保科省吾[コラムニスト]
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森友学園の国有地売却の問題が新たな展開を迎えている。
ここでは日本初の神道系小学校「瑞穂の國記念小學院」(学校法人森友学園)の名誉校長に就任していた昭恵夫人(現在は辞任)が、「公人か私人か」について論じてみたい。
まず、3月1日にテレビ中継された参院予算委員会での共産党・小池晃議員と安倍首相のやりとりから。
小池「首相夫人が籠池氏(森友学園理事長)と、いつから知り合いで何度会っているか」
首相「(激して)いつか分かりませんよ。妻は私人なんです。妻をまるで犯罪者扱いするのは不愉快ですよ」
小池「犯罪者扱いなんかしていない。言葉を撤回して下さい」
首相「そう言う印象を受けた。尋問調におっしゃるから」
小池「私人ですか?『内閣総理大臣夫人』で、パンフレットにも出ている」
首相「先方が、どういう肩書きを使うかまで責任が持てない」
小池「肩書きが困るなら『やめて下さい』というべきだが、そのまま講演をしている、明らかに公人としての活動だ」
公人とは、公務員や議員などのように公務についている人を指す言葉である。夫婦であろうとも互いはあくまで別人格であるから、安倍首相の主張は正しいように思える。
【参考】<森友学園問題>直接指示なくとも安倍首相行政責任免れない
ただし、おおやけの目に触れる場所で、「どういう肩書きを使うか」には通常、細心の注意を払うものである。小池氏と首相のやりとりはつづく。
小池「昭恵氏は学校案内の巻頭にも『籠池先生の教育に対する熱き思いに感銘を受けてこの度名誉校長に就任させて頂きました』と、載せられてきた。国有地払い下げに全く影響がなかったと言えるのか」
首相「『安倍昭恵幼稚園』と書いてあれば、理財局が『恐れ入りました』と(価格を)安くするんですか。そんなことはありえない」「印象操作だ」
小池「この幼稚園の教育方針が大問題になっている。夫人の講演を聴いた保護者の感想が『日本一の幼稚園とおっしゃって下さり感謝。この幼稚園のすごさを実感した』と紹介されている。」「まさに、広告塔だ」「道義的な責任を免れない」