頓挫(読み)とんざ

精選版 日本国語大辞典「頓挫」の解説

とん‐ざ【頓挫】

〘名〙
勢いがにわかに弱ること。力が急にくじけること。また、事業、研究などが急に行きづまり、だめになること。
※義血侠血(1894)〈泉鏡花〉二「車体は一上一下と動揺して、は頓(トンザ)し、或は傾斜し」
※作戦要務令(1939)二「敵の攻撃頓挫したるとき」
② 文章、議論、演説などで、高まりを見せた後、急に調子を落とし変化させること。
※詩学逢原(1763)上「其法文をかくと同じ。頓挫、抑揚波瀾起伏等の勢あり」 〔陸機‐文賦

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デジタル大辞泉「頓挫」の解説

とん‐ざ【頓挫】

[名](スル)
勢いが急に弱まること。また、計画や事業などが途中で遂行できなくなること。「活動に一頓挫きたす」「不況で事業が頓挫する」
文章や演説の調子が急に変わること。
「口から出任せの抑揚—」〈逍遥当世書生気質
[類語]衰弱衰微衰退弱体化衰え減退後退退潮挫折蹉跌立ち往生行き詰まる壁に突き当たる暗礁に乗り上げるけちがつく行き悩むお先真っ暗前途多難前途遼遠八方塞がり絶体絶命剣が峰九死危機一髪袋の鼠抜き差しならないのっぴきならないにっちもさっちも進退維谷これきわまる動きが取れない行き詰まる切羽詰まる

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普及版 字通「頓挫」の解説

【頓挫】とんざ

くじける。勢いが急に弱まる。〔太平御覧、五七四に引く明皇雑録〕開元中、孫大娘といふものり、劍氣を善くす。懷素之れを見て、に長ず。(けだ)し其の頓挫の勢ひを壯(さか)んにするなり。

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