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ミサオおばあちゃんの笹餅

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Still0820_00002つるんと滑らかなのど越しに、フワッと香る笹の香り。 どこか懐かしい味の笹餅を作るのは、五所川原市に住む桑田ミサオさん、御年95歳です。 桑田さんは、60歳から笹餅を作り始め、75歳で自身の工房を立ち上げました。 笹採りも製粉もすべて一人でこなす、アクティブなスーパーおばあちゃんが作る笹餅のレシピです!

材料(笹餅35個分)

Still0820_00011 ・こしあん 500g
・餅粉   1kg
・砂糖   1kg
・塩    大きなスプーン 1杯弱
・水    700ml

作り方

①水以外の材料をすべて混ぜる。砂糖やこしあんのだまを無くすように、手ですり合わせながら混ぜる。
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水や塩の分はお好みで調整を!塩は夏使用のちょっと多めの分量です。
Still0820_00014②混ぜた材料をふるいにかける。
③水を少しずつ加えてよく混ぜ、常温で1時間以上寝かせる。
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寝かせる時間が長いほどとろっと柔らかい食感に!
④餅を蒸し器に入れて固さを見ながら、1時間ほど蒸す。
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Still0820_00022⑤親指と人差し指で輪を作るようにして餅を一口サイズ(およそ40g)にちぎる。
⑥きれいに洗った笹で巻く。
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餅の巻き方は、笹の根元に餅を置き、右手で笹を持ち左手で笹を左斜めに包む。笹の葉を後ろから巻き、お餅を包むように残りの葉の部分は入れ込み、先は折り返して少し出す。ミサオさん曰く、「三角形がキリっとなるようにね。」
Still0820_00029⑦殺菌も兼ねて、さらに2分蒸す。
ミサオおばあちゃんの笹餅のできあがり!
2、3回噛めば飲み込めちゃうほどのトロリとしたのど越しは気持ちがいいほど!
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優しい甘さは美味しい小豆と青森の美味しいお水のおかげだそう。
笹はほんのり香って、お餅もおいしく守ってくれますよ。ぜひ一度お試しを。

あとがき

桑田ミサオさんは、1年で5万個の笹餅を作るという、笹餅名人。地元スーパーに週に2回卸しながら、全国のファンからの声にも応えてきました。
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Still0820_00000その功績が認められ、平成22年度農山漁村女性・シニア活動表彰 農林水産大臣賞や、平成26年度ふるさとづくり大賞総務大臣賞、今年の春の叙勲旭日単光章なども受賞しています。
笹採りも、こしあん作りも、2回機械にかけるという丁寧な餅粉の製粉も、全部一人で行っている、まさに、スーパーおばあちゃんです。

Still0803_00046それに、作り方を知りたいという人がいれば、惜しみなくレシピを伝授しています。この味に行き着くには、何度も試行錯誤を重ねて時間をかけて…そういった苦労をしてきたからこそ、知りたいという人には何でも教えてあげたいとおっしゃっていました。時には、東京の一流ホテルのシェフに頼まれて、レシピや技を教えに行ったこともあるそうです。
そして、料理をするうえで大切なのは、「自分なりのスパイスを加えること」。誰かと全く同じ味にならなくても、自分の個性が出た味こそ、愛おしいものだとおっしゃっていました。

Still0820_00020こんなにパワフルなミサオさんですが、子どもの頃は体が弱く、学校を休みがちだったそう。しかし、家にいる時間が長かった分、お母さんからは、料理や裁縫、それに、生きる上で大切なこともたくさん教わったんだとか。中でも、「分からないことがあったら誰にでも聞きなさい」という教えは、85歳で亡くなったお母さんの年齢を超えた今でも、特に大切にしているようです。 (写真の左がミサオさん、右から3人目がミサオさんの母・ミヱさん)

また、今回は、笹採りにも一緒に連れて行っていただきました。笹が採れる山までは、自転車で!!息も切らさずスイスイ漕いでいく姿は、とても95歳とは思えません!
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山に着いてからも、長年の経験をもとに、道なき道を迷わず歩いていきます。
おいしくて美しい笹餅には、ある程度の大きさと艶のある笹でなければいけません。
笹の旬は6月から9月ということで、この期間のうちに、1年分の笹を収穫します。採った笹は、きれいに洗って冷凍保存をしておくそうです。
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Still0820_00039これだけ手間をかけて作った笹餅、価格は1つ100円ほど。利益は、次の笹餅を作れる分だけです。笹餅を通じていろんな世代の人と交流できることを本当に楽しみにしているんだなと分かりますね。
好奇心旺盛なミサオさん。若い人とおしゃべりすると新しい言葉を覚えられて楽しいとおっしゃっていました。

ちなみに、最近覚えたカタカナは…

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