例のハフポスト記事で「見たくない表現に触れない権利」を主張した専門家の方.実は,昨年の東京都の男女平等参画推進総合計画では,委員として逆に批判的な発言をしていた.
(背景)東京都は「公共空間において不快な表現に接しない自由」を東京都男女平等参画推進総合計画に盛り込もうとしていたが,パブコメで表現の自由の観点からの反対意見が多く寄せされた.そのため,事務局はお詫びし文言を削除することになった.以下はその報告がなされた部会の議事録である.
東京都男女平等参画審議会 第5回男女平等参画部会 議事録より,以下抜粋(強調は筆者).
https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/danjo/shingikai/files/0000001567/5danjyobukai.pdf
○治部委員 ありがとうございます。
私も是枝委員と同じ趣旨だったんですけれども、ちょっと一番分からなかったのは、なぜこういう文言が入ってきたのかという、その背景ですね。それは、今、事務局からのご説明いただいたので何となく理解はできました。
それで、基本的に、行政なり国だったりの機関が表現に対して介入をするというのは憲法21条でやってはいけないということを言われていることなので、これが残っていたということ自体について、これまでの過程で憲法違反ではないかという議論がなかったのかなというのが、ちょっとすごく不思議に思います。それで、パブコメを拝見していても、その表現に対しての規制の仕方がすごく曖昧な形でなされているというところも問題で、憲法、これ学部で1年生で習えば、そういうことをしてはいけないということは習っているはずなので、別に法律家でなくても私も法学部出身なので常識として知っているようなことです。
行政が様々な公共の福祉に資するために私権の制限ということをするのですが、その中でも経済的な権利に関しては比較的制限する、徴税とかがその最たるものだと思いますけれども、一方で、表現に関しての介入というのは、できるだけ基本はやらない、やってはいけないということは割と叩き込まれることなので、そこは、多分、行政側としても結構強く認識を持っておいたほうが今後いいのではないかなと思います。
もう一つ、私のほうでちょっと懸念というのかな、議論の流れで気になったことは、もちろん性暴力的な表現ないしは過度に性的な表現というものが、目的に対して適切ではなさそうな形で使われている例というものは見受けられることがあります。それはケース・バイ・ケースで、広告主等々が判断することだと思うんですけれども、表現と現実に起きる被害・加害というものの因果関係というものが、エビデンスがあるのか。私が少なくとも様々な報道とかを見ている限り、あまり立証されていないかなというふうに思うんですけれども、その辺のところが、このような表現がなされているから、例えばDVであったり性暴力が増えるというようなエビデンスがあって、こういう表現規制のような文言があったのか、なかったのかということは、ちょっとちゃんと振り返って議論すべきことかなというふうに思います。
例えば、世の中にはサスペンスドラマとか殺人を描いたような小説とか、映画とかドラマがいっぱいあるわけですけども、それを見たから人が殺人を犯すということでは基本的にはないと思うので、そのフィクションと現実との関連等々は、これはきちんと研究もされているはずなので、そういったことを踏まえて議論をしていく必要があるのではないかなということを思いました。
私も、こういった表現があることはきちんと気づくべきであったなということを改めて反省するとともに、この文言を、たくさん反論が来たから単に修正しました、終わりですというよりも、なぜこれが入ってきてしまったのかということはきちんと検証すべきでありますし、そういうことを怠ると、男女平等政策ということそのものが市民社会からの信頼を得られなくなってしまうということを、むしろ危惧するものであります。
以上です。
行政として「見たくない表現に触れない権利」を市民に強制するのはダメだが,新聞広告など民間領域では当然に認められるべきという立場なのだろうか?
また,性犯罪と表現規制の間にエビデンスがないことも指摘しているようだが,これも行政が立法する際にはエビデンスが必要だが,民間ではエビデンスなしに規制してOKということなのだろうか?
しかも新聞って言論の自由的にかなり重要な主体だと思うのだが,それでも行政じゃないからガンガン規制すべきということなのか?
フィクションとしての殺人→それを見て人を殺す奴はおらんやろ フィクションとしての痴漢→絶対、真似するやつ出てくる! なんだろ。
クジラックス先生の幼女レイプ漫画は作中の手口を真似した模倣犯でたんじゃなかったか?
ホントどうしちゃったんだろうねえ。
この増田は伸びない