発見遺体の9割が銃殺=ブチャ市長証言、戦争犯罪か
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【4月8日 時事通信社】ロシア軍が撤退したウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで多数の民間人とみられる遺体が見つかった問題で、フェドルク市長は7日、犠牲者の9割が銃殺されていたと明らかにした。ドイツの放送局ドイチェ・ウェレのインタビューで証言した。
2月下旬のロシア軍の侵攻開始後、ウクライナ各地で民間人の死者が出ており、多くは砲撃などの巻き添えになったと考えられてきた。銃撃は意図的に住民を標的にしたものと言え、国際法違反の戦争犯罪として真相究明を求める声が高まりそうだ。
市長によると、ロシア軍の占領中の死者として確認されたのは320人。「発見される遺体の数は日に日に増加」しており、捜索活動が続いている。多くの遺体が野良犬に荒らされないよう、目立たない場所などに埋葬されていたという。
市長は、ロシア兵が検問所から車を狙い、乗っていた4人のうち妊婦と子供2人が射殺される様子を実際に見たという。「(妊婦の)夫はロシア軍が掘った塹壕(ざんごう)に妻を、教会敷地に子供を埋葬したが、彼が生き延びたかは分からない」と説明した。(c)時事通信社