HORSE TRUST
引退馬サポートチーム Vol.1199
る11:15
草の上で馬が幸せに暮らせる環境を…
終の住処を支える人々の日常
競走馬や、乗馬クラブの馬は人を乗せられなくなったらどこへいくのか...。
鹿児島県北部の高原に、現役を退いた約140頭の馬が余生を送る牧場がある。
特徴はなんといっても"放牧"。
霧島山麓の雄大な自然の中で馬たちは群れをつくり生活している。
この場所を運営しているのがHORSE TRUST。
引退馬の多くが殺処分される現実に心を痛め、「草の上で馬が幸せに暮らせる環境を作りたい」と願った現理事長小西英司(65)が2006年に設立したNPO法人だ。
日本全国に約200ある引退馬の受け入れ施設の中でも、放牧でこれだけの数の馬を有する唯一無二の存在であり、馬主からの預託料やこの活動趣旨に賛同する人々からの負担金などで成り立っている。
管理する10の放牧地の面積に見合った頭数を預かり、適正な環境を確保していることから、現在では受け入れを待つ馬も10頭ほどいるという。
一口に放牧と言っても、馬を牧場に放して終わりというわけではない。
現場のリーダー大野恭明(41)以下、7名の社員とアルバイトやボランティアスタッフが、預かった馬の個性を見分け、きめ細やかに体調を管理していることも馬主の信頼を得ている理由の一つだろう。
朝夕の餌やり、グルーミング、蹄のケア、体温測定など1頭1頭の世話はもちろんのこと、放牧地も馬の年齢や健康状態、性格や馬同士の力関係を考慮して決める。その馬に合った放牧地に放すことで、ケガや病気のリスクも下がり、各々が穏やかに過ごすことができるのだ。
500kgという体重ゆえ、足を骨折したらいずれ立てなくなってしまうという宿命。助けたいという思いがあっても馬主が治療費を払えなくなったら諦めなければならないジレンマなど、あまり知られることのない「馬と人とのつながり」を見つめた。
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