iPhone 3GSの脱獄 (jailbreak)を可能にするツール purplera1nが公開されました。リンク先 purplera1n.comからwindows (7非対応) / Mac OS X版をダウンロードできます。対応するのはOS 3.0をインストールした(つまり3.1ベータにアップデートしていない) iPhone 3GS。手順は比較的簡単な自動ツールのたぐいですが、もちろん何をしているのか理解せずになんとなく適用してはいけません。買ったばかりの3GSが非保証のつるつるの板になっても気にしない覚悟とバックアップを完了してから試す性質のツールです。purplera1nそのものもまだbeta版。

今回のツールをリリースしたのはiPhone ハックでほぼ「公式」(?)のような扱いを受けているdev-teamではなくgeohot 氏。dev-teamは3GSの脱獄について、すでに手法は確立しているけれど現時点でリリースすると得する人間より損をする人間のほうが多い。なぜなら公開してしまうとアップルは穴を塞いでしまうが、3GSの購入をもう少し待っている3Gユーザー(契約上少なくとも1年経ってから買う層)、あるいはまだ3GSが販売されていない地域の新規購入者は修正済みバージョンを買うことになってしまい脱獄のチャンスがなくなってしまう、よってOS 3.1のリリースを待つといった説明をしていました。

対するgeohotが「普段は一般向けツールは作らないし、dev-teamを待つけど」と前置きして述べたリリースの理由は、「3.1まで待つって何? 俺らがリリースする、アップルが塞ぐ、こっちはまた新しい穴を見つける、そういうものだろ」。exploit可能な最後の穴になるかもしれないから、というdev-teamの態度に対しては「最後のホールって......ゴルフじゃあるまいし。次の週にはまた新しいのを見つけるよ」。iPhoneハック界にもいろいろと立場があるようです。なお、開発者向けベータのOS 3.1は今のところJailbreakもアンロックも非対象。