先日、さるお方が、高島北海関係資料を留守中に返却し
て下さっていた。元の場所に収納すべく何気に横をみると、
以前気になってコピーしてあった『森林保護要畧全』(和
田順吉訳、内務省山林局刊、1881年)がある。背表紙に書
き入れておいた原題に見覚えがあったので、BNFの蔵書検索
結果と照合し、今回パリで収集するかどうか迷っていた
M.Vidal(1861):Guide pratique a l'usage des gardes
forestiers, traitant des arbres et arbustes
forestiers
の邦訳らしいと判明。著者は、1848年5月に国有林の森林監
守人になった人と序文にある。結構な大著だが、鞄に詰め
て持ち帰る。
和田訳には「山林監守人ノ本務」『山林叢書』15巻(1879)
もあり、表紙をめくると「山林監守第三篇抜抄」とのみ題
され、出典不明だったが、上記の第3編と判り話がつなが
ってきた。訳自体は山林叢書の方がややこなれている感じ
がするが短い抜粋である。
明治日本の林野官職にも「山林監守人」が置かれ、これ
については坂本達彦(2006)の実証研究がある。
それにしても北海先生様々である。高樹のぶ子の話題作
『HOKKAI』を思い出した。
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