お持ち帰りできます!! というわけで、英国でプレイステーション3が空前の記録を二つ樹立したというニュース。
第一報:全英7000店舗の売り上げ情報を集計するChart-Trackによると、3月23日に発売されたプレイステーション3は最初の週末だけで16万5000台を販売、Wiiの10万台・Xbox 360の7万台を抜いて英国における据え置きゲーム機史上最速の売り上げ記録を樹立しました!
第二報:前述の調査会社Chart-Trackが正式に発表しなかった(けれど流出後認めた)最新データによると、英国でのプレイステーション3の売り上げは第二週にして82%下落したとのこと。またトップセラーのゲーム「レジスタンス」「モーターストーム」の販売本数はそれぞれ60%以上下落したと伝えられています。16万5000台の18%は2万9700台。
「ああなるほど、圧倒的な需要で出荷が追いつかないんだな」と思えばそうではなく、 初期出荷は22万台 - 第一週16万5000台(消化率75%)となるため、追加出荷がなかったと仮定して二週目には5万5000台が店頭にあり、その約半数が売れたということになります。
ChartTrackの責任者いわく、流出した「82%下落」のデータはたしかに事実だが、「短期間の数字にはなんの意味もない」。第一週の(2日間の)データを公開した理由については、前例のないものだったため「秘密にしておくことができなかった」。Xbox 360やWiiの第二週データについては公開せず、理由は供給不足で信頼できるデータではないため。「ほとんどすべてのゲーム機立ち上げシナリオでは、第二週には在庫がなくなるものだった。ソニーの場合はさまざまな理由から在庫の余裕があった。よって第二週については比較になる前例がほとんどない」。ソニーはこの数字についてコメントを拒否しています。
というわけで、店頭在庫が普通にあるにもかかわらず発売数日にして82%下落という記録はたしかに異例ではあるものの、理由は単に充分な初期出荷を確保できていたため。最初に飛びつく層が落ち着いたらあとは有力ソフトの発売や値下げを待つという至ってありふれたパターンが加速して起こっているだけといえるでしょう。同時発売ソフトが5本しかなかった国内と比べて欧州では多数のゲームが揃いオンラインコンテンツも充実するため継続して売れるはず、という予測もないではなかったものの、やはり1モデルのみ、かつ英国内の物価水準からしてもかなり高価な価格設定がネックになっているのかもしれません。いずれにせよ最初の数週間や数か月で将来の趨勢まで決まるわけではなく、勝負はゲームやPS Homeが揃ってから。
上の写真は4月2日に撮影された「史上最速の在庫処分ゲーム機」。とはいえ、SCEAのトレットンCEOも仰る通り「ゴールは売り場を空にすることではなく、いっぱいにすること」。英国でもあっという間にゴールを達成できたようでなによりです。
[via Joystiq]