人工巣塔に枝を運ぶコウノトリ(井上民利さん提供)

 【栃木】市が2月に渡良瀬遊水地第1調節池内に設置した人工巣塔に飛来しているコウノトリが、営巣と見られる行動を取り始めた。市渡良瀬遊水地課によると、3月30日、巣塔に木の枝が運ばれているのを職員が確認した。

 写真愛好家で同所に連日訪れている野木町丸林、自営業井上民利(いのうえたみとし)さん(68)は1日昼ごろ、雄の「カズ」とみられるコウノトリが枝を運んでいる写真を撮影した。個体識別のために装着される足輪がない個体も訪れ、一緒に過ごす姿も確認された。

 専門機関の兵庫県立コウノトリの郷公園の担当者は「足輪がないと性別の判定はできないが、一般的に巣作りは雄と雌が共同で行う」と、ペア誕生の可能性もあるとした。