何かと不具合の聞かれるXbox 360本体でもおそらく一番洒落になっていないディスク掘削機能、または「ディスクに傷がヘイロー」問題について、欧州当局が調査に乗り出しました。オランダの消費者系番組Kassaでおこなわれた検証が発端となったもので、同番組のインタビューを受けた欧州委員会の消費者保護コミッショナーMeglena Kuneva氏はマイクロソフトに対し「1. オランダ国内におけるこの問題の発生率、対応について。 2. 他の市場でも発生しているのか否か。」への回答を求めているとのこと。
「調査に乗りだした」といっても今のところは報告を求めただけであり、またコミッショナー自身に直接リコールを命じる権限はないものの、これまで報告があっても「確認していない」「ユーザの使い方や自然な摩耗も考えられる」といった回答でやり過ごしてきたマイクロソフトから今度こそ具体的な回答が聞けるかもしれません。
一方、KASSAの検証についての米マイクロソフトのコメントは「実験に関わっておらず、使われた手法も分からないため特定の結果についてコメントはできない」「ディスクは(Xbox 360が原因でない)通常の使用で傷が付く可能性もあるが、(番組で扱われたような)問題について広い範囲からの報告は受けていない」。「とはいえ、マイクロソフトにとって大切なのはすべてのユーザに可能なかぎり最善の体験を提供することであり、(ディスクの傷問題のような)主張はもちろん重視している」「番組で扱われたような傷を確認したユーザはサポートに連絡してほしい。マイクロソフトで確認の後、必要であれば修理をおこない、ディスク交換のために必要な情報を提供する」。
あいかわらず認めたようないないような曖昧な回答です(基準不明の「広範な報告」"widespread reports"は受けていないとしかいっていない)。特定ドライブの特定の不具合であれば認めてリコールしたほうが傷は浅いような気もしますが、今年正念場のXbox 360だけにそう簡単に認めたくない理由があるのかもしれません。とりあえずは欧州での回答に注目です。続きを読む......はまったく無関係な人形アニメ「マスターチーフがHalo3βをプレイ」。
追記:念のため。当然ながら、すべてのXbox 360で問題が発生するわけではありません。ディスクが高速回転中に本体を倒す・振動を与えるといったことがなくてもディスクに傷がつくケースはごく一部......じゃないかとは思いますが、具体的な発表がないため何とも言えません。不具合全般については以前から「一般的な家電製品の基準以内」とされています。重要なのは規模の大小よりも不具合に遭ったユーザへの対応。
Watch - 番組の検証部分(ディスクにテープを貼って意図的に重心を偏らせる、etc)
Read - 欧州委員会Kunevaコミッショナーの報告 。
Listen - ラジオインタビュー (ストリーミング。開始2:53あたり)
Read - 検証に対するマイクロソフトのコメント
※セリフに やや 甚だしく不適切な表現が含まれています。声の出演はWindowsのデフォルト合成音声 "Microsoft Sam"。この動画は[via Joystiq]。