【4月8日 時事通信社】ウクライナ政府は8日、東部ドネツク州クラマトルスクの鉄道駅が弾道ミサイルで攻撃され、子供4人を含む39人が死亡、100人以上が負傷したと発表した。当時、駅は避難を待つ約4000人で混み合い、女性や子供が大半だったという。

 クラマトルスクは政府軍が支配している。ゼレンスキー大統領は、ロシア軍について「戦場で戦う勇気がなく、民間人を殺している。これは際限のない悪であり、罰することなしには止められない」と非難した。首都キーウ(キエフ)近郊ブチャなどで多数の遺体が見つかる中、度重なる「戦争犯罪」への厳しい対応を訴えた。

 トラス英外相もツイッターで「民間人を狙うのは戦争犯罪だ」としてロシアを指弾した。

 一方、ロシアのペスコフ大統領報道官は7日、英スカイニューズのインタビューで「(ロシア)部隊は重大な損失を被った。われわれにとって巨大な悲劇だ」と述べ、侵攻開始以来、ロシア軍に大きな被害が生じていることを認めた。「今後数日のうちに作戦の目標が達成されるだろう」とも強調し、東部や南部の制圧に向け、近く本格攻勢に入ることを示唆した。(c)時事通信社