大型倒産(原則負債総額30億円以上)および注目企業の動向
TSR速報
2022/04/05(火)
民事再生開始決定
負債総額4社合計53億4929万円
~カワスイ(川崎水族館)運営会社、新型コロナ倒産~
※画像は実際の企業と関係はありません
アクア・ライブ・インベストメントの負債総額は1億9430万円(2020年12月期決算時点)で、4社合計は53億4929万円。
アクア・ライブ・インベストメントは、2020年7月に開園した川崎市川崎区の「カワスイ(川崎水族館)」の財務管理などを手掛けていた。カワスイは、水生生物や動植物と触れ合うことができ、最新デジタル技術を活かした演出が特徴だった。しかし、開園時は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、当初の予定通りの来園客を確保できず、2020年12月期は売上高2億595万円にとどまり、253万円の赤字を計上。以降も来園客は回復せず、資金繰りが限界に達した。
アクア・ライブ・インベストメントによると、「カワスイは今後も通常通り営業し、既にご購入いただいている入館チケットや年間パスポートについても通常どおりの利用ができる」としている。
同時に民事再生開始決定を受けたのは、カワスイの運営を手掛けていた(株)アクア・ライブ・ネイチャー(TSR企業コード:133132803、法人番号:3010001206261、同所、設立2019(令和1)年12月、資本金990万円、同社長、負債総額6425万円(2020年12月期決算時点))と、飲食店などショップ運営の(株)アクア・ライブ・ギフト(TSR企業コード:133132820、法人番号:2010001206262、同所、設立2019(令和1)年12月、資本金990万円、同社長、負債総額約6000万円)の2社で、アクア・ライブ・インベストメントに連鎖した。
また、カワスイの設備に関するSPC(特定目的会社)の川崎水族館合同会社(TSR企業コード:033113696、法人番号:8010003028121、千代田区丸の内3-1-1、設立2018(平成30)年8月、資本金10万円、代表社員:一般社団法人ALC、負債総額50億3074万円(2021年6月期決算時点))に対し、アクア・ライブ・インベストメントグループが債権者として3月28日、東京地裁に民事再生法の適用を申し立て同日、保全監督命令と受けていたが、川崎水族館も4月4日、民事再生開始決定を受けている。
なお、(株)イグニス(TSR企業コード:138350884、法人番号:4010001216152、渋谷区)がスポンサー候補として、上記4社の事業再生支援に関する基本合意書を締結し、融資などの支援を行っていく予定。
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