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阪神・矢野監督 感謝の“予祝”超異例「うれしいサプライズ」発案の西&糸井は絶妙“漫才”

 練習前の円陣でナインから胴上げされる矢野監督(撮影・山口登)
 西勇(左)と糸井(右)の提案に笑顔を見せる矢野監督
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 「練習試合、阪神(降雨中止)広島」(23日、宜野座村野球場)

 キャンプイン前夜の監督の退任表明に続き、またしても超異例の出来事があった。阪神の矢野燿大監督(53)が23日、練習前の円陣でまさかの胴上げをされる場面が。糸井、西勇の発案で行われた“予祝”で宙に舞い、「うれしいサプライズ。気持ち良かった」と喜んだ指揮官は「俺もイメージはできている」と17年ぶりのリーグ制覇、そして日本一達成へ自信を見せた。この日、宜野座で予定されていた広島との練習試合は雨天のため中止となった。

 豪雨に見舞われた宜野座のドーム内で突然、拍手が湧き起こった。西勇の「どうぞ真ん中へ」の呼び込みに、矢野監督が歩を進めた次の瞬間、大きく両手を広げたその体が3度、宙に舞う。より一層の大拍手の中、指揮官の「ありがとう!!」の大声が響き渡った。

 直前には、この日のワンデーキャプテンを務めた糸井、西勇の漫才を思わせる絶妙な掛け合いがあった。

 西勇「僕は予祝を持ってきました。ルーキー、桐敷、意味分かるか?」

 桐敷「…」

 糸井「いや、分からんやろ!」(と西にツッコミ)

 西勇「未来の姿を先に喜び、祝ってしまうことで現実を引き寄せることを予祝と言います。みんな予祝で、ただ一つできてないことがある。分かる?テル、馬場」

 佐藤輝、馬場「分からないです」

 西勇「糸井さん、分かりますか?」

 糸井「一つしかないやないか!優勝に向けて練習してるわけでしょ。でもこれは練習してないと思うねん(Tシャツに書かれた『胴上げ』の文字を見せ)今から監督を胴上げしようかなと思います。いいですか?これは予祝です!」

 突然の胴上げを「うれしいサプライズで気持ち良かった。もう感謝しかない」と振り返った矢野監督。表情を引き締めながら「俺がいつも描いているのは優勝、日本一のチャンピオンフラッグを持った選手たちが歩いていく姿を俺が一番後ろで見るというもの。そういうイメージが湧いている」と言い切った。

 監督の退任表明から始まった異例のキャンプも最終クール。24日には大山、佐藤輝が両チームの4番を張る紅白戦が行われる。各所で激しい競争を繰り広げながら、チーム力をアップしていく。すべてはこの日の胴上げを現実のものにするために。

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