ソニー広報も「寝ずの作業を続けた」と語るだけあって優秀なPS / PS2互換機能が話題のプレイステーション3ですが、不具合なく動くタイトルであっても画質がかなり劣化してしまう問題があります。というわけでPS2実機とPS3を比較検証した動画がこちら。「モニタや接続方法が良くなったからこれまでぼやけていたところがくっきり見えるようになった」というレベルではない強烈なジャギーが確認できます。
原因(の少なくとも一部)はplaystation.comの公式QA「PS / PS2ソフトをPS3で再生すると画質が良くなりますか?」に「輪郭線がギザギザに表示されるなど、粗さが目立つ場合があります。」と書かれている通り、プログレッシブ出力するときのI / P変換の出来が悪いこと。
発売前からことあるごとに互換機能をアピールしてきたわりに「我慢すれば遊べるので問題ないと思う人もいるだろう」レベルだったり、PS2ゲームが綺麗にならないどころか酷い画質になるのは残念な話ですが、上記QAによればIP変換については「今後改善して参ります」とのこと。
おなじくがっかりポイントのひとつであるDVDのアプコン(ができない)点についてはCellをフルに活用した超高品質変換が考えられているという話もあり、PS2ゲームについてもそのうち多少改善、モデルチェンジしてエミュレータベースになるころには大幅に改善すると信じましょう。新アーキテクチャを採用したゲーム機では毎度のことですが、最初の一年は有料プレビューとして「進化するPS3」を楽しむ位の気構えが大切です。
ただ、「PS2に寿命が来てしまったので買い直すくらいなら奮発してPS3を買おうと思う」という方が身近にいらっしゃいましたら注意してあげてください。1080pが売りのPS3を設定でSD出力に制限したり、できるだけぼけるテレビに黄色いヒモでつなげば多少は改善します。