犬が人間の喧嘩を止める?
皆さんの愛犬は家族内で喧嘩が起こった時、その喧嘩を必死で止めようとする様子を見せますか?今回はなぜ犬が人間の喧嘩を必死で止めようとするのかについてお話ししていきますが、その前に、すべての犬が人間の喧嘩を止めるわけではないということを頭に入れておきましょう。
犬にもそれぞれ性格があります。勇敢な性格の犬もいれば、臆病な性格の犬もいます。勇敢な犬であれば、喧嘩を止める勇気や行動力を見せることも多いでしょうが、臆病な犬は喧嘩の仲裁に入る勇気は出ないかもしれませんね。
そのため、「うちの子は家族が喧嘩していても止めてくれない…」と不安に思う必要はまったくありません。それもその子の個性なのです。
これを念頭に置いた上で、もしも犬が人間の喧嘩を止めようとしている場合、どのような行動を見せるのかを確認していきましょう。よく挙げられる例は以下に記載します。
- 喧嘩している人間の間に座り込む
- 喧嘩している人間を舐める
- 喧嘩している人間に向かって吠える
これらがよく見られる喧嘩を必死で止めようとしている時の行動例です。「喧嘩を止めているようにも見えるね」と言う飼い主さんもいますが、元々野生で群れをつくり行動していた犬にとって、これは立派な仲裁行動なのです。
つまり、実際に「喧嘩をするな」「喧嘩はやめて」と人間の喧嘩を止める意思を持って行動しているということです。
犬が人間の喧嘩を必死で止めようとする理由
犬が人間の喧嘩を必死で止めようとすることがある、ということを知った上で、ここから本題に入りましょう。なぜ犬は人間の喧嘩を必死で止めようとするのでしょうか。
1.険悪な雰囲気を感じたくないから
まずは犬自身が過ごしている環境で、険悪な雰囲気を作ってほしくないからという理由が挙げられます。自分に置き換えてみると、理解できるのではないでしょうか。
例えば、自分がいつも寛いでいるスペースで他の人が突然怒鳴り合ったり、険悪な雰囲気を醸し出したとしたら、どのように感じますか?多くの人はストレスを感じるはずです。それは犬も例外ではありません。
その状況を打開するために、「自分がなんとかするしかない」と立ち上がり、喧嘩を必死で止めようとするのです。
2.群れの和を乱してほしくないから
犬は元々、多くの仲間で群れ、集団で行動していた動物です。そのため、とても仲間意識が強く、その中で争いが起こることを嫌う傾向が強いです。
野生で生きていた頃、仲間内で喧嘩が発生し、和が乱れた場合、その隙を突いて敵が襲ってくる…ということもあったでしょう。このように犬が仲間として見なしている群れの中で、喧嘩などのトラブルが起こることは緊急事態に値するのです。
そのため、大事な仲間が喧嘩をしている際は、本能的に「喧嘩を止めないと」と仲裁するような行動をとるのです。