黒部・下ノ廊下で起きた悲劇 | がんちゃんの雪山賛歌

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黒部の下ノ廊下(水平歩道)で転落による死亡事故が発生した。

 

 

父子2人がトロッコ電車で有名な欅平から水平歩道を辿って阿曽原温泉小屋に向かう途中で大学生の息子さんが足を滑らせて転落、そのまま助からなかった…

親子二人での楽しいハイキングが一転…悲劇が起きてしまった。

親御さんの気持ちを考えるといたたまれなくなる。

 

下ノ廊下と水平歩道は自分も去年の10月に初めて訪れたが、ただ歩くだけであれば問題ないが距離も長く「水平歩道」という名前とは裏腹にアップダウンもそれなりにあるので体力も要求される上に集中力を切らせると簡単に足を踏み外して転落事故が起きてしまう。

 

ただ歩けばいいというわけではなく、「集中力を切らせずに歩き続ける」というある種特別なスキルが要求される道だと思った。

 

更に今年はコロナの影響で中継基地となる阿曽原温泉小屋が営業を自粛している。

キャンプ場は利用できるようなので最悪テン泊装備で歩くか日帰りで黒部ダムまで一気に駆け抜けるしかないわけだが、どちらも例年以上に体力が求められるし、その結果集中力を切らしやすい状況だともいえる。

 

「黒部に怪我なし」

 

怪我をしない安全な場所ということではなく、事故が起きたら確実に命を落とすという意味である。

 

これから下ノ廊下の最盛期を迎えるわけだが、阿曽原温泉小屋が使えないという意味で例年以上に注意が必要だと思う。

 

崖をくり抜いた水平歩道。人がギリギリ歩ける幅しかない。

 

集中していれば落ちることはないが、落ちたら命はない。

 

中間地点の阿曽原温泉小屋は営業していないがキャンプ場は利用可能とのこと。

 

すれ違いも気を使う…