「あたかも同性愛者であるかのようなフリをして商業的に利用している」クィアベイティングでは?と批判されたセレブたち

ゲイ、レズビアン、バイセクシャルなどの表現をエサにして視聴者を“釣っている”と批判され、炎上するケースも。

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実際は同性愛者ではないのにあたかも同性愛者のようにふるまったり、LGBTQ+の当事者ではない人がゲイ、レズビアン、バイセクシャルなどの表現を商業的に利用して世間の注目を集めたりする行為、クィアベイティング(Queerbaiting)。以前も、“ストレートの女性同士が濃厚なキスを交わす”というTikTokの動画が「クィアベイティングでは?」と批判を浴びたけれど、海外セレブ、特にアーティストたちもクィアベイティングを指摘されることがしばしばある。

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記憶に新しいのが、ビリー・アイリッシュによる「Lost Cause」のMV。MVのなかでビリーは女の子たちと絡んだり、キスの真似事をしたり、またこの曲の宣伝としてインスタグラムに投稿された画像に「i love girls(女の子たちが大好き)」とキャプションをつけたりしたことで、一部の人から「同性愛者であることをほのめかすクィアベイティングだ」「ビリーは異性愛者なのか、それとも同性愛者なのか、そのセクシュアリティを明かすべき」と批判を受けた。ビリーはその後のインタビューで、自分のセクシュアリティを執拗に詮索する人たちに対して「私は曲を作りたいだけ。私の人生に注目してほしいなんて言ったことがない」と一蹴した。

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またノーマニとカーディ・Bのコラボ曲「Wild Side」のMVも、リリース時に議論を巻き起こした。MVのなかでふたりが裸で抱き合い絡んでいること、そしてカーディは同じくラッパーのオフセットと結婚したことから、「ストレートであるにもかかわらず同性愛者であるかのように見せている」と批判を受けた。これに対してカーディは「抱き合っているのは妊娠中だったおなかを隠すため」「男性と結婚したけれど、今まで女性との経験についても話したことがある」「アーティストが自分のセクシュアリティや、話すのに勇気がいるような経験ついて強制的にシェアするよう圧力をかけられている気がする」と語った。

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そしてクィアベイティングを批判されたことをきっかけに、自身のセクシュアリティについて公言することになったのがリタ・オラ。2018年にリリースした「Girls」は、女性同士の恋愛模様や「ときどき女の子とキスしたくなる」という歌詞が話題を集めた。これについてリタは「私の気持ちを正直に綴った。自分の本質を隠すつもりはない」「ここまでオープンになったのは初めて」とポジティブに語ったけれど、サビに“赤ワイン”という飲酒を連想させる言葉が使われていたことから「女性同士の恋愛を、お酒の力を借りなければ起こらないことのように描いている」と一部で炎上。

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リタは自身のツイッターで謝罪声明を発表。「『Girls』は私の真実と、これまでの人生で経験したことをリアルに表現したもの。私は女性とも、男性とも恋愛関係をもったことがある」と、結果的にセクシュアリティについてはっきりと明言することとなった。

「あたかも同性愛者であるかのようなフリをして商業的に利用している」クィアベイティングでは?と批判されたセレブたち
Natalie Zotova / 500pxGetty Images

SNSで気軽に投稿・拡散ができる時代において、LGBTQ+をはじめとするあらゆるコミュニティに所属する人を傷つけるような発信や、世間の誤解をわざと招くような発言、そして注目を集めるためだけのジョークは絶対にNG。それと同時に、他人のセクシュアリティを憶測で勝手に決めつけたり、それを明かすよう強制したりすることもできないと覚えておかなければならない。最近では「性的指向を定めないセクシュアリティ」や「流動性のある性自認をもつ人」も増えてきているなか、“自由でありのまま表現”と“意図的なクィアベイティング”の境界線をしっかりと見極める目を養う必要がある。

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