私人なら、こうした行動は、誰にとがめられることもなく、堂々とやれば良いことだが、公人だとすると大きな問題だ。だから昭恵夫人が「公人か私人か」は、この問題の核心のひとつでもある。
さて、私人が公人とみなされるのはどういう場合か。「ある人物が公費に基づいて行動している時は公人、私費に基づいて行動している時は私人」という区別の方法がある。
これについては3月2日の同委員会で、自由党の山本太郎議員の質問に土生栄二内閣審議官が次のように答えている。(要旨)
「首相夫人には第1次安倍内閣だった2006年から非常勤のスタッフが1人つくようになった。昭恵氏については第2次安倍内閣の発足後に拡充され、常勤2人、非常勤3人の計5人態勢になった」
これは「ファクト(Fact)=真実」である。安倍首相が「オルタナティブファクト(Alternative Fact)=代替可能な真実」があると主張なさるはずはない。
敢えて、秘書役だとは言わないが、税金から給料を貰っている霞ヶ関の官僚が5人ついている人を私人とみなすわけにはいかない。安倍首相、昭恵夫人が私人だというのは理屈が通らない。
さて、「文藝春秋」2017年3月号で石井妙子氏が<安倍昭恵「家庭内野党」の真実>という興味深い記事を書いている。そこから抜粋する。
石井氏は、昭恵氏から、インタビューの了承をもらって、「夫人からインタビューの場として指定された首相公邸へと向かった」。 公邸でのインタビューだから公人としての仕事である。その中での昭恵について石井氏は・・・