2022/04/10 ON AIR
中田英寿 新潟の旅 加茂錦酒造
日本の本物とその作り手の声ご紹介するTDK VOICES FROM NIHONMONO。
今週からは「新潟編」をお届け。
今回は中田英寿さんが、新潟県新潟市にある日本酒の酒蔵、「加茂錦酒造」を訪ねた模様をお送りしました。
新潟は酒蔵の数が日本一で酒どころというイメージも強いと思いますが、そんな新潟に 新しい風を吹き込んでいるのが
加茂錦酒造です。
杜氏である田中悠一さんにお話を伺いました。
遠い親戚の関係で、以前は加茂市にあった加茂錦酒造。
経営が悪化していたところで、悠一さんのお父様に「のれんを残したいので引き継いでくれ」という声が。
しかし、味噌・醤油は作っていたもののお酒づくりの経験はありませんでした。
たまたま空いていた新潟市の織物の工場に、無理くりタンクなどを持ってきて作り始めたのが10年ほど前。
酒蔵っぽい雰囲気がない加茂錦酒造。
作り方がわからないのに設備投資するのはリスクだったのでお金をかけていいところからお金をかけてきたそうです。
4〜5年くらいしてから、悠一さんが入る形に。
蔵を引き継いだころは関心がなかった悠一さんですが、お父様がはじめた利き酒で飲んだ全国のお酒で衝撃を受けて興味を持ちました。
「大学辞めて、酒を作りたい」とご両親に伝えると、任されたのは、大学を休学して、1年間で長谷川浩一さんが代表を務める酒販店「はせがわ酒店」が納得する酒を作れと。
独学で酒造りを始めた悠一さんですが、1番最初は「カンブリア宮殿」の録画をコマ送りにして酒造りの方法を考えていったとか。そして長谷川浩一さんに飛び込みで電話をして、お酒を持っていったといいます。
認められ、長谷川さんが紹介してくれた様々な方に酒造りを教わりました。
長谷川さんには、「新潟は作る能力もあれば技術者もいる、資本のある蔵もある。それをお前を動かす存在になれるように頑張れ」と言われたというお話でした。
こちらの看板のお酒は「荷札酒」。
荷物につける荷札が銘柄のラベルが貼られているところについています。
もともとは、大量に生産しないお酒を出荷する際にラベルを作るのはコストがかかるし少ない量なら
荷札にスタンプを押せばいいのでは?ということで始まったそうですが、今も荷札に書かれている内容はひとつずつスタンプを押して作っています。
荷札酒「黄水仙」はアルコール度数13度のお酒で、
ヒデさんが「甘み・苦味・酸味のバランスが秀逸」と仰る逸品です。
加茂錦酒造の荷札酒は、全国の特約店で販売中です。取り扱い店については加茂錦酒造へお問い合わせください。
▼加茂錦酒造
https://kamonishiki.com
毎週、アーティストや著名人の皆さんににほんものを伺うコーナー「私のにほんもの」。
今週は、シンガーソングライター、日食なつこさんにお話を伺いました。
日食さんが紹介してくれた“にほんもの”は、ご自身の出身でもある岩手県の工芸品 南部鉄器でした。
日食さん曰く
「南部鉄器には小さい頃からかなり親しみを持っていて、自分の中の日本の景色・冬の情緒を南部鉄器に感じる」とのこと。
最近では、盛岡駅に直結している駅ビルの中にある「KANEIRI STANDARD STORE」にて
若手クリエイターを始めとした地元の皆さんが現代のライフスタイルにあった南部鉄器をいろいろ提案されています。
カラーバリエーションもとても豊富で、お部屋のインテリアに合わせた選び方もできるのは興味ある方には嬉しいですね。
春のお出かけ。東北に足を運ばれる方はぜひチェックしてみてください。
▼KANEIRI STANDARD STORE
http://tohoku-standard.jp/standard/iwate/kaneiri-standardstore/
中田英寿さんが注目する工芸展、美術展、
さらに、実際に工芸が体験できる場所をご紹介するコーナー、
「行ける ニホンモノ」。
今回は、藍染の体験教室をおこなう千葉県の工房をご紹介。
千葉県君津市の工房『藍型染まつばら』の松原伸生さんにお話を伺いました。
松原さんは親子三代に渡る藍染の職人さんで、松原さんご自身は国内外で活躍を続けて
去年の「春の褒章」では「紫綬褒章」を受章されました。
そんな松原さんから直接、藍染をレクチャーしてもらえる機会があるんです。
「藍染」ではなく「藍型染」
ただの藍染とは少し違い、型紙に糊を置き浸染をおこなう「長板中形」で染色するもので
小紋より少し柄が大きく木綿の浴衣を染める為に生まれた両面染の技法です。
予約はお電話から、前日までに要予約です。ぜひ、体験してみてはいかがでしょうか。
https://www.facebook.com/藍形染まつばら-273506766157068/?ref=page_internal