40歳を過ぎるころから、誰もが自覚する
「体力がなくなった…」「無理がきかなくなった…」。
そんな、疲れやすい皆さんに朗報です!
疲れにくい体のカギ、スタミナを左右するのはズバリ、
細胞内の「ミトコンドリア」。これを増やすことが、活力や持久力を向上させる決め手だったのです!
ミトコンドリアは細胞の中にある器官で、その働きは「体を動かすエンジン」。年とともに減ってしまうと、若い頃のような馬力がきかなくなってしまいます。
でもご安心。
実は、「エネルギー不足の状態」をわざと作ってあげると、
ミトコンドリアを増やす細胞のスイッチがオンになることが分かってきました。
例えば運動なら、たった1分「ちょいキツ」の動きで十分。
さらには、食事のカロリーを抑えたり、空腹の時間を長くとることでもミトコンドリアは増えてくれるのです。
夏バテぎみの体に効果が高い「本当のスタミナ食」とあわせて、
詳しくは、お役立ち情報のページへどうぞ!
“ちょいキツ運動”でスタミナアップ!
スタミナ=持久力をアップさせるポイントは、細胞の中のミトコンドリアを増やすこと。
ミトコンドリアは、食事から得た糖や脂質、そして呼吸から得た酸素を使って、ATPという物質を作っています。ATPは、体を動かす“エネルギーのもと”。手足や心臓の筋肉、脳の活動など私たちが生きていくために欠かせないもので、スタミナの有無に大きく関係しています。
ミトコンドリアは、30代以降減っていきます。でも、暮らしの中に「あること」を取りいれることで、量を増やすことができます。それは、自分が少しキツイと思うくらいの運動をすること。
細胞の中には、「細胞内のATPの量」を監視している酵素があります。通常のウォーキングなどの場合は、それほどエネルギーを使わないためATPが不足することはなく、この酵素が働くことはありません。でも、少しキツイ運動をすると、ATPが不足し、酵素の働き(スイッチ)がONに!より多くのATPを作ろうと、ミトコンドリアが分裂を始めて増えてくれるんです。
1分ずつ繰り返せばOK!
“ちょいキツ”の運動の例として、まずご紹介したのは「インターバル速歩」。「早歩き3分間→ゆっくり歩き3分間」×5回(計30分)を週に4日以上行うトレーニング法で、これまでも“筋力アップ”の方法として何度かご紹介してきました。実は“スタミナ(持久力)アップ”にも効果があったんです。
でも、仕事や家事が忙しく、1日30分も時間が取れないという人も多いはず。ご安心ください。ミトコンドリアを増やす“スイッチ”は、少しキツめの運動を1分続けるだけでONになるんです!通勤や買い物の合い間に、小まめに1分ずつ早歩きをしたり、エレベーターを使わず階段を上ったりするだけでもスイッチはONになります。ポイントは「少しだけ、しんどいな」と思うくらいの負荷を体にかけること。動けなくなるほどキツイ強度は必要ありません。外に出るのが面倒なら、家の中でスクワットを10回するだけでもOKです。スイッチは1回ONになると、一定時間その効果が続きます。小まめに繰り返すことで、ミトコンドリアが着実に増え、スタミナアップ=疲れにくい体を手にいれられます。信州大学の能㔟博教授の研究では、1週間に合計60分間積み重ねられれば以下のような効果があることが分かっています。
1週間後 汗をかきやすくなって夏バテしにくくなる
2週間後 2週間で体重が1キロ減少 *太り気味の人の場合
1ヶ月後 歩くのがラクになる
2ヶ月後 体が疲れにくくなる
★暑い日に運動をする場合は、朝夕の涼しい時間帯を選んでください。
★お年寄りや体力に不安のある方、足腰などの関節に痛みがある方などは、決して無理をしないでください。
★痛みが出たり具合が悪くなった場合は、速やかに運動を中止してください。
食事でミトコンドリアを増やす方法
ミトコンドリアは「カロリー制限」をしたり、「空腹感を感じる」ことでも増やすことができます。「長寿遺伝子」というものが働くためだと考えられています。逆に食べ過ぎは、ミトコンドリアがATPを作り出すのに必要な量より、糖や脂質を摂取することになり、“メタボ”へとつながっていくのです。
とはいえ65歳以上の人は、やせすぎでスタミナ不足の場合が多いので、しっかり栄養をとることが大切です。
ミトコンドリアを増やしたり、その働きを助ける栄養素もあります。イカやタコ、貝類などに多く含まれる「タウリン」は、ミトコンドリアを増やす働きがあるとされています。一方、ウナギや豚肉などに多く含まれる「ビタミンB群」、レバーなどに多く含まれる「鉄」は、ミトコンドリアがATPを作り出すのを助ける働きをしています。