某年冬

メロはリア友と新年会をしていた。

ポロサツのとある歓楽街で。雰囲気の良いイタリアンだったことを記憶している。それ以来アポで使ったこともないのだけれど。


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遡り、数ヶ月前。ナンパブログを読み漁るメロ。

なぜなら。


・出張で行った東京、空き時間に竹下通りで見かけた一人トボトボ歩く女性観光客。どうせなら誰かといたかった。クレープを食べたかった。

「あの、、」人混みに掻き消されるような声で声かけ。ガンシカ。正確に言えばこちらをちらっと見て気味が悪そうな顔をしてそっぽを向いた。

・身近にいる女子。「駅でのナンパがしつこくて。改札まで話聞いちゃった。仕事のこととか。今の状況とか。色々聞かれて全部答えちゃった。ん?太ったおっさんに」

ええ?!そんな不審者まがいのやつにベラベラ喋っちゃうのか。プライベートを、、アホだろ。なんなんだ、それナンパなのかよ。



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そんなこんなでナンパブログを読んでいた。

即、スト値上げ、、怖かった。アングラな物を読んでしまった気がした。小学生の頃にR-15指定作品「バトルロワイアル」を友達の家で観てしまったかのような感覚。

特に読んでいたのは「おっさんのナンパ日記」です。本当に参考になりました。リスペクト。

同時に、自分が行動しない間に結果を出す人々がいるということに心がざわめいた。


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今まで付き合ってきた彼女らも、遊ばれたことがあると言っていた。メロは女心を弄んだ彼らのことをかっこよくないと思っていた。反面、付き合わずして遊ぶということに羨望していた部分もあった。


できるんじゃないか?少しの自信はあった。

なぜならこれまでの彼女も、フィールドは違えどナンパで出会った彼女だったからだ。(某SNSでのやりとり、隣の教室のあの子、店員)

きっとやれるはずだ。僕はこの世界に飛び込んだ。


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「暇ですか?」道行く人にこう聞いては怪訝そうな顔をされた。不審者である。

ガンシカ率は80%を越えた。「暇じゃないです」返答率は20%近くまで上った。そんな新年会前。


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私はピザやアヒージョをお供にワインで泥酔していた。吐く一歩手前だったと思う。

終電前に会は終了。

「まだ夜を終えたくなぁぁあぁいいいぃぃ」

行ってみたいところがあった。

それは今は亡き、A箱である。


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クラブには一度だけ行ったことがあった。先輩に連れられて行った東京の某箱である。

メロはそこで、いわゆるアパレル系髪巻き巻きギャルとワチャワチャ(即れてない)できたことに感動を覚えて、いずれまた行ってやろうと思っていたのである。


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今回はソロだ。いけるか?きっと何か奇跡を起こせるはずだ。夜は長い。インした。


初のA箱。流行りのEDMが流れていた。

2ブースあって、年齢層は高め。

外国人多めだった気がする。

酒を飲みながら、ふわっと音楽にノる。

隣に二人組がきた。

酔いが目に見える片方(酔子)が野生に絡まれている。メロは、平静を保っているもう片方(平子)に話しかける。


メ「なんか友達大変そうだね笑」

平子「だね笑」

オープン。地方から遊びに来ていた年上の社会人。

音楽が好きでクラブにはたまに来ると言っていた。乾杯をして和む。フロア後ろに腰掛ける。スマートホンのケースとか、これまでの過去とか他愛もない話をしたっけな。酔子の紛失した財布を探したりして。


メ「一旦お腹空いたし、ラーメンかなんか食べに行こうよ。また戻って来れば酔子に会えるし」

平子「えー。酔子に言ってくるね」

なんなく通過。結局確かマクドナルドでグラコロを買った。初心者だったメロは店内で和むのを目的としていたのに

「深夜はお持ち帰りのみです」

おいおい大手チェーンも後押ししてくれてる。


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ネカフェイン。食し、ギラ。

恥ずかしいグダによりチョン即。肌すべすべ。

隔たりのない空間での出来事に興奮。

何より出会って数時間で身体を重ねることへの衝撃が大きかった。二十年近く生きてきた自分の経験にはないものだった。


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こうしてメロは初即を終えた。

---半年後、ポロサツへ転職した平子の家にお泊まりすることとなる。適当な理由をつけて。

しかし僕は寝た。爆睡した。なぜなら、明るみに出た平子は小綺麗にした大久保佳代子だったからである。

終。


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適当に、ナンパを通して思い出に残ったことを記事にしていきます。ね。