元HKT48森保まどかさんのサウナ愛「ととのった状態で写真集撮影」

サウナワールド ととのう人たち(14) 元HKT48 森保まどかさんに聞く

 サウナが好きすぎて、自身の新作写真集のトップにサウナ入浴シーンを持ってきたー。実に思い切った決断であふれんばかりのサウナ愛を示したのは、福岡のアイドルグループ、HKT48の元メンバーで、現在はタレント、俳優などマルチに活躍する森保まどかさん(24)だ。サウナーになってまだ半年あまりと日は浅いが、さっそく魅力を発信する「サウナ・スパ健康アドバイザー」の資格を取得したという。居ても立ってもいられなくなった西日本新聞meサウナ部は、HKT48取材歴10年の名物記者を派遣し、根掘り葉掘り聞いてみた。

 -発売中の最新写真集「Lotus」は、1ページ目からいきなりサウナの入浴シーンになっている。あまり聞いたことのない構成だが、なぜこのような内容になったのだろう。

 「今回の写真集は、実は最後の方に趣味のページを設けているんですよ。映画だったり美術館(巡り)だったり。そっちに(サウナシーンを)持っていく案もあったんですけど、インパクトがあるんじゃないかと思って、サウナ始まりにしました。撮影は実際に『ととのった』状態でしていたんですよ(笑)」

サウナ愛を熱く語る森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

 -ととのった状態? そういえば表情が、非常に豊かなような…。

 「撮影で使用したサウナは神奈川県茅ケ崎市の『エイトホテル』。サウナーにはもちろんインスタグラマーさんにも人気です。サ(ウナ)室は男女兼用で水着を着用して入るところで、プールが水風呂代わりで有名です。次の日に泊まったところにも、その次の日に泊まったところにもサウナがあり、三日三晩サウナを楽しみました。3日間とも全然表情の違うサウナでした。初日はおしゃれなホテルにあるハイセンスな施設で、2日目は旅館に付いている1人で入ることができるところ。そこでじっくり(写真集に掲載している)エッセーの内容を考えました。3日目は王道、普通に大浴場にあるタイプでした。前作はアイドル人生10年を振り返るっていう内容だったんですけど、今回は、ただただ楽しむ。ただただ、今の自分を収めるっていうことに集中しました」

ライブでピアノを弾く森保まどかさん=3月19日午後6時40分(撮影・古川泰裕)

 -今の自分の最も大切なこと=サウナ、というわけか。なるほど、その思いがひしひしと伝わってくる。それにしても三日三晩サウナ漬けで撮影とは…。芸能界随一のピアノ奏者として知られる森保さんだが、サウナ好きだとは10年取材している私もつゆ知らず。そもそも、どのくらいサウナにはまっているのだろう。

 「サウナ歴はまだ半年くらいです。最初は福岡の先輩タレントさんに連れて行っていただきました。それまでは、あまり勇気が出なかったというか…。よく言うような水風呂が苦手、みたいな感じでした。『大丈夫かな』『心臓が止まっちゃうんじゃないかな』っていう精神的な怖さがありました。HKT48のときは、なかなか先のスケジュールが立てられなくて時間もあまりつくれなかったので、(2021年5月に)卒業してお休みしている期間に挑戦してみました」

ととのうと、自分と世界の境界線が溶けていくという森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

自分と世界の境界線が溶けていく

 -充電期間にサウナ愛に目覚めたとは。HKT48担当記者としてあらゆる情報を入手しようと努めていますが、そこはカバーできていませんでした。森保さんはサウナでととのったらどういう状態になるのだろうか。

 「私はととのうと自分と世界の境界線が、どんどん溶けていく感じですね。その後に、どんどん体が沈んでいく感じがあります。目を開けたら、けっこう『ぐるんぐるん』なんです。山とかがすごく動いて見えるっていうか。山はきょう(宝満山が)見えたから例で出したんですけどね(笑)」

「ととのいドリンク」を楽しむ森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

 -そう、実は今回取材に協力していただいたのは、サウナワールド5回目で登場した「筑紫野 天拝の郷」(福岡県筑紫野市)。宝満山や太宰府市を一望できる外気浴スペースがあり、セルフロウリュができるメディテーション(めいそう)サウナが人気だ。この特別なサウナ室は男性用のみ。「ぜひ体験してみたい」。森保さんの強い思いによって取材は実現した。

 「(天拝の郷は)テレビで見ていたし、男性サウナーの間でもすごく評判。私の中で(満足できる)ハードルが上がっていましたけど、うわさにたがわぬというか期待を超えるサウナでした」

 -サ室でアシスタントマネジャーの柴田健太郎さんが和装束で行うアウフグース、その名も「和ウフグース」を受け、少し涙ぐんでいた様子だったが…。

 「すごかったですね! サ室の中に鳥居があって、音楽も雅楽とポップスが合わさったような楽曲が流れていて。柴田さんは神主の格好をしていて、世界観を大事にしているところにこだわりを感じましたし、アウフグース自体も、技というか舞が素晴らしくて。直接強い風が来るというより、まろやかな、丸い感じの風を浴びることができて素晴らしいと思いました。人がいないとき、貸し切り状態のときは自分で頑張って風を当てることもあるんですけど、やっぱり人にやってもらうと違いますね」

「日本一」の施設で受けた洗礼

 ー自ら熱風を起こして楽しむセルフアウフギーサーだったとは。サウナに貪欲…いやストイックである。サウナ歴はまだ浅いながらも多くの施設を回り、サウナーとしての見識を深めている森保さん。経験を積んでいく中で洗礼を受けたこともあるとか?

 「(3年連続サウナシュランで日本一に輝いた)佐賀県武雄市の『御船山楽園ホテルらかんの湯』に行ったときのことです。サウナって、それぞれ施設の『番人』みたいな人がいるらしいんです。大体同じ位置に座られているんですけど。『らかんの湯』にもそういう方がいたんです。私はまだ、はまりたての頃だったから『怖いな』みたいに思っていたんですけど…すっごく優しくしていただきました(笑)。らかんの湯には、アロマボールをサウナストーンにのせて溶かして香りを楽しむというサービスがあります。今ならその楽しみ方は分かるけど、そのときは右も左も分からず、なぜかボールを持っているって感じだったんです。その方に使い方を教えていただきました。『ここにのせるのよ』とか、『周りの了承を得るのよ』とか、『サウナマットを敷いてから座るのよ』とか、『水風呂に入る前に、水で汗を流してから入るのよ』みたいなことを、手取り足取り教えていただいて。その方にはすごく感謝しています」

お気に入りのサウナハットを手に笑顔を見せる森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

 -いわゆる「主」の指導も受け、サウナーとしての経験値を上げた森保さん。次回は最近はまっているサウナの入り方、HKT48時代に仲間と行った温浴施設の思い出、今後の活動予定などについて貴重なサウナカットとともに紹介します!

 (文=西日本新聞meサウナ部特別部員・古川泰裕、写真と動画=金田達依)

サウナ室内にある鳥居にお祈りする森保まどかさん=3月14日午前、福岡県筑紫野市の天拝の郷

 ◆森保 まどか(もりやす まどか)さん 1997年7月26日生まれの24歳。長崎県出身。2011年にHKT48の1期生として活動を開始。幼稚園の頃から始めたピアノの腕前はプロ級で、2020年1月に松任谷正隆プロデュースでソロアルバム「私の中の私」をリリース。21年5月29日、北九州市の北九州ソレイユホールで開かれたコンサートでグループを卒業した。現在は九州を中心にテレビの情報番組やドラマのほか、得意のピアノを生かしてライブ活動もしている。今年3月15日に自身3冊目の写真集「Lotus」(KADOKAWA)を発売。5月3、4日に東京の「ラドンナ原宿」、同22日に福岡市の「天神モノリス」で食事付きのピアノライブを開く。公式ホームページ=https://moriyasumadoka-official.com/

 

 

関連記事

福岡県の天気予報

PR

開催中

バンクシー版画展

  • 2022年4月6日(水) 〜 2022年4月12日(火)
  • ジュンク堂書店福岡店2階MARUZENギャラリー

PR