なぜか長引いたり、夜に決まって出たり。「このセキ大丈夫かな?」と思った経験は誰にもありますよね。
そもそもセキは、肺に入った異物を吐き出そうとする機能。ただのかぜならいいけれど、ちょっとやっかいな病気が隠れていることもあります。
それを見分ける一番のポイントは、口から出てくる「たん」です。
実はたんは、肺に入ってしまった異物が、セキによって外に出てきたモノ。「汚い」というイメージとはうらはらに、セキのホントの原因を教えてくれる、とてもありがたいものだったんです。
セキの本当の原因さえ分かれば、いち早く対策ができ、セキを止めることにつながります。
詳しくは、お役立ち情報のページをご覧ください。
セキとたんから心不全が判明!
心不全のセキは夜寝てからひどくなり起き上がると少し楽になるという特徴があります。
喘息などでも同様のセキがでることがありますが、高血圧の既往があるなどの症状があり、 このようなセキが出たら念のため循環器内科の受診をおすすめします。
さらにセキがひどくなると「泡沫状のたん」がでることがあります。たんは血がまじりピンク色になることも。こうなると心不全の症状が急激に進行していますので、一刻も早い治療が必要です。
心不全は他にも、軽い運動でもしんどく感じる、足や顔のむくみが強くなるなどの症状が現れることもあります。ご注意を。
長引くセキ ひょっとして後鼻漏かも
風邪を引いたあとなどになりやすい「副鼻くう炎」。この副鼻くう炎で生じた鼻水が、鼻の穴から前にでるのではなく、鼻の後ろにながれて気道に入り、セキを引き起こすことがあります。これを「後鼻漏」といいます。見分けるポイントは、鼻の奥に何かがひっかかっている感じがするなどの症状です。また夜の間に鼻水がのどの奥にたまり、朝方「黄白色のたん」がまとまった量でることがあります。副鼻くう炎の治療をすることで長引いていたセキが治ることがありますので、耳鼻科の受診をおすすめします。
たんからわかる他の病気
他にもたんをみることで様々な病気を知ることができます。
緑色のたん・・重い気管支の炎症 気管支肺炎・気管支拡張症に感染を伴うもの。
さび色のたん・・肺炎球菌性肺炎
白に赤い点が混じったたん・・肺がん 肺結核
汚く思えるたんですが、肺の異常を知らせる重要なサインです。ティッシュで捨てる前に色などのチェックを。またたんがでるセキは、肺の異物を外にだそうとする身体の大切な防御反応。無理に咳止め薬で止めるのではなく、そのたんがでる本当の原因を探り早めに治療することが大切です。
たんを楽に出す方法パフィング
たんをだそうとしてセキを頻繁にすると胸や喉が痛くなったりすることがあります。そこで開発されたのがパフィングという方法です。空気を大きく吸って口を閉じて、一気に「パッ」といいながら、息を吐き出します。この時生まれた強い空気の流れが、肺の中のたんを上部に移動させると考えられています。
ハチミツで風邪のセキを和らげる方法
お子さんにあげるときは、お休み前に、小さじ2杯程度のハチミツをお湯で半分程度に薄めてスプーンで少しずつあげてください。一歳未満のお子さんには、あげてはいけません。
大人にはコーヒーに小さじ2杯程度のハチミツ。カフェインとハチミツのダブル効果でセキが和らぐと考えられています。