写真共有アプリからの卒業。インスタグラムは日常生活のあらゆる場面で役立つ「スーパーアプリ」へ

写真共有アプリからの卒業。インスタグラムは日常生活のあらゆる場面で役立つ「スーパーアプリ」へ
出典元: Nopparat Khokthong / Shutterstock.com

インスタグラム、実は瀬戸際に立たされ変革を求められている?

3月31日(米国時間)、インスタグラムは新しいメッセージング関連機能について発表写真共有アプリからスーパーアプリに変化しようとしています。

新機能の中には、Apple Music、Amazon Music、Spotifyの音楽のプレビューをメッセージ上で30秒間共有できる機能、メッセージに「@silent」 タグを追加することで、通知なしでメッセージを送信できる機能(深夜など、通知に配慮してメッセージを送ることができる)、メッセージ内での投票機能オンラインになっている人を簡単に確認できる機能などが新たに追加されました。また、フィードを閲覧しながらメッセージに返信できるようになり、アプリを利用しながらチャットがしやすくなります。

しかしこれらの新機能は必ずしもすべてのユーザーが利用できるわけではありません

米TechCrunchに送られてきたステートメントでは、インスタグラムは、この音楽共有、チャットテーマ、クイック送信機能は、インスタグラムとメッセンジャー間の相互コミュニケーションを可能にする、2020年のアップグレード版にオプトインしたユーザーに対してのみ機能が提供されると述べています。

インスタグラムはもはや写真共有アプリではない

今回のメッセージング機能のアップデートは、些細に見えるかもしれませんが(まあ実際にそうなんですが)、アプリ全体の機能を強化していくという、同社による大きな哲学的な方針転換を示しています。昨年7月、インスタグラムのCEOアダム・モセリ氏は、インスタグラム上で動画を公開し、「インスタグラムはもはや写真共有アプリではない」と語り、動画、Eコマース、メッセージング、そしてオンラインクリエイターとのリレーションにおいて、アプリの存在感を高めていくという会社の計画について話しています。

親しい友だちとの繋がり方は、過去5年ほどで大きく変化し、フィードやストーリーズから、主にメッセージに移行しました。調査では、インスタグラムを使う理由の第1位は"楽しむこと"だそうです」と、モセリ氏は述べています。

インスタグラムは、オールインワンのスーパーアプリ(日常生活のあらゆる場面で利用できる統合的なアプリ)として、存在感を高めようとしています。

今年初めにフェイスブックは、四半期ベースで同社史上初のデイリーアクティブユーザーの減少を報告し、株価が一時27%下落したりしましたが、その原因のひとつは、若者のフェイスブック離れでした。一方でインスタグラムは若いユーザーの間で今も人気がありますが、TikTokのような競合にユーザーが獲られてしまっている実態も無視できません。モセリ氏は、ステートメントの中でTikTokからのプレッシャーもほのめかしていました。

「正直に言うと、現在の競争はシリアスです。TitTokは大きい、Youtubeはさらに大きく、他にも新しいものがたくさんあります」

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