ソニーが2007年度の連結業績を発表しました。連結売上高、営業利益、純利益はそれぞれ8兆8714億円、3745億円、3694億円。エレクトロニクス分野が売上高・営業利益とも過去最高を記録するなど好調なことから、連結でも売上・純利益ともに過去最高、営業利益は前年度の5倍以上という高水準となりました。またゲーム部門も前年度の赤字が大幅に減少、プレイステーション3の出荷台数は前年度比にして約256%という劇的な伸びを記録しています。

(ここからは細かいお話) ソニーはストリンガー体制による復活の具体的目標として営業利益率 5%の達成を掲げてきましたが、07Q3の予想下方修正ですでに認めていたように、円高や株安といった外的要因もあり残念ながら未達に終わりました。ただし連結業績そのものは決して悪くないため、「ソニー復活!」に失敗したわけではありません。

また好調なエレキに対して課題といえるゲーム部門は売上高12842億円、営業損失1245億円。前年度は2323億円の赤字でしたが、PS3の逆ザヤ状態が改善していること、PSPのハードウェア販売好調、減益でもまだ現役なPS2ハード・ソフトの貢献から約1000億円縮小しました。

ハードウェアの世界合計売上はPS2が1373万台、国内絶好調のPSPがさらに上をゆく1389万台、プレイステーション3は924万台。PS3は対外的な事情もあり年度内出荷1100万台を今年1月のぎりぎりまで堅持、そののち950万台に下方修正していましたが、残念ながらそれも未達となりました。ただ361万台を出荷した06年度は11月中旬に日米で発売・3月下旬から欧州発売と実質的に4.5か月ほどであったため、12 / 4.5で約2.66倍の販売期間・PSブランドが強い欧州での数字が加わった今年は前年度比にして実に約256%というキリのいい伸びを達成したといえます。

戦略タイトルMGS4や切り札Homeを控えた08年度の出荷見通しは1000万台。今年度はPS3のさらなるコスト削減およびソフトの充実により全体で黒字化を見込んでいます。大根田CFOと各社アナリスト陣によるスーパーライブはこのあと17時30分から、インターネット中継をチェキラッ!