ってな画像がツイッターでは極たまに流れてきて、
「学校で教えるべきですね」とか、
「日本だけ日本のままですごい」とか、
そんな感じのコメントとそれに対する突っ込みが入るのが極まれ茶飯事ってな感じです。今回はこの画像についての軽い記事をばをば。
ひとまずこの画像が出回ってるのが現在確認できるのは2007年くらい(ツイッターの指摘を見ると2006年にはもうありました。ただそれも転載です)からで、その時から同じ文脈で使われています。ただその確認できるサイトが出所元かというと、そちらにも出典元が明記されていないのでおそらく流用してという感じが濃厚でしょう。大本を今現在のネットで探るのは無理臭いかなと。
ただ現実にある本の出典元としては『プロムナード世界史(浜島書店)』でしょう。こちらのブログで出回っているのよりも全く同じ構成でやや新しい年表が出典先と共に明記されています。なので元は高校向け資料集です。学校で使ってる資料です。
あとこの年表に関して「皇紀2600年」云々という言葉を添えている人がいますけど、少なくともこの年表は「前一世紀」くらいからを日本としており、別に「皇紀」の年表化ではない。まあ、この画像を加工して皇紀年表にして、縄文時代に神武天皇が即位したとしている大変にアレな年表もありはしますが……。
上の様なアレな年表はともかくとして、元画像の年表でいうと「前一世紀」は弥生時代になりますし、区切りとしては妥当性があるかというと余りあるとは思えません。ただ吉川弘文館の年表でも似た様に前1世紀くらいから日本としているので浜島書店のみの記述ではないようですが。とはいえ、弥生時代を現在の国号である「日本」国家があったと考えるのは甚だ誤解を招く表記かなと。同じ理由でその後の小国分立期とかについても同じ感想です。国家として遡れたとしても古墳時代が良いところではと。それもちょっと苦しいかもですが。あとよく言われる事ですが、武士政権の存在や戦前/戦後などを考えればそういった時代区分を「区切り」としてちゃんと記述した方が良しではなどとも。
なお、これからは余談。いくつかの国にあった世界史年表です。
【中国のネット上にあったもの】
【韓国のネット上にあったもの】※上から4番目が日本です
【アメリカのネット上にあったもの】
いずれにしても日本がずーっと件の世界史年表の様な一貫性のある「日本国」だと認識しているのは日本の一部の層だけではないかなと。
追記。
何でかぷちバズったのでこの記事への指摘を見てて思ったことを少し。バズった後の追記なので見る方も少ないでしょうが。
日本も他国と同じようにその支配領域を視覚的に表すべき(要約)ではという話をいくつか見ました。朝鮮併合時は朝鮮半島も日本の領域になっていますし、それを東北、琉球、アイヌモシリ(北海道)にも適用するというのは、紙幅の関係もあるけれども日本発行の教科書という事を鑑みればあった方が良いかなと。特に琉球は琉球王国という国があったのは自明のことですし、明治からの膨張主義が視覚的に分かりやすいですから。「日本」といっても今現在の地域が「日本」と古代日本が必ずしも地域的一貫性があるわけではないですかね。
あとおまけ。
【台湾のネット書店にあった世界史年表】
※日本の『ビジュアル版図解世界の歴史この一冊で分かる!』が初出とのこと
- 作者: 亀井高孝,三上次男,林健太郎,堀米庸三
- 出版社/メーカー: 吉川弘文館
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