバスに乗ることを否定してしまうし、バスに乗った時には震えとかの症状が出たり、バスに乗った日の夜はあの日の夢を見てたりするのとか。

夏合宿が地獄……

>>2

そっか、移動バスだったな。ヤベェじゃん

チョベリグでイケイケなお姉さんに頼めば…

>>4

スーパーカーに乗りながらアメリカンイングリッシュ()連発してくれそうだな…。

イケイケお姉さんなら事情は聞かずとも把握してくれるだろうからそういう点でも安心

どうしてもバスに乗らざるを得なくなったサンデーサイレンスが、乗り合わせたイージーゴアに心配され最初の方はつっぱねたものの、バスに揺られていく内にどんどん顔色が悪くなっていき、見かねたイージーゴアが抱きしめてあやし始めて、こいつにだけはこんなところ見せたくなかったのにと思いつつも、今はこの温もりに縋るしかないとライバルの腕の中で弱々しく啜り泣いて震えているサンデーサイレンス概念はどこにありますか？

あの日の事故の夢を見て夜中に飛び起きて衰弱してるところをルームメイトのウマ娘に助けてもらってるサンデーサイレンス？

サンデーの経歴は曇らせ要素の寄せ集めなんでやたらとトラウマポイントが多そう。

幼少期に大病で死にかけた上に晩年も病気で長々と苦しんだ上で亡くなってたり、何度セリに出されても売れ残って結局は生産者が自己所有で走らせてたり、病院とか発表会的な物にもトラウマありそう。

「最悪だ...。」

今日はアタシにとって人生で二番目に最悪の日だ。
サンタアニタでの合宿はいつもヘイロー先輩かヘイルトゥリーズン先輩に車で送ってもらっていた。
ただ今回は二人ともアーリントンの方に行くから送れないと言ってきた。
あぁ、アタシの隠したくて仕方ない弱みを知るタヨレル先輩方も今日はぶち殺したくて仕方ない。
そうだ、アタシはこの乗り物が、バスが、あの記憶が、本当に嫌いだ。トレーニングなんて比べ物にならない。
もしトレーナーに、バスに乗りたくなくばトレーニングしろ、とでも言われたら、アタシはトレーナーを殺す。軽々しくアタシの過去に触れるものは皆ぶっ壊す。
しかし、もうどうにもならない。この悪魔の乗り物はアタシを乗せて鬱屈な合宿へ連れて行こうとする。しかも隣にあのデカい太陽の輝きを持ったアイツを乗せるという拷問付きで。

「サンディ！早く行こうよ！ほら！！」

拒絶反応を示しているアタシをビッグレッドの再来と呼ばれたガタイでグイグイと引っ張る栗毛のウマ娘、イージーゴア。アタシの真逆、誰よりも人気で、誰よりも明るく、誰よりも誰かを愛するウマ娘。
コイツにだけは知られたくない、アタシの血塗られた過去を、アタシの弱さを、アタシがアタシたる理由を。

「そんなに引っ張るな...、千切れんだろうが...。」

ああいっそ千切ってくれたらいいのに、そう期待してしまうほどに、コイツに救いを求めるほどにアタシは嫌だった。

「サンディ！座って！ね！！」

ご丁寧なことにバスの最後尾に隣り合わせでコイツと座る。先に座ってた連中からは檻の中の珍しい猛獣でも見るような好奇の目線を送られた。クソが、アタシが何をしたって言うんだ。アタシはただ、ただ生きた、生き残っただけだろうが。

「サンディ？どうしたの？」

コイツ、勘はいいんだよな。誰よりも人気あるのはそういう気配りのよさから来てんだろうな。

「なんでもねえよ。」

きっと、アタシの声は震えていた。いつもの怒りに震えた声じゃない。恐怖に震えた声だ。

ブロロロロ...。

「ッ！？」

バスが地獄の番犬の唸り声のような音を立て始める。アタシは血がひいてくのを感じた。楽しいピクニックになるはずだったあの時を知らせる音と全く
同じ音が足音から響いてくる。

「サンディ、顔真っ青だよ。大丈夫？」

「っせぇな！！大丈夫だよ！！！！」

大丈夫なんかじゃない。もう嫌だ。誰でもいいからここから出して欲しい。けど、絶対にアタシの弱さは見せたくない。特に、この隣に座るコイツには見せたくない。

「発車しまーす。」

誰も騒がない静かな教会とかよくいそう

ブロロロロロロ。

ボルテージを上げて加速し、ゆったりと車体を揺らし始めるこの悪魔の乗り物は無慈悲にもアタシの脳味噌も揺らしてきた。
思い出すあの時、出発前のみんなで撮った集合写真。飴玉をくれた優しい運ちゃん。みんなではしゃぎ、遊んでいる車内。
突如胸を押さえて倒れる運ちゃん。コントロールを失って暴れ出すバス。慌て泣き出すみんな。そしてひっくり返って真っ暗になる。目を開けるとそこには腕がプラモデルみたいに千切れた隣の子。振り向くと首があらぬ方向に曲がっって壊れたフランス人形みたいになった子。ぴちょんと水滴が頭に当たり、見上げると血だらけになってる子。ああ、もう嫌だ。嫌だ。嫌だ、いやだ、いやだ、いやだ、いやだ、イヤダ、イヤダ、イヤダイヤダイヤダイヤダイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ

「サンディ！！！！！」

いつもよりお怒り気味なアイツの声に引っ張られた。

「ッ！？」ビクッ

あまりに訳がわからなくてボーっとするアタシにコイツは普段よりも、誰かに向けるよりも優しい顔で、声で言葉を紡ぐ。

「ほら、ギューってしよ？」

「...。」

「ああ...。」

言われるがままコイツの胸に抱きつく。
クソ、嫌なのに、一番知られたくないやつに、一番弱さを見られたくないやつに、知られた、見られた。なのに、なんでアタシはコイツを受け入れるんだ。なんでアタシはコイツしかいないんだ。

「大丈夫だよサンディ、僕がついてるからね。」

「うるせぇ。」

きっとアタシは今泣いている。自分のどうしようもない過去に、弱さに、そしてアタシを包み込むこの温もりに泣いている。
ああ、アタシもコイツ(ヒーロー)に救われるだけなんだ。

「お休み、サンディ。」

「ああ、お休み。」

ありがとう、アタシのヒーロー。

書いたぞ、疲れたおやすみ

バス内で即死してない子と話し続けてるのも良いと思います。
段々声が消えていってそれでも一人で話し続ける中で口に血が入って吐いていてほしい

なんか名探偵コナンのバスジャック事件で怯えてる灰原的なのイメージしたらめっちゃ守ってあげたくなった